フランス厨房 ル パスポート

 
2025/01/31 17:26:05|その他
クマの爪痕?‥湘南フレンチ奮闘記・・
相変わらず山を徘徊しています
この時期の獲物は限られていて、キノコ類ではエノキかシイタケですが、山は水不足でカラカラに乾いています
 
当然キノコ類の成長は止まっていて、収穫は少ないです
ですが、この時期の山は見通しを遮る木の葉や草が少なく、夏場とは違う目線で植物の分布状態を見ることができます
 
それらの記憶がいざ本番と言う時に、役に立つのです
それと、何時も忙しく動いていても同じパターンですので、使う筋肉は同じですが
山ですと足場も悪く傾斜も様々に変わりますので、普段使わない筋肉を使い、鍛えられるのです
 
爺になりますと常に体に刺激を与え,さまざま筋肉を使わないと、全体が衰えてしまうので、休みの日は食材を採りながら体を鍛えるのです
 
山はあちこち、どこでも歩きますが時には、いやな物を見つけることがあります
今回は幹に残されたクマの爪痕、だいぶ古い物ですが、あまり見たくはない物です
 







2025/01/28 18:11:57|その他
チーズの仕込み‥湘南フレンチ奮闘記・・
今朝は河岸の仕入れを調整して、牧場に行ってきました
チーズを仕込むためですが、この仕込みも相手(牧場側)があることなので、自分の時間割とはいきません
 
私としては、真夜中でも良いのですが搾乳の時間もありますし、仕込みの手順もあり早朝の5時からとなります
 
 
この時間帯は魚市場で仕入れに当たる時間ですが、体は一つですのでどちらか・・しか動けません
 
ですがチーズの在庫に余裕があるうちに仕込まなければ、欠品という事になりますので、今朝は牧場に行ってきました
 
この時期ですと、ヤギはまだ乳を出しませんので、牛乳だけです
 
種類はカマンベール・ブルー・サンドレ中心で原乳50キロです
これで仕込んでも歩留まりは悪く、総量の約20パーセントしか出来ません
この物価高の影響で原乳の価格も揚がりましたので、失敗は許されません
 
結果上手く仕込めましたが、完全に仕上がるのは最短で一か月半、中には半年以上かかるものもありますので、在庫管理が難しいです
チーズは生きていますから・・・
 







2025/01/27 10:16:58|その他
相模湾の魚は冬枯れ!‥湘南フレンチ奮闘記・・
今朝も寒かったですね
魚市場の気温はマイナスでした
例年この時期は、冬枯れ状態が続くのですが
今年はチョット違和感が・・・
 
外気は朝晩マイナスでも、日中の日差しは結構暖かく、暖冬状態が判りますが
海の海水温が異常に高いのです
たしかに海水の容量は大きいですから、外気が下がって連動して一気に下がるわけではないのですが
 
手を差し込んでも異常に暖かいのです
おまけに夏の高温で、海藻類が育たなくなっていて、そこに生息する生物が激減!
これではそれらを捕食する魚類が、寄り付かなくなるのは当然ですから、魚が全体的に減るわけです
 
今朝のセリ場の生簀には、魚が少ししか入っていません
わずかな量の魚に、バイヤーが群がるわけで当然魚は高騰、魚の数よりバイヤーの頭数の方が多いのですから・・・この状態が何時まで続のか回復するのか、心配です・・
 







2025/01/26 8:49:39|その他
伊勢海老のテリーヌ‥湘南フレンチ奮闘記・・
魚料理に欠かせないフォン、フ出し汁は料理の基本になります
店は魚料理中心ですので、魚のフォンはまさに命になります
 
そのフォンには大量の魚の中落を使います
クエやクロムツなど高級魚ですが、私は伊勢海老の頭などを加え、香味野菜とワインで煮出します
水は呼び水として使用するだけで、ほとんどがワインと魚・野菜からの水分で仕上げています
 
この時に使った伊勢海老の尾身が残りますので、今回のオードヴルに仕立てました
写真のように、ラップで整形し蒸しあげて、輪切り状で盛り込みます
 
このテリーヌという呼び方ですが、本来テリーヌとは陶器のテリーヌ型で作られたものを指すのですが、今ではその呼び方も定義が曖昧になり、このような形状もテリーヌと呼ばれています
 
皿に盛り込まれた茶色い角状の物は、玉ねぎのチュイールです
玉ねぎを柔らかく炒め煮にしてペーストに、薄く伸ばして低温のオーブンで3時間ほど焼き乾かし、オイルで素揚げしたものです
 







2025/01/24 13:15:12|その他
真鯛の目利き‥湘南フレンチ奮闘記・・
今朝の河岸でのお目当ては「真鯛」でした
魚は活魚で仕入れるのがほとんどですが、何時もそれが最高とは言い切れません
痩せた魚が生きているからと言って、美味しいとは限らないからです
 
まず魚体を確認し、荷主を確かめます
漁師によっては扱いが悪い人もおりますし、獲れてから数日過ぎたものもあります
 
今日は真鯛を捜したのですが、活魚は枚数が少なく痩せていて、選ぶに値しませんでしたが、生き締めが一尾あり丸々と太っていました
 
生き締め・・と言うのは、魚が獲れてすぐに包丁で血抜きをし、場合によっては神経を抜いて、市場に持ち込んだものです
 
この荷主は刺し網漁師でしたので、これに的を絞り競り落としてきました
なぜかというと刺し網は水深が浅く、そこの魚は肥えているからです
 
いつでもと言う訳ではありませんが、この時期の真鯛はという事です
読みどうり、良い身質で脂が乗っていました
この鯛は2日ほど寝かしてからお出しします
 
炭火で焼き、野生のシイタケのデュクセルソースで、召し上がって頂きます