続人生まだまだこれからさあ!

老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり。烈士は暮年なるも壮心止まず。                かすみ食へどまだ仙人になりきれず
 
2015/08/01 16:39:00|自作 詩
早朝の小鳥の会話沙羅の花






補陀落(ふだらく)渡海

補陀落とは古代インドの

梵語「ポータラカ」の音写で、観音菩薩

の住む浄土世界の意。

「熊野年代記古写」写本には、補陀落

山寺を拠点とする渡海者が慶竜上人から

宥照上人まで(868年〜1722年)

まで20人おったらしい。


補陀落渡海とは

仏教の高僧が、南方海上または海底に

あるとされる観音菩薩の住む浄土への

往生を発願。生きたまま密閉された舟

に乗せられ海へ流されたそうな〜


井上靖の小説によれば

修行を重ねた高僧であれ現生への未練を

絶ち切れず、たすけてくれ〜 っと

行ったそうな〜



眼前に大滝ありて口ひらく






「 夏の暁 」

      2009.5.27.

            はぐれ雲



夏の早朝は鳥達の世界である

まだ他の生物は夢の中

新幹線も通らない

人の声もしない

夜が半分残っている

深呼吸をすると

夜の間に浄化された澄んだ空気が

我が肺の中をも浄化する

小鳥達が本当に気持ちよさそうに

さえずりかえっているのも

なお清清しい


暁の鳥の会話や沙羅の花 


















2015/07/30 22:42:01|自作 漢詩
潮騒やグラスに酒を夏の月




赤い月が


満月に近い赤い月が出ておりました。

比較的涼しい夜です。


久しぶりに図書館へ

勿論本を借りに行ったのです。

本を読むのはくせになっていて、

しかし目が弱くなっているからか

本は読むのではなくて

眺めるものなのだなんてなんちゃって

借りてきた本を眺めているのです。


図書館の奥のほうの庭に噴水があって

しばらく見ておりました

噴水の水の挙動は面白いですね〜



噴水の落ちる直前歪みたり








「酔郷夏」

          はぐれ雲         



清爽如秋午夢長  清爽秋の如く

           昼寝夢長し


鶯声飛去白蓮香  鶯の声飛び去り

           白蓮香る


山光海色是仙境  山光海色

           是れ仙境


雨後竹風一枕涼  雨後の竹風

           一枕涼し



潮騒やグラスに酒を夏の月 


















2015/07/28 19:55:00|自作 漢詩
朝涼や鴉の朝餉脅かし


鴉が戻ってきて

一段と逞しくなって

黄色い網に変わって

いっとき鴉はいなくなって

その後も少なかったが

このところ鴉は増えているようにみえる

今朝は烏が三羽

しかも近づいてもなかなか逃げない

逞しくなっているようだ

ごみの置き方もわるいようだ

食い散らかされて

けして鴉が悪いわけではない

しかしね〜



朝涼や鴉の朝餉脅かし







「神秘幻美熱川之夜」

             はぐれ雲




shen mi huan re chuan zhi yue
神秘幻美熱川之夜  

         神秘的なる幻想美

           熱川の夜


chu mei yu xia tian xiang chuang
出梅雨夏天向床   

         梅雨明けて夏

           寝床に入る


shui bu zhao jiao san dang
睡不着到三当    

         眠れないまま

           三時に到る


mei zhi fu qi xia xian yue
没知浮起下弦月   

         知らぬまに

           下弦の月浮かび


qin zai fang shang guan yue liang
寝在房上観月亮   

         部屋で寝転び

           月を観る























2015/07/27 23:53:00|自作 詩
夜の秋グラスに浮かぶときのかげ




今夜は中国語!


是呵。

爾参謀参謀 吧。


帰りにMaxVaiueに寄って

食える食を確保して〜


何か暑いのだけれども

何となく秋の雰囲気をデリケート

である吾輩はかんじるのである!


何はともあれ善は急げ

はいはい飲みましょう〜



夜の秋グラスに浮かぶときのかげ





「夜の秋」

          はぐれ雲   


吹き飛ばせ 部屋の空気を

扇風機 最強にして

晩夏光 影の長きも

いまだなお 夏の盛りか


捨てちまえ 時のたまりを

脳みそを まっさらにして

ひでり空 水のにおいも

いまだなお 夏の盛りか


走り抜け 青春の汗

迸りを かわいた大地に

炎昼の 空白のそらも

いまだなお 夏の盛りか


呼び起こせ 秋の近きを

尖鋭に 鉄をみがいて

夜の秋 大樹のなかを

もうすでに 秋の風吹く
  





夜の秋とは

晩夏になると夜はすでに秋の気配が

漂うことを言う。





「 秋まだし 」

            はぐれ雲


秋を探しに行ってみた

いつもの土手へ行ってみた

真っ赤な土手を歩いたら

まだ赤くない赤とんぼ

風に向かってついてきた

ほんの微かなかぜながら

とんぼはちっとも進まない

しょうがないから立ち止まり

そのままじっと眺めてた


秋を探しに行ってみた

川面をながめに行ってみた

水に映った黒い影

緑の風にゆらめいて

輪郭あたりがゆらめいて

ほんの微かなかぜながら

さざなみたってひかってた

しょうがないから座り込み

そのままじっと眺めてた


秋を探しに行ってみた

木漏れ日ゆれる樹の下へ

太陽の無数に落ちる樹の下は

黒い葉っぱの擦れる音

ほんの微かなかぜながら

大地ひからせゆらしてた

涼風頬をかすめても

しょうがないから気合入れ

跳びだしてゆく炎天下





一匹の赤とんぼが飛んでいました。

まだ赤くない赤とんぼです。

吾輩もそれを眺めてペースを合わせて

歩いていました。

そのうちその赤とんぼは吾輩のそばに

寄ってきて

風に向かって飛んでいたのですが

なんと風のスピードと同じになった

ようでして、全然前へ進みません

しょうがないから吾輩も

足を止めざるをえません、

そこにかすかな涼を感じたのでした!

まだ秋には遠いようですね〜


















2015/07/26 18:22:00|漢詩 訳詩
声もなく舌だすばかり大暑かな




オバマ大統領の親父はケニア出身

だったのか、それでエチオピア、

ケニアを歴訪したわけですな〜

我輩にとってこの両国は素朴でいい国

の印象がある。

オバマも大統領をやめたらこのへんで

隠棲すればいいとおもうがな〜


きのうはどこかで花火大会か

音だけが聞こえてきたが、

今日も暑かったな、これから夏という

ような感じである。

もう大暑は過ぎたのにね〜



声もなく舌だすばかり大暑かな








「 大暑 」

           (金)趙元



旱雲飛火燎長空  旱雲火を飛ばして

           長空をやき

白日渾如堕甑中  白日すべて甑中に

           堕つるが如し

不到広寒氷雪窟  広寒 氷雪の窟に

           到らずんば

扇頭能有幾多風  扇頭よく 幾多の風

           有らんや






「 大暑 」


         (訳詩)はぐれ雲



ひでりの雲の めらめらと

炎の触手を むきだして

果てしなき 長空を

焼き焦がし つくしている


ぎんぎらぎんの 太陽の

灼熱のもとに おかれては

まるで蒸籠のなか 蒸されてる

熱湯抱く 小龍包


月の世界の 広寒宮の

氷雪のいわやにでも 入らないかぎり

しのぐことなど できようか


扇子なんかで どうやって

いったいどれだけの 涼風を

起こせなんぞと 言うのかよ〜





甑(そう)

こしき のこと。蒸籠(せいろう)とも

蒸し器である。