有り余る時間を楽しく過す極意を知った友人らとの交流の場。 環境にやさしい趣味の世界へどうぞ。 趣味は現役の時から持つと人生が倍に楽しめます。
 
2009/10/31 22:02:47|竹とんぼの面白さ
竹に関する本の収集へ

 竹に関する本の少なさに気がついたのは「竹とんぼ」にはまり竹のことを知りたいと思ってからです。書店に寄る度に探しましたが新刊本は本当に少ないですね。
 
 古本はどんな状況かと思い、東京に出る機会を利用し神田神保町を散策、書店という書店を虱潰しに訪ね、「竹」と名の付いている本を探し回りました。研究論文的な書類(和綴じ)は見かけるのですが、新刊発行は昭和40年ごろを境に激減し、その後の発行は二次的な書物になったようです。 おそらく、竹材に代わりプラスチックなどの材料が普及し始めると竹に関する期待が減少し、書籍の発行も少なくなったものと思います。 
 
 竹の手入れの仕方や加工の仕方、特に伐採する時季や脂抜きの方法、カビや虫の防ぎ方などを知りたく、「竹工芸・佐藤庄五郎・共立出版」を平塚市の図書館に見つけ何回も通いました。
竹とんぼ仲間と交流が進むにつれ、竹林を持ったお宅を訪問し竹の管理方法を教わり、加えて筍の収穫の付録を頂けることに繋がりました。
 
 竹とんぼが縁で得た本もあります。大先輩に誘われ「神楽坂」のあるお店で竹とんぼ談義になり大いに盛上りました。後日、「季刊・銀花」(2000年夏第122号)というビジュアルな雑誌が届けられました。君に届くことを期待し女将は呉れたんだ、との大先輩のメモが添えられていました。「竹の未来」と題する特集号でした。
竹とんぼという縁がなければ神楽坂に行く機会に恵まれることも、その麗しい女将にお会いすることも、雑誌を頂くことも無かったと思います。 2000年の秋、大先輩が会長をされていた舶用機関学会の国際シンポジュームが開かれ、そのバンケットのお土産に竹とんぼを進呈したことが発端でした。
 
 竹に関する本を集め始めると、仲間の皆さんからいろいろ紹介されます。中国で発刊された竹図鑑(GUAN SHANG ZHULEI 王慷林)も竹とんぼ先輩から紹介され購入し漢字を眺めています。孟宗竹の頁には、1737年日本に輸入され栽培された、と理解でき愛着を感じます。

 写真1.2 書棚の竹に関する本
 写真3 季刊「銀花」2000年 夏 第122号
 写真4 ISME TOKYO 2000 乾杯の記念枡
 







2009/10/30 9:48:03|竹とんぼの面白さ
竹冠の文字への興味

 竹冠の文字がいくつあるか知っていますか?ある友人の一言。
 富士竹類植物園で購入した掛軸(写真1)の解説書を読んだ時の驚きはいまだ忘れません。解説書によれば「大漢和辞典」に1,025文字あるそうです。現代では使われていない文字もあるようですが、人間生活に密着した欠かせない竹の存在を窺い知ることができます。文字の大半が道具の名前が多いように感じます。
 
 手元にある「広辞苑第四版」(岩波書店・新村出)や息子が使った「現代中国語辞典」(光生館・香坂順一)から拾い集めた竹冠の文字を並べると236文字(写真2)ありましたが、大半は読めません。解説を読み比べると今は見ることの出来ない道具(特に農具や漁具)の形を想像できます。
 
 箍(タガ)という文字があることも知りました。桶や樽のタガは田舎育ちですから、沢庵漬けや味噌漬けに使っており現物を見ています。確かに竹で出来ていましたね。ささくれたタガの部分にぼろきれをあてがい怪我をしないように養生してありました。五右衛門風呂桶のタガは、父親が修理し番線に代わっていたことを思い出します。
 
 竹とんぼの羽根や軸を削っていると、何か竹に愛着と郷愁を覚えるのはDNAがあるのでしょうか。

 漢字をじっくり見ているとその成り立ちがなんとなく判る気がします。筆(フデ)と書(ショ)は良く似ています。横棒が突き出た「ヨ」に似た部分は「手で持つ、掴む」の意味があるようです。何か漢字の成り立ちにまで突き進みそうです。

 写真1 竹 −篆百文字ー 掛軸(富士竹類植物園)
 写真2 竹冠の文字・・・ほとんど読めません
 写真3 書道大辞典(伏見沖敬・角川書店) 篆刻の大家より







2009/10/29 22:18:18|竹とんぼの面白さ
異なった趣味の仲間との交流

 現役のある日、私学会館で食事するので上京せよ、とのお誘いを頂きました。会場に行って紹介された方々は、ご自分なりの趣味をお持ちで、その趣味の話を持ち時間15分間で紹介しあう会となりました。 
 ある船会社の社長、70歳近くのお年で、ご趣味は「松虫や鈴虫の鳴き声大会」のための虫育てでした。
ご自宅には空調の効いた虫用小部屋が壁一杯にあり、全国大会の当日に一番良く鳴くように飼育するお話でした。
孵化する時季を見定め、湿度・温度・照度を調整し、成虫になってからは餌の種類や水気の養生などを行い、大会当日の出番である何時何分ごろに一番良い声で鳴くよう育てるとのことでした。博物館から虫の幼虫の貸し出し依頼も来るそうです。
 その趣味のきっかけは、10歳の頃、お父さんに虫の飼い方を教わり、メモ帳に記録を残したのが始まりだったそうです。
参加された他の7名全員が「ぽかーん。」とした面持ちで最後の一言までじっと聴き入っていました。そして、「趣味とは馬鹿になり切れることである」と結ばれていました。

