続人生まだまだこれからさあ!

老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり。烈士は暮年なるも壮心止まず。                かすみ食へどまだ仙人になりきれず
 
2017/04/12 19:49:04|漢詩 訳詩
目借時かしたつもりはないけれど






今日は句会がありました

右目が眠っておりました

左目は半眼にあいておりまいたが

面玉がありません

どうやら吾面玉は

蛙に借りられていたのです





「 偶睡(うたたね) 」

           (明)高啓



竹間門掩似僧居 竹間 門はとざされて

           僧居に似たり


白荳花開片雨余 白荳 花は開く

           片雨の余(よ)


一榻茶煙成偶睡 一榻(とう)の 茶煙

           偶睡を成し


覚来猶把読残書 覚め来れば猶とる

           読残の書






「 うたたね 」


        (訳詩)はぐれ雲



竹林のなかの門は閉ざされ

ひっそりと 

まるで僧侶の居ずまいか


白い豆の花が咲いて

生暖かい蒸せるようなるH2O

それはあかるい通り雨のあとか


茶を煎じる湯煙りを見ていると

ついついついと我慢のならず

うたたねの成立しちゃったか


目が覚めてみると

まだしっかりと持っていたんだ 

それはうたた寝前の読みかけの本か




目借時かしたつもりはないけれど






















2017/04/04 16:18:00|自作 詩
鷹化して鳩と為る日のおもしろく


「清明の時節花の陰」

        2017.4.4.

          はぐれ雲



深酒多く 起きるに物疎し

臥したまま手を伸ばせば 積読本

眼昏くして 南山をおもい

春灯を点け 杜牧の詩開く

雨戸明ければ 日高く春昼静か

数声の鳴く鳥 花枝をふるわす





今日は「清明」雨紛紛ではなくて

晴れております。

庭の白い桃の花が咲き始めました。




鷹化して鳩と為る日のおもしろく





「 清明 」

          (晩唐) 杜牧



清明時節雨紛紛  清明の時節 

            雨紛々

路上行人欲断魂  路上の行人 

         魂を断たんと欲す

借問酒家何処有  借問す 酒家は

         何れの処にか有ると

牧童遥指杏花村  牧童遥かに指さす

            杏花の村





「 春夜 」      

     (北宋)蘇軾(そしょく)



春宵一刻直千金 しゅんしょういっこく 

           あたい千金

花有清香月有陰 花にせいこう有り 

           月にかげ有り

歌管楼台声細細 かかんろうだい 

           声さいさい

鞦韆院落夜沈沈 しゅうせんいんらく 

           夜ちんちん









「不飲贈酒」

          (晩唐)杜牧



細算人生事 人生のことを

         細算すれば

彭殤共一籌 彭殤(ほうしょう)は 

      共に一籌(いっちゅう)

與愁争底事 愁いと

         何事か争いて

要汝作戈矛 汝に求めんや

         戈矛となるを






「酒に対して」

        (訳詩)はぐれ雲


人の一生 計算すれば

長命夭折 ほぼ同じ

心の愁いと どうして争う

酒よ汝に 求めよう

戈矛(かほう)となって

愁いを破れ



彭殤(ほうしょう)


彭(ほう)は、ハ百余歳まで生きた

長寿者、列仙伝にある殷の大夫彭祖。

殤(しょう)は、成人(二十歳)する

前に死ぬ意。




一籌(いっちゅう)


籌(ちゅう)は数とり。ここでは

酒籌(敗者に罰杯を飲ませる数を

数える竹製の棒をいう)

一籌(いっちゅう)は勝ち負けが

同じすなわち同様の意味です。



人の一生おおむね一籌(いっちゅう)

       長命夭折 ほぼ同じ


















2017/04/04 1:06:17|俳句関連
春の夜仕舞まで居る赤ちょうちん



いつもの土手を歩くと

いろいろな花がさいているが

まあ今は桜なのだろうな〜

吾輩は桜の名前はそんなに詳しくないが

種類によって咲く順番が大きく違う

吾輩が歩く土手にはいろんな種類の桜が

もう満開になってる桜もあれば

新しい葉っぱとともに咲いているものも

まだ開花宣言はだせないほどの

たぶん染井吉野なのかな〜

花が3〜4個ついているのも

今満開なのは楊貴妃桜なのか

葉っぱと一緒にさくのは山桜なのか

な〜



二つ三つ公民館の桜守




あのさくらは染井吉野なんだろうな〜

もうすぐ開花宣言をだせそうだ


先日は花より団子

夜桜の宴と称して焼肉屋で

紅い炭火をながめて

きれいな炭の花だな〜なんて

朧な目つきで杯をかさねておりました



夜桜やさそわれ集う焼肉屋




夜も暖かくなってくると

赤い光が無性に恋しくなってきてね〜



春の夜仕舞まで居る赤ちょうちん

















2017/03/22 14:00:00|自作 詩
風光る消えてしまった蜆蝶





侍ジャパン優勝の余韻のあとの春の風



こんな気分で祝杯を挙げたかった

のですがね〜

優勝の前の準決勝で負けてしまいました!

まだまだあきらめないとはいっても、

もう終わっちゃったのですな〜


白木蓮も散り始めました。

季節の移ろいは無情なもので

ございます!


だがしかし紅い寒木瓜はまだ咲いており

まありくつで推し測るのには

無理があるのでしょうな〜



風光る消えてしまった蜆蝶





「白い花びら」2017.3.22.


            はぐれ雲


白い花びら 高い樹に咲いて

遥かに平塚の青い空に映ず


白い花びら ときに冴え返る風

暁の別れ霜の香りを帯びる


白い花びら 万里のきみへ贈りたいが

あまりにも遠く杳杳(ようよう)たり


白い花びら 落花の風が吹き始めた

贈ることができないのなら咲いてくれるな


















2017/03/10 13:40:00|漢詩 訳詩
白木蓮虚空の風に逆へる




白木蓮が咲きました。

くすんだ空に咲きました。

ひとひらもいまだ散らざる白木蓮。

ひとひらもいまだくすまず白木蓮。

寒木瓜がとぼけた顔で見上げます。

きょうの空はあかるいな〜



白木蓮虚空の風に逆へる 





まだ風は冷たいですね

春風駘蕩とまでは

まだすこしですかね〜







「答武陵田太守」


          (唐)王昌齡



仗剣行千里  剣によって千里を行く

微駆敢一言  微駆あえて一言せん

曾為大梁客  かつて大梁の客となれり

不負信陵恩  信陵の恩にそむかじと





 「 いち 」

          
         (訳詩)はぐれ雲



剣を仗ついて 千里をあるく


つまらん身ではございますが


一言いわせてもらいます


かつては大梁にわらじを脱いで


一宿一飯のお世話になりました


信陵君のおなさけで


今ではおてんとさんの下を


歩けるのでございます


信陵君のご恩を裏切るなんて


ぜったいにありません


お役にたちたいとお役にたちたいと


いつも思っているのでございます



座頭市春風駘蕩馬の耳