9月28日 平塚市松風町・村井弦斉公園での“村井弦斉まつり”
前回に引き続き平塚市議会9月本会議の私(金子修一)の質疑応答を掲
載します。
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標題 1 ツインシティ計画の問題点
(6)地権者説明会における「地権者への適切な支援」とは
【金子議員】
8月28日の説明会における説明の中、「地権者への適切な支援」と
表現した。どのような意味があるのか。
〇説明会であった「地権者への適切な支援」という表現には、どのよう
な意味があるのか。
(都市整備部長)
現在試算している総事業費が増えるなど社会経済情勢の変化よって、
地権者へ減歩率の上昇などの追加負担か生じないよう支援を行うもので
ある。
***一問一答による再質問***
【金子議員】
地権者説明会における地権者への適切な支援だが、市議会6月定例会
での私の質問にも「地権者への適切な支援」という答弁をしていた。そ
のときは私も再度の質問はしなかった。しかし、これが先日の地権者説
明会でも出てきたのであらためて質問する。
今、「総事業費が増えることや、減歩率が不足していて追加しなけれ
ばならないことへの補助だ」といっていた。またこれは「技術的・財政
的支緩」だと言っている。要するに税金の支出になると思うが、どれだ
け税金を支出するのか。
(都市整備部長)
資金面での支援の額は、今後社会経済情勢が大幅に変化し、通常物価
上昇が考えられるものはそうではないが、いろいろな要因で変化した場
合に、今の事業計画を変えざるを得ない場合、どうしても資金が不足し
てしまうようなことがあれば、それはそのときに区画整理組合と平塚
市、国、県とよく協議をして支出をしたいと考えている、現時点では、
想定される金額は分かりかねる。
【金子議員】
事業の経済効果は6250億円だと試算できるのに、なぜ、このよう
な金額は試算ができないのか。
(都市整備部長)
事業効果、費用対効果は一般的な試算なので算出できる。しかし5年
後、10年後にどれくらいの社会的な変化が起きるのかということは想
定できない。例えば、オリンピックが来る。来ないによって物価の上昇
も変わるし、いろいろ外的な要因がある。それを想定して試算すること
は、情報もデータもなく、今現在ではできない。
【金子議員】
そのようなずさんな考えでこの事業は進めているのか。220億円で
補助金が30億円と言っているが、それは去年の9月に出してきた資料
である。市が作った資料なのかと聞いたら、コンサルが作ったという。
これに対していくら補助金が出るのか確認すると、物価上昇などで分か
らないという。これでは議論にならない。220億円の事業費で補助金
が、30億円というが地権者への適切な支援が30億円か、50億円に
なるのか100億円になるのか分からないではないか。市役所や病院の
建設でも、人件費や資材の高騰で莫大な費用がかかっている。この開発
事業費が220億円で済むと思っているのか。なぜもっと精査しないの
か。
(都市整備部長)
現在の事業計画の案ということで、準備会で試算し、積み上げて作成
されたものである。この220億円をチェックするのは、組合設立認可
申請が出てきた後に事業計画書やいろいろな書類が出てくるが、そのと
おり事業を執行できる見込みがあるのか、あるいは適正に予算組みがさ
れているのか、すべて細かい項目までチェックする。その段階で220
億円の事業費が本当に大神地区の土地区画整理事業として適切なのか判
断するが、今現在ではその案として示されたものについて受け止めてい
るということである。
【金子議員】
今の答弁では、聞いていても分からない。数字がなくてもお金が出て
くる。税金は出ていくのに数字がなく、10年先のことは分からないと
いう議論は成り立たないと思う。このような計数管理もできていない事
業が、果たして成功するのか。
(市長)
数値に根拠がないのではないかということだが、先の経済状況や景気
なども考えて判断していかなければならない。今その数値を出しても、
またその時期には違ってくるということになる。今の段階では、準備会
等に出していただいた基本的な数値を基に、このエリアのまちづくりを
