小田原で開かれた東日本大震災救援・復興のつどいの報告記が西湘自治研Oさんから寄せられましたので転載します。
6月11日(土)小田原市生涯学習センター「けやき」で、神奈川農業問題研究会と当研究会(西湘地域自治体問題研究会) は共催して、救援・復興のつどい「東日本大震災、原発事故と地域農業の再生を考える」を開催しました。(協賛:新婦人小田原支部、小田原革新懇)
当日は悪天候の中を、70名の会議室に99名の参加者があり、机や椅子も足りなく学生や若者は床や通路に座ったものの、蒸し風呂状態の中で最後まで講演を聞き入っていました。
『福島』から『フクシマ』そして『FUKUSHIMA』へ (要旨)
「この会場の放射線量は、0.04マイクロシーベルト/hで正常値です」といって登壇したのは、福島から駆けつけてくださった、福島県農民連事務局長の 根本敬さんです。
「本当につらいんです。3・11から3ヶ月過ぎましたが、被災地にはまだ入れません。避難所で暮らしている人、町外・県外に避難している人、多くの人の人生があの日から狂ってしまったのです」
「日本の社会は他人のつらさを共有できるのでしょうか? 時の経過と共に忘れられてしまうのではないのでしょうか」 「家も、家族も、仕事も失った人に『ガンバレ』と言われても頑張れないんです」 「その人たちを支えてあげることしかできないんです」
「復興をビジネスチャンスとしか見えない人達には、そこに住んでいた人たち、住み続けたい人たちの気持ちなんか解ってもらえないんです」「人間の声を聞いてほしいのです」「震災の復興に大切なものは、まず人間が復興することなんです」 「それが、この震災でなくなった人たちに対する生き残った人間の使命・責任なんです」
『現在の福島』
3月11日の東日本大震災につづいて、福島原発の事故です。 「傷ついた福島」「生殺しの福島」ことばで表現できないですよ。今の福島は!
日本中が原発の安全神話に惑わされて、避難訓練もしたことがないのに、「逃げろ」「避難しろ」と急に言われても、住民はどこまで逃げてよいのか判らないですよ。
「避難区域」「警戒区域」「緊急時避難準備区域」「計画的避難区域」「屋内退避区域」 ことばがわかりにくいですよ。
東京電力は、役員の報酬と株主の配当はすごく良かったのです。
しかし、労働者、特に下請け労働者の労働環境は劣悪でした。人間を大切にしない企業は大事故を起こしています。なにせ、安全を管理するのは器械でなく人間だからです。
東電に15歳の少女が訴えました、「私が将来結婚したとき被曝して子どもが産めなくなったら補償してくれるんですか」と、東電は答えられませんでした。
酪農家にとって、搾った牛乳を捨てるくらい残酷なことはないんです。乳を少なくするために、餌を少なくするんです。人が行くと餌が欲しいとねだるんです。あの大きな瞳で、もうたまらんですよ。 私たちは誓いました。「我々農民は、農地の安全が担保されるまでは米を作らない」と、農家が米を作れないくらい悔しいことはないんです。
現在の福島は、8万人の人が、これまで培ってきた人生の全てを失ってしまったのです。
『ノーモア、フクシマ』
ノーモア、ヒロシマ・ナガサキ、ノーモア、フクシマ 私たちは、原発事故による放射能被害者を二度と出さないことを誓いました。
『原発は安全でクリーンなエネルギー』でないことを東電に思い知らせる必要があります。そのためにも損害賠償を東電に請求します。
皆さんは当然と思うでしょう、しかし、 日本では、過去に企業の原因による住民への被害額は、全額、全員に補償した事実はありません。水俣病しかり、イタイイタイ病しかり、などなど、だから我々は困っているのです。この日本では、個人の人権が保障されていないのです。
私たちの要求は、 @ 福島県民の生活を3・11前に戻してください。
A 全ての損害を東電が損害賠償してください。
B 原発事故は止められる人がいないことを認識してください。
C 廃棄物処理施設がないのに原発の運転再開をしないでください。
D 農産物の被害は全て補償してください。 根も葉もないのが風評被害です。農産物の根や葉に放射能が着いたのは実害です。 私たちは、子や孫にきれいな土地を取り戻すまで東電と闘います。
『世界に誇れるFUKUSHIMAへ』
あのすさまじい原発事故の「福島」がクリーンエネルギーの先進地域として世界中から賞賛される「FUKUSHIMA」に復興を遂げることが夢です。
そのためには、原発に頼らない地域をつくることです。 豊かな自然を生かした産業、農林漁業、商工業を発展させます。首都圏との産直運動は貴重な財産です。
再生可能なエネルギーへの転換を進めます。資源は、農村、漁村にたくさんあります。 原発事故から立ち直った「FUKUSHIMA」を世界にアピールしていきます。 被災者は、落ち込んでいたり、塞ぎこんでいてはだめです。人間は、つながっていれば生きていけます。井上ひさしさんの「あとにつづくものを信じて走れ」ということばを紹介して私の話を終わります。
会場で呼びかけました「救援・復興へのカンパは48,250円が集まり、その場で大須代表から全額を根本さんへお渡ししました。