平成9年(1997) 42歳
八月、小説『あとは野となれ』を講談社より刊行。
十月、岩波文庫別冊『世界文学のすすめ』に「創作者としての読者」を執筆。
平成10年(1998) 43歳
「群像」一月号から二年間、「キルケゴールとアンデルセン」を連載。
四月から立教大学で「英米文学特論」の講義を担当(半期のみ、2000年まで)。
平成11年(1999) 44歳
7月、第1回ボルヘス会シンポジウムに参加、「現代文学とボルヘス」を発表(「ユリイカ」1999年9月号収録)。
平成12年(2000) 45歳
五月、S・ヒーニー『プリオキュペイションズ』の翻訳(佐藤亨氏との共訳)を国文社より刊行。
九月、『キルケゴールとアンデルセン』を講談社より刊行。
平成13年(2001) 46歳
慶應義塾大学・久保田万太郎講座「詩学T」の講師となる。その講義録「対話的思考のすすめ――詩学入門」を「三田文学」秋季号より連載(全3回)。
四月から、早稲田大学政治経済学部で(ほぼ同時期に、同大文学部文芸専修コースでも)文学関連の講義を担当。
平成14年(2002) 47歳
岩波書店刊『21世紀文学の創造』(全9巻、別巻1)の第8巻に「生口か死口か――なかじきりのための12片」を執筆。考古学(的思考)への熱が一段落し、精神分析(的思考)への関心が急激に強まる。
偏頭痛の激化を伴う抑うつ状態となり、メンタルクリニックに通う。
以後一年三か月ほど抗うつ薬を服用。
平成15年(2003) 48歳
W・ベンヤミン論「一方通行とパサージュ」を執筆(「群像」11月号)。
平成16年(2004) 49歳
T・S・エリオット論を執筆(共著『ポッサムに贈る13のトリビュート』[英潮社]所収)。
セルバンテス論――「『ドン・キホーテ』私註」を執筆(「群像」11月号)。
平成17年(2005) 50歳
季刊文芸誌「三田文学」夏季号より「プルースト逍遥」連載を開始(2008年夏季号まで全13回)。
10月、日本T・S・エリオット協会第18回大会で講演「聴覚的想像力について」を行う(T.S.Eliot review No.17収録)。
平成18年(2006) 51歳
四月、東海大学文芸創作学科准教授となる。
平成19年(2007) 52歳
11月、『カフカ入門――世界文学依存症』を東海大学出版会より刊行。