続人生まだまだこれからさあ!

老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり。烈士は暮年なるも壮心止まず。                かすみ食へどまだ仙人になりきれず
 
2015/03/05 22:47:01|漢詩 俳句の参考
我一人夜の吟行山笑ふ






きょうはまことにうららかな日で、

ついに我家の白木蓮も

蕾が開き始めました。


中国語の日で中央公民館で勉強

老師がおしえてくれました。

今日は元宵節、正月十五日、満月です。

中国では吃元宵、湯圓、と団子を食べる。

団子にはいろんな種類の

餡子がはいっており、その団子を

煮たり、蒸したり、炒めたり、

焼いたり、等して食べるそうです。

そうして今夜は月を観賞しながら

ふらりふらりと散歩すれば、

“走百病”といって

百(多く)の病(災厄)を走(去)る

と言うことで厄除けになると

そういうことで、帰りには

月はどこだ!月はどこだ!満月は〜?

満月はどこだっと 空見運転で

帰ってきたが、ざんねんながら

月はみえませんでしたが〜

家に帰り、酒飲んで、飯食って、

気分がよくなって外へ出たら

なんと白雲の流れ急にして

満月がちらほらと

見えてきたではありませんか!

これで今年は

“走百病” よかったな〜

めでたしめでたし!



我一人夜の吟行山笑ふ









歳時記に 山笑ふ 

という春の季語がある。

同様に

山滴る は夏の季語

山粧ふ は秋の季語

山眠る は冬の季語


これらの出典を調べてみました

作者は 中国の北宋時代の画家であった

郭熙(かくき)という人の次の詩でした。






 「四時山」

           (北宋) 郭熙



春山淡冶而如笑  春山淡冶にして

            笑うが如く


夏山蒼翠而如滴  夏山蒼翠にして

            滴るが如し


秋山明浄而如粧  秋山明浄にして

            粧うが如く


冬山惨淡而如睡  冬山惨淡として

            眠るが如し




淡冶(たんや)

 淡 うすい あわい すっきり あっさり
 冶 とかす なまめかしい うつくしい


蒼翠(そうすい)

 蒼 濃いあいいろ 深緑 青白い
 翠 青緑色 翡翠色


明浄(めいじょう)

 明 あかるい はっきり
 浄 清らか きれいな すっきり


惨淡(さんたん)

 惨 むごい さんざん みじめ 
 淡 うすい あわい あっさり
 惨淡 うす暗い 物寂しい 不景気



四季の山々の風情を

よく表現しているとおもいます。








以上より 吾輩の勝手な解釈により

翻訳してみました。



 「四季の山」


          (訳詩)はぐれ雲




春山の

     すっきりと美しい

            乙女の笑い


夏山の

     翡翠飛び交う

            谷川の水の滴り


秋山の

     あかるくきれいな

            紅葉の粧い


冬山の

     物寂しさ忍ぶ

            籠りの眠り




いやあ〜

日本の四季もはっきりしていて、

それぞれにそれぞれの風情があり、

とてもおいしいですね〜

このおいしさを

いつまでもいつまでも

大切に楽しみたいものですね〜

















2015/03/04 17:32:27|漢詩 俳句の参考
酒旗の風杜牧の春夢色彩彩







「 子夜四時歌 春歌 」

      (南朝 宋 無名氏)


自従別歓後  歓に別れてより後

歎音不絶響  たんおん響き絶えず

黄檗向春生  黄檗春に向かった生じ

苦心随日長  苦心日に随って長ず



歓(かん)huan1

@、よろこぶ A、宴会の楽しみ

B、嬉しい人の意。よって、女性が

恋人を呼んだことば。 あなた


歎(たん)tan4

なげく。よって歎音tan4yin1

は溜息。


黄檗(おうばく、きはだ)

樹皮は生薬、健胃のほか、染料にも

用いる。芯は苦い。




「子夜 春の歌」

        (訳詩)はぐれ雲



あなたと別れてから

いつもためいき

きはだは春によくのびる

その苦い苦い芯も

わたしの苦々しい気持ちも

日の長くなるごとに

きはだの芯におなじ




子夜(しや)について

南北朝時代、

南朝の都 建康(今の南京)を

中心とする呉の地方に流行した歌。

子夜という女性がいて、

その歌った歌が物悲しく、人の心を

打ったので、みながそれを子夜歌と

いってもてはやし、人々真似をして

作るようになったといわれる。


1月25日本ブログに投稿した

何年かは忘れたが

李白の「子夜呉歌」(子夜四時歌)

も有名 春の詩だけ再掲します。



其一 春


秦地羅敷女  秦地のらふ女



採桑緑水辺  桑を採る緑水のほとり



素手青条上  素手 青条の上



紅粧白日鮮  紅粧 白日あざやかなり



蚕飢妾欲去 蚕飢えて妾は去らんと欲す



五馬莫留連 五馬りゅうれんするなかれ







「 江南春 」 こうなんのはる

     (晩唐) 杜牧(とぼく)



