拘縮とは簡単にいってしまえば筋肉が硬くなって関節の動きが制限されることです。
   
  特に寝たきりで体をあまり動かしてない方に多く見られますし、脳血管障害等の
  後遺症で麻痺して手足が動かせないという方にも見られます。
   
  何もせずにいると関節がどんどん動かなくなります。
   
  指の拘縮により洗うのが困難で垢が溜まり臭くなってしまう。爪をきるのが困難。衣服の着脱、おむつ交換が困難等、日常生活にも様々な障害が起きてきます。
   
  対処が遅れれば遅れる程、拘縮を治すのは大変になってきますので早めの対処が必要になってきます。
   
   
  拘縮の程度はガチガチでほとんど動かない状態から、マッサージすれば正常範囲まですぐいくという状態まで様々ですので施術における対処方法は若干変わってきますが、
  今回は基本的な対処法を説明させていただきます。
   
   
  まずはマッサージで筋肉をほぐし、血流をよくし筋肉やわらかくします。
  その際、拘縮はどこの筋肉が硬くなって起きているのかを把握しながらマッサージすると
  効果的です。
   
  例えば、肘関節が伸びにくい、屈曲拘縮がある場合は上腕二頭筋という筋肉が硬くなっていることが考えられます。ですから上腕二頭筋を意識してマッサージすると関節が動きやすくなります。
  さらに上腕二頭筋は胸にある大胸筋という筋肉と重なっている部分があり、大胸筋が硬くなって上腕二頭筋を引っ張っているという場合もあります。
  大胸筋をほぐすとさらに肘が動きやすくなるといった様なことも考えられます。
   
   
  次に関節を動かします。つまり筋肉を伸ばしてストレッチします。
   
  伸ばすときは上記にあるような形で、伸ばされている筋肉をもみながら伸ばすとさらに伸びやすくなります。
  特に筋肉が骨についている部分を刺激すると効果的です。
   
  又、伸ばすときは痛めない様に少しづつ伸ばし、軽く力をいれた状態でこれ以上関節が動かない様でしたら無理して伸ばさないように気をつけます。
   
  特に寝たきりで自分で体を動かせない様な方は筋肉がだいぶ硬くなっている恐れがありますので、ちょっと動かしただけでも傷ついてしまう恐れがあるので細心の注意が必要です。
   
   
  施術したことによって関節が動かしやすくなりオムツ交換や衣服の着脱が容易になったと喜ばれたことがよくあります。
   
  これが基本です。しかし拘縮の状態によっては多少やり方もかわってきますまたの機会にさせていただきます。 
   
   
   
  ※拘縮に関する対処法としてはいろいろな考えの方がいらっしゃると思います。
  上記に示した方法は7年間の経験から自分が良いと思える方法を書かせてもらいましたので、専門の方でもっと良い方法、違ったやり方がある様でしたら教えてくださるとありがたいです。