環境保護団体のMLで流されているメッセージを紹介します。
脱原発、世界的に加速か 独は稼働停止、仏は国民投票要求
今回の未曾有の事態に関して世界が何を教訓化すべきか、まだ、原発災害の拡大をいかに防ぐのかが緊急の課題である中で、人類は確実に多くの教訓を学んでいるのかも知れません。
串間原発では地元推進会議が自発的に解散を決定しましたし、ベネズエラのチャベス政権は「日本の原発の大事故は、世界の核エネルギー開発計画を大きく変えるに違いない」として原発計画を凍結、タイ政府はタイ副首相「国民を危険にさらしたくない」と原発導入断念を明言しました。
フランスの原発に依存するエネルギー政策の是非を問う国民投票運動には注目していましたが、日本でも事態が沈静化した後にはこうした運動が求められています。
独エネルギー大手、エーオンの原子力発電所。同国のメルケル首相は原子力発電所の一部原子炉について稼働を一時停止することを決めた=独グラーフェンラインフェルト(ブルームバーグ)
福島第1原子力発電所の爆発事故を受け、世界で脱原発の動きが広がるかもしれない。 ドイツのメルケル首相は15日、同国の原子力発電所の一部原子炉について、稼働を一時停止すると明らかにした。東日本大震災による原発事故を受けて実施する安全性調査の一環。
全国規模の調査を6月まで実施するのに伴い、使用年数が最も長い原子炉7基を非稼働とする。うち2基は現在停止中。新たに停止する5基の発電能力は計5.2ギガワットと国内の原子炉計17基の25%を占める。福島の原発事故を受けてこうした措置を取ったのは、欧州ではドイツが初めて。同国は電力の23%を原子力発電に依存している。
◆「全般的に再考」
イタリアの銀行大手ウニクレディトのアナリスト、ローダー・シューマッハー氏は「原発についての全般的な再考が行われることになるだろう。日本での出来事は同国特有の側面があり、欧州にそのままあてはまるわけではない。しかし、原発についての議論は、特にドイツでは、理屈によってだけ規定されるものではない」と指摘した。
EUの行政執行機関、欧州委員会のエッティンガー委員(エネルギー担当)は15日、域内の政府代表者や業界関係者との会談の前に独テレビ局ARDの取材に答え、ドイツでの原発凍結の動きが欧州の脱原発の可能性を高めるとの見方を示した。エッティンガー委員は「欧州に住む私たちが、近い将来、原子力発電がなくてもエネルギー需要を満たせるのかどうかについて、問題提起をする必要がある」と語った。
◆広がる反対運動
フランスでは日本の原発事故後に原発反対派が各地でデモを繰り広げ、核への依存に関する国民投票を政府に要求した。反原発団体ソリティール・デュ・ヌクレールの広報担当、シャーロット・マイユーン氏は「核の大惨事はフランスでも起こり得る。日本で起こっていることが大災害であることを世界が理解し、すべての国が核プログラムを打ち切る措置を取ることを望む」と述べた。
フランスのベッソン産業担当相は15日、大震災による日本の原子力発電所の事故が欧州に衝撃を与えたとして、原子力エネルギーの将来と安全性についての議論を引き起こすだろうと述べた。同相はRTLラジオとのインタビューで「日本で起きている事態からの衝撃波は欧州とフランスに及び、エネルギーと原子力生産について何らかの議論を呼び起こすだろう」と語った。フランスは電力の75%以上を原子力から得ている。
一方、フランスの原子炉メーカー、アレバのロベルジョン最高経営責任者(CEO)は、地元テレビ局の取材に対し、今回の原発事故によって、同社が建造を進めている安全性を高めた新型原子炉の必要性が改めて示されたとの見方を示した。ロベルジョンCEOは「アレバの原子炉が安全性にこだわりすぎではないかと約1年にわたってフランスでは論争が巻き起こったが、低価格の原子炉に未来はない」と語った。
アレバの欧州加圧水型炉(EPR)は、炉心部での事故の危険性を抑える独立した4つの下部システムを備えているほか、外壁は二重のコンクリート製でミサイルや航空機が衝突しても耐えることができ、放射性物質の漏洩(ろうえい)を引き起こす可能性のある水素がたまらないような設計を採用している。
EPRは、フランスやフィンランド、中国で建設が進められている