千里鶯啼緑映紅 せんりうぐいすないて 

      みどりくれないにえいず

水村山郭酒旗風  すいそんさんかく 

           しゅきのかぜ

南朝四百八十寺  なんちょう 

        しひゃくはっしんじ

多少楼台煙雨中  たしょうのろうだい 

           えんうのうち





酒旗の風杜牧の春夢色彩彩

















2015/03/03 20:39:05|漢詩 俳句の参考
春暁疾(と)うに孟浩然の眠りかな




「 春暁 」しゅんぎょう    

          (盛唐)孟浩然



春眠不覚暁  春眠(しゅんみん) 

         あかつきを覚えず

処処聞啼鳥  処処(しょしょ) 

         ていちょうを聞く

夜来風雨声  やらい 

         風雨の声

花落知多少  花落つること

         知んぬ多少ぞ




春暁疾うに孟浩然の眠りかな









「 春夜 」      

     (北宋)蘇軾(そしょく)



春宵一刻直千金  しゅんしょういっこく 

            あたい千金

花有清香月有陰  花にせいこう有り 

            月にかげ有り

歌管楼台声細細  かかんろうだい 

            声さいさい

鞦韆院落夜沈沈  しゅうせんいんらく 

            夜ちんちん




春の宵蘇軾の夢の高価なり


































2015/03/01 15:55:03|自作 詩
けぶるあめ三椏の花たわわなる




この花は三椏の花なのでしょうか?

先日金目川の土手で観察しました。

枝が三つに分かれているから

三椏なのでしょうね〜

花はとても地味

種類がいろいろあるのかな〜

もっと派手な色の三椏も見たことが

ありますが、、、


きょうは雨が降っております。

すこしさむいですね〜

寒くても春雨なのでしょうな〜

炬燵の中で空想に耽っております。




けぶるあめ三椏の花たわわなる



春雨や人斬り以蔵走りだす





日本の夜明け前 

幕末の世は明治維新へと続く

活気溢れる時代でありました。

また一方溢れかえったエネルギーの

ぶつかり合いが

テロ、暗殺、人斬り、の続発する

非情な時代でもありました。


幕末の四大人斬りと言うと

土佐藩の岡田以蔵

薩摩藩の中村半次郎

    田中新兵衛

肥後藩の河上彦斎

となりますが

吾輩の大好きな坂本竜馬を助けてくれた

人斬り以蔵とおそれられた岡田以蔵が

一番親密感がありますな〜








1963.11.27.
         はぐれ雲


布団の中で本を読んでいる

 (三四郎〜それから に入っている)

空は晴れているようだが

へやのなかはくもっている

迷える子羊 君のきもちはよく解る

お前の姿がすりがらすのうえから

少し見える

学内ゼミとかでみな忙しそうだが

おれはず〜っと布団のなか

かってに騒いでおればいい





1964.2.3.
          はぐれ雲


寮生のスリッパ

汚い足で踏みつけられ

ほこり?高き床にうもれて

相棒片方は何処かへ行ってしまった

臭い部屋、汚い部屋、水の滴るトイレ

巡り巡って相棒と逢う時には

体中傷だらけ

大学生だというから喜んで店をでたが

すごいこととんでもないうすら亀ども

勉強は少しもせず、毎晩遅くまで、

平和問題だの、哲学だの、恋愛だの、

民主主義だの、社会主義だの、

現代社会はなっとらんだの、

な〜んにも知らないくせに

くだらない話ばかり

我主人は二階にいるから、

くだらないのは当然なのだが、

だいたいがこんなもんだから、

呆れて話にもなんにもならない

すこしだけでも真理の追究だとか

宇宙のしくみを極めるとか

考えてみたらどうなんかな〜

ほとほとあいそが尽きましたね〜

さらに寮の名前が

養心寮ってんだからまいったね!



















2015/02/27 20:07:04|自作 漢詩
春眠や君の夢にも立ち寄りて




寒暖入れ替わる昨今の気候

昨日は雨の寒い日であったが

今日は温暖な日であった

先日花粉症の薬をもらい

飲んでいるので気にならない。


いつもお世話になっている金田公民館

年に一度の公民館祭の出し物展示

俳句の短冊の展示を手伝ってきた。

ここでやっている俳句会は

玄鳥俳句会の山脈支部と欅支部が

使っています。今日は合同で展示を

してきました。


他のサークルも種々飾り付けて

おりました。

あさってから3月 




春眠や君の夢にも立ち寄りて





いよいよ春ですな〜








             5
「歳晩書懐(歳暮の感懐)」

       2003.12.20.

             はぐれ雲



世事浮沈悔既遅  世事の浮沈悔いても

           既に遅く


青春情熱一狂痴  青春の情熱は

           一狂の痴


孤灯歳暮無人訪  孤灯の歳暮

           人の訪う無く


形影相憐涕涙垂  形影相憐んで

           涕涙垂れる






世の浮き沈みは 

  たとえ悔いても遅きこと


青春の情熱は

  若気の至りにて一時の狂い


孤独な年の暮れに

  訪ねてくれる人はいない


わが身とわが影とが憐れみあってても

  ただ涙の垂れるだけである