進めていきたいと思っている。決してこの数値がいい加減な数値ではな
いとご理解いただきたい。
【金子議員】
市長が「ご理解いただきたい」というから、理解しようかと考える
が、このような議論を聞いた市民がどう感じると思うか。「市長が『理
解しろ』と言ったら議会は理解するのか」と言われてしまう。220億
円の事業費が正しいのかどうか、もう一度精査しないといけない。
220億円という数字は準備会が出した数字であり、市の算出した数字
ではない。そこを言っているのである。もっときちんとした数字を出し
て地権者に説明しないから、ただ「同意書を出してくれ、3分の2だ」と
言って歩いているからこのようなことになるのだ。その辺を今後どうす
るのか、成功するにはどうしたらよいのかということを聞いているので
ある。
(都市整備部長)
来年3月までの組合設立認可は大変厳しい状況である。市としてでき
ることは、とにかく、きめ細かく、いろいろな悩みを持つ地権者の方が
いるので、懇切ていねいに説明を繰り返し、少しでも事業に理解、納得
していただければと思っている。本当にこのチャンスを逃すわけにはい
かないので、成功させていきたいという思いは強く、職員一丸となって
取り組んでいきたい。
【金子議員】
思いは分かるが、手法や、その良否の判断は別問顧である。もう一回
白紙に戻して考え直したらどうかと、前々から言っている。賛成派も慎
重派も、一緒になった議論をすべきではないか。
【市長】
今回の議会でも、他議員から「白紙で」という話があったが、今進め
ている中では、現状の手法の中で、人数としては7割、土地としては6
割弱の方たちから何とかこの方法でやっていきたいと言っていただいて
いる。数値の問題も含めて、(地権者から)話を伺う中では、ちょっと
説明がたらなかったのかと思う。でも、このまちづくりは、平塚にとっ
て本当に大切なものである。今の状況の中で何とか理解をしていただき
ながら進めていくことが必要ではないひと感じている。何としてもこの
まちづくりを進めていきたいという思いがある。
標題 1 ツインシティ計画の問題点
(7)土地区面整理組合設立の見通し
【金子議員】
現在の開発地区内の賛成・不同意の対立の中、来年3月までの組合設
立は可能なのか。この地区内に相模小学校の移転は可能なのか。
〇開発地区内で対立がある中、来年3月までの組合設立は可鈴なのか。
(都市整備部長)
土地区画整理事業に同意された人数は7割程度となったが、面積につ
いては3分の2に達していない。事業をスムーズに進めるためには8〜
9割の同意が必要と考えており、現状では、今年度内の組合設立は厳し
い状況にあると考えている、今後、少しでも早く設立できるよう、引き
続きていねいで分かりやすい説明のもと、事業へ不安や不満が少しでも
やわらぐよう、準備会や神奈川県と一体となって取り組んでいく。
〇相模小学校の移転は可能なのか。
(都市整備部長)
現在のツインシティ大神地区土地区画整理事業の進捗状況を鑑みる
と、平成30年の全面的な開校は厳しい状況にあると考えている。しか
し、現在の相模小学校と同規模の一団の土地を確保するためには.士地区
画整理事業区域内の保留地を取得する方法が最も適切であると考えてお
り、今後、区画整理事業と綿密に協議調整を行いながら、開校に向けて
準備を進めていく。
標題 1 ツインシティ計画の問題点
(8)ツインシティ整備推進事業は成功できるのか
【金子議員】
市長は、泥沼化したこの事業か本当に成功すると考えているのか
〇市長はこの事業が本当に成功すると考えているのか。
(都市整備部長)
ツインシティ大神地区土地区画整理事業については、現在、準備会が
地権者に説明している事業計画は、立地企業予定者の選定によって保留行
地の処分先に目途を付け、保留地が売れ残るという最大のリスクを回避
しているほか、これを踏まえた換地設計を行うことによって事業の実現
性を高めている。また神奈川県では、相模川に架かる新しい橋「ツイン
シティ橋」をはじめ、道路等の整備のための手続きや準備を進めてお
り、県、市、準備会それぞれの役割分担のもと、着実に進めている。
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