 お誘い頂いた方は、仕事では決してお話しする機会の無い超大手の鉄鋼会社の監査役でした。ご趣味は「富士山」の写真撮影で、真冬でも真夜中から場所を確保し、日の出の瞬間を待ちシャッターチャンスを創るのだそうです。
その会にお集まりになられた方々は、会社役員や役員経験者でしたが、威張った雰囲気は一切感じない3時間でした。ジェスチャー入りの会話の仕方や、間の取り方など人を引付ける話術の勉強にもなりました。
夢中になれる趣味を持った人同士は、趣味は異なっても通ずるものがあり、お互いを認め合い高め合う機会を創出しているんだなと実感した次第です。

 写真1 釣の名人・・・・お隣は群馬県代表の・・・・・
 写真2 NZで竹とんぼ宣教。バンブーヘリコプターでOK
 写真3 Tシャツ品評会?
 写真4 ブーメランの大家と交流







2009/10/27 21:38:55|竹とんぼの面白さ
ソフトランディングへのお手伝い

 遮二無二働き続け、いざ定年となった時、何もすることが無くて時間を持て余した、という話を時々聞きます。
 現役の時から「竹とんぼ」の趣味に陥ったお陰で、外部講師として招かれることがあります。
50歳を迎えた現役の方々を相手に、有り余る定年後の活き方の一つに「趣味を持つ」ことのありがたさを話して欲しい、子供の目線での接し方を「竹とんぼ」を事例に子ども会のリーダーに講話してくれなどの依頼です。現役当時、会社の先輩からの依頼で、地方都市のロータリークラブのテーブルスピーチに招かれたこともあります。
 生活習慣や人生経験の異なる方々に、趣味の押付けでもなく自慢話でもない伝え方をするにはかなり悩みました。
竹とんぼ先輩の助言を受け、作ることから入り、面白いなという体験をして頂くのが一番と結論付け、ぶっつけ本番での講師経験が何回かあります。講習会でお会いした方との新しい交流が始まり、逆に教わることが一層増えます。仲間の多くが似た活動をしております。
 
 「竹とんぼに魅せられて」と題し、パワーポイントでの掲示説明資料を用意しています。カテゴリー「竹とんぼとの出会い」に記したタイトルの内容を含んでいます。

 1.竹とんぼの愉しみ・・・・・大人の遊びとして 
 2.手と道具への興味 
 3.仲間との交流 
 4.子供たちとのふれあい 
 5.競技大会 
 6.ソフトランディングへのお手伝い 
 7.異なった趣味の仲間との交流 
 8.竹冠の文字への興味 
 9.竹に関する本の収集
10.植物学から見た竹への興味
11.竹の写真家
12.国際竹とんぼ協会









2009/10/26 21:27:44|竹とんぼの面白さ
竹とんぼ競技大会

「竹とんぼ競技大会」
競技会は全国大会が年1回、各本部・支部での大会が任意に開かれています。
参加は自由です。自作のもので、軸と翼が一体化し、手で回転させて飛ばすこと、これが唯一のルールです。
競技は滞空時間、高さ、距離の3種からなり、各々設計思想の異なった竹とんぼで挑戦します。又、一本の竹とんぼで前3種を競う三種競技もあります。
それぞれの機能を追究した竹とんぼの設計と手作りとに全神経を集中し、有り余る時間があっという間に過ぎていく楽しい毎日を送っています。思うように出来なくて苦しむ日々もありますが、それもまた楽しからずやです。
各地区の例会では、より良く飛ぶとんぼの技術披露や飛ばし方の練習に努め自己記録更新に挑戦しています。
飛ばす練習を重ねるほど結果に結びつきます。ある意味、「竹とんぼ競技はスポーツだ」と見ている方もいます。
競技会トップクラスの記録を紹介します。
 
 高度競技の部    55m強 
 滞空競技の部    24秒強
 距離競技の部   150m強

 自作の竹とんぼを飛ばす競技形式としたことにより、竹とんぼの面白さが倍加されたと考えられます。どんな趣味の世界でも、展示会や品評会あるいは競技会の形で、競い合いお互いを認め合うことにより一層の向上心をくすぐられるのでしょうね。 
 
 竹とんぼ仲間の愉しみ方に、競技会で入賞したい一心の人、芸術性を高めようと工夫する人、風変わりとんぼの創作に没頭する人、子供達と会話しながらボランティアを楽しんでいる人、竹とんぼを通じて仲間と語り、一献を楽しむ人、これらの面々をまとめるのが好きな人、それぞれです。競技大会はこのような愉しみ方の異なる仲間が集い交流する場となります。

群馬本部で行われる競技会では「自己申告制」を採用しています。自分の作った竹とんぼを飛ばし、「申告」した高さや距離に近いほど順位が上とするルールです。体力の衰えた方や子供たちでも参加でき、且つ優勝する機会を創ろうと考えたものです。

競技会には、久しぶりに会う仲間と一献を傾け「竹とんぼ談義」に熱中する前夜祭という楽しい交流の機会があります。
この楽しみだけで参加する方も居ります。