平塚・紅谷町“まちかど広場”のイルミネィション
平塚市議会12月本会議で質問した内容と行政側の答弁を複数回に
分けて掲載します。この質問と答弁の資料は「ひらつか議会だより」
に発言者の原稿を掲載するため市議会事務局より速記録を要約したも
のです。
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標 題 1平塚市土地開発公社の保育園用地貸与の疑問点
【金子議員】
平塚市土地開発公社は、市の直接の管理の下に運営されている。今
年度、市内西八幡に建設された保育園の土地について伺いたい。この
土地は保育園に貸し出しされ、その上に保育園側か建物を建てたと聞
いている。その条件、すなわち、地代、貸与期間、その他の条件、ま
た地代の算出基準を伺う。
並びになぜ、公社の土地を貸与しなければならなかったのか。その
理由は何か。さらに、過去に事例はあるのか。議会に説明をしなかっ
た理由は。
なお、この土地は同公社が平成6年8月4日に買収したものだが、
その金額と現在までの金利、並びに現在の土地価格相場はいくらか。
○平塚市の管理の下に運営される土地開発公社が所有する土地を民
間保育園に貸し付けているが、土地の地代とその算出基準、貸付期
間などの条件を伺う。
(企画政策部長)
貸付け賃料については、「平塚市市有財産規則」および「平塚市普
通財産の貸付けに関する要綱」を準用し、当該土地の固定資産税相当
額および都市計画税相当額の1平方メートル当たり単価に2を乗じ、
さらにその額に貸付面積を乗じて算出された、月額12万9759
円、年額155万7108円となっている。貸付期間は1年間で、毎
年度当該地の必要性を判断しながら更新していくこととなる。そのほ
かの条件としては、土地開発公社の契約解除権として、「当該物件を
公共用または公益事業の用に供する必要があるときはこの契約を解除
することができる」としている。
○保育園用地として貸与する理由は何か。過去に同様の事例はあっ
たのか。また、このことを議会に説明しなかった理由は何か。
(企画政策部長)
平塚市土地開発公社は、平塚市から依頼を受けて先行取得した事業
用地の管理、処分等を行っている。公社保有土地の暫定的な利用や貸
し付けについては、申請があれば目的や内容などを勘案したうえで可
否を決定している。当該地は当面事業化が子定されていないこと、そ
して本市では喫緊の課題である待機児童対策として大野地区への保育
園整備を進めていることから、当該地を保育園用地として貸し付ける
こととしたものである。なお、過去の事例では、民間企業への駐車場
利用目的での貸し付けや保育園の新園舎建築に伴う仮設園舎用地とし
ての貸し付けがある。また、議会への説明であるが、本年6月に健
康・こども部保育課が「大野地区における認可保育所の分園整備につ
いて」という内らで説明した際に、土地開発公社の保有土地の利用に
ついても報告している。
○当該地の買収金額と現在までの金利、現在の土地価格を伺う。
(企画政策部長)
当該地は平成6年に平塚市土地開発公社が先行取得し、その用地費
としては3億6522万3100円となっている。この資金調達につ
いては、平塚市からの無利子貸付になっているので利子負担はない。
また、現在の土地価格については、不動産鑑定を実施していないため
正確な額は求められないが、近傍の公示地価格から仮計算すると1億
9000万円ほどとなる。
*** 一問一答による再質問 ***
【金子議員】
今の答弁は非常に不明瞭で不正確である。土地開発公社は将来的に
廃止していく方向だと説明を受けている。1年間の契約で土地を提供
して、その上に建物を建てて貸し出すということは、公共用地が必要
だから出ていってくれと言った時に相手側はどうなるのか。大変なこ
とになるのではないか。なぜこのような短絡的なことをしたのか。
(企画政策部長)
この土地を借りたいと相談があった時に、土地開発公社では、「こ
の用地は市の事業用地として先行取得したものである。暫定利用とい
う形でしか貸し付けはできない。長期にわたるもの、例えば10年を
超えるような貸し付けはできない。階数が2階以下のものでなければ
たてられない。また地下を有する建物も建てられない。強固な、RC
のような建物も建てられない。これが条件である」と説明した。期間
についても、当然長い期間は貸せないことをご理解いただき、それで
も貸してほしいということであったので貸したものである。
【金子議員】
そこが不明瞭だと言っているのである。保育園で、必要に迫られて
いるということは理解できるが、こういうことが起きてよいのか。保
育園がどうのこうのという質問ではない。開発公社の土地を貸し付け
たことが問題ではないのか。「長い期間は貸さない」というが、いつ
までを目途に貸し付けたのか。
(企画政策部長)
総務省からの通知でも、この形での暫定利用はできるということ
で、貸し付け自体には何ら問題はない。いつまで貸し付けるのかとい
うことについては、現在、土地開発公社で先行取得したものには、平
成36年までに平塚市が買い戻すということで、それまでが土地開発
公社として貸し付けることのできる最長の期間である。
【金子議員】
平成36年度までに平塚市が買い戻すというのは、どういう理由か。
(企画政策部長)
市が土地開発公社に依頼して土地を先行取得している。先行取得し
た土地はいつまでに買い戻すという約束がある。予算の中で債務負担
行為として設定しており、その中で土地開発公社からの買い戻しは平
成36年までに行うというという議決がされている。
【金子議員】
この案件は、土地開発公社は、今の保育園の理事長は前の平塚市の
副市長で、そのときの土地開発公社の理事長だと聞いている。そうい
う中でこのような案件が起きてきたときに、「ちょっとおかしい」と思
うのが市民の感覚ではないか。これが一般的に公示されて、「保育園
を作りたい方は手を挙げてほしい」という方式ならよいが、行政内
で、私たちの知らないところで動いているところが非常に不思議であ
る。それについてはどう感じるのか。
(健康こども部長)
喫緊の課題である保育園用地として、「ぜひ、貸していただけない
か」という要望があった。元の職員であっても、その職を離れた後の
経済活動や契約行為などを縛る法律はない。縛るのは違法なことに
なってしまう。貸し付けに当たっては土地開発公社も市有財産規則を
順守し、有償で貸し付けている。そのような意味でも不明な点はない
と認識している。
(企画政策部長)
当該土地については以前民間の駐車場として貸し付けていた土地で
ある。それが解約され、当該地には貸地である旨の看板を掲出し、現
地で看板を見た方ならだれでも応募できるような状況となっていた。
【金子議員】
短期間で貸すのなら話は分かるが、建物を建てるということは長期
にわたるというのが一般的な常識ではないのか。保育園が喫緊の課題
であるのなら、なぜ土地を売却しないのか。土地開発公社は縮小する
方向で進んでいる。土地を貸す目的で進んでいるのだとしたら方針が
大転換になるのではないのか。行政マンは行政になりきっているから
そういう考えを持つが、一般市民はどう思うのか。駐車場などの短期
のものならよいが、長期にわたって貸すということは、開発公社を長
期に残すということではないのか。
(健康・こども部長)
「長期」ということではなく、契約土1年更新である。あくまで
も「仮設」という見解である。また土地の売却について、土地開発公
社の土地を直接売却することはできない。
【金子議員】
建物の工事現場を見に行ったのか。あれが仮設の建物か。一般の方
は仮設の建物としては見ない。そのような見解で行政の部長をやって
いるのか。期間が1年契約だからよいというが、そのようなことを
堂々とこの場で発表できるのか。
(健康一こども部長)
土地開発公社の貸し付けの要件として、1年の契約、そして1年ごと
の更新ということしかできない。このような契約の内容となってい
る。
. つづく |