フランス厨房 ル パスポート

 
2025/03/10 12:56:32|その他
冬枯れの延長?‥湘南フレンチ奮闘記・・
今日は3月10日、例年ならば春の魚が取れ始める頃ですが、水揚げはサッパリ!少ないのです
ある漁師の話では昨年の11月、冬にしては魚がそこそこに獲れた、それが影響して魚がいないのでは?と話していた
 
一向に魚の入荷が増えずにセリ値は高騰、どうにもならない状態が続いています
大きな定置網漁でも、漁獲量は激減し小規模の刺し網漁師などは、出荷は毎日ではなく、二日分まとめて出荷する人も・・・
 
写真の魚はヒラメと石鯛です
これは二宮定置網漁の魚ですから、魚体に傷がなく適切な処理を行えば、実に美味しい魚です
 
まえにも書きましたが、ヒラメや石鯛は刺し網で獲れる物が多く、この場合網の目に魚が挟まり獲る漁法のため、魚体が傷つきますので、ストレスで身に負担がかかります
見た目が同じ魚でも、漁の方法と処理によって味は雲泥の差が現れるのです
 
店でお出しする食材は、常に最高の物をお仕度しておりますので、ご予約でご来店下さい
 







2025/03/09 12:12:39|その他
自家製調味料「豆板醤」‥湘南フレンチ奮闘記・・
店の調味料は、ほとんど自家製で賄っている
食材もなるべく自然から採取し加工している
 
今回は豆板醤を仕込んでいる
技法は難しくはないが、仕込み期間が最低半年はかかるので、その使用時期をにらんでの仕込みだ
 
大分暖かくなってきたので、伊勢海老も採れるはず?今はほとんど入荷が止まってはいるが…
 
店では伊勢海老は魚の基本のソース、フュメドポワソンには必ず使うのだが、一匹丸ごとではなく、頭の部位を使う
すると、当然美味しい尾身が残るわけで、その部位の活用のため今回の豆板醤の仕込みになった
 
もう、お分かりでしょうが中華の要素を、取り入れてみたいと考えました
もっとも、エビのチリソースは日本で考案された、と聞きますので、無理はないと思います
 
この料理にはもう一品、必要なソースの仕込みが残っていましので、開始はそれが終わってからとなります
 







2025/03/08 14:20:53|その他
相模湾にもイワシの群れが‥湘南フレンチ奮闘記・・
小田原魚市場では、相変わらず魚の水揚げが少ない
それでも、岩定置網や米神の定置網に、イワシがトン単位で入っている
例年よりも遅いのだが、やがてこのイワシを捕食するブリが来るはず
 
小田原の場合、ブリはサクラが咲く頃の「彼岸ブリ」だが、一便の群れが来ても良いころなのに、まだ気配がない
 
イワシも全体に痩せた物が多く、握りに使えるサイズが揃わない状態です
ですが、ブリの群れは必ず回遊してきますので、店でもメニューに組み込みますので、お楽しみに・・・
 







2025/03/05 10:37:56|その他
雨の弦斎公園‥湘南フレンチ奮闘記・・
冷たい雨が続きますね、写真は店に隣接する公園です
都心では降雪の予防策で、首都圏の道路が封鎖されたとか、大変な事態になっていますが、ここ平塚市では積雪もなく冷たい雨だけで済みそうです
 
この冷たい雨!確かに嫌な物ですが、カラカラの乾燥状態ですから、恵みの雨ではないでしょうか
 
山の木々もこの雨で芽吹きが促進されると思いますし、山菜や野草もさらに成長します
私は不謹慎かもしれませんが、雨よりも雪が降ってくれた方が嬉しいのです
雪はゆっくり解け、長い時間水分を補給してくれますが、雨は一気に染み込み地表をながれて、水分の補給が短時間で終わってしまうからです
 
こう考えると、やはり冬は雪が積もるという昔のパターンが、自然にも我々の日常生活にも、良い結果を生むのではないでしょうか
 
とはいえ、この温暖化の影響は深刻ですね
春が到来しても穏やかな日々は短く、すぐに夏の猛暑が到来します
春が短く夏が長いというパターンです
 
店の食材は自然に依存する割合が非常に高く、この採取と加工で全体の80パーセントを占めています
春が短いという事は、それだけ短時間で今までの作業と加工を、済ませなければなりません
 
採取加工の品目は一向に減らず、むしろ増え続けていますので、時間のやりくりに追われる日々になります
 
ともあれ、この雨は私にとっても自然にも野生動物にも、まさに恵みの雨です・・・
 







2025/03/04 14:47:24|その他
金目鯛‥湘南フレンチ奮闘記・・
金目鯛、旬は梅雨のころなのだが、地元の金目が大量に入荷した
見た目は結構太っていて、脂も乗っていそうなので仕入れてみた
 
金目鯛は昔は(50年位以上前)家庭のお惣菜で、煮魚で食べた記憶があり、鯵鯖と並んで大衆魚だったのだが、私が魚市場に通い始めた頃から(35年以上前)ブランド金目なる物が登場し、一気に数倍の値段に跳ね上がった
 
その魚は伊豆稲取の漁場で、一心丸など3隻の船が漁業権を占め、ブランド金目として出荷を始めた
 
今や金目鯛は高級魚の代名詞になり、クロムツやクエと肩を並べるまでになった
 
今回の身質の脂は中の上なので、炭で炙ることにしソースは野生のシイタケ、デュクセルソースにした
晩春のトロ金目であれば、ソースも自家製白味噌ソースが合いそうだ・・・