続人生まだまだこれからさあ!

老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり。烈士は暮年なるも壮心止まず。                かすみ食へどまだ仙人になりきれず
 
2016/09/10 23:18:00|自作 漢詩
摘みどきをとおにすぎたるトマトかな




摘みどきをとおにすぎたるトマトかな





トマトだけではないのだが、

秋ナスも唐辛子もシシトウも

だがみんな

枯れ際の美しさを輝かせております。








「 回憶」おもいで


            はぐれ雲



 一杯対水威士忌  ウイスキーの水割りを


 喝酒悠閑在房間   部屋で静かに

            飲んでいる


 秋深粛静黄昏時   秋も深まり穏やかな

            夕暮れ時は


 下酒采是只回想   思い出だけが

            酒の肴ぞ


 歌に飽き 話に飽きて なおも行く

        心の乾き 果てしなく


 客もなく 独占夜の 歌の苑

    
 一人帰る 平海路の 金曜日






中国 浙江省 杭州市 平海路の

友好飯店に1年間駐在しておりました。

もう十年ちかく前になるのですかな〜

ふつうは杭州市内の飯屋で食べて

その後飲み屋でじかんを過ごすのですが

まあ明日があるのでね〜

金曜日の夜だけは

明日は休みなので羽を伸ばして

それなりにそれなりに

楽しんだわけでありますが〜

今年はG20が杭州で開かれたとかで

すが〜

テレビニュースなどでみれば、

世情がずいぶん変わってしまい

嫌な世の中になってしまいましたね〜

願わくは、人の心の通じる暖かい

友好的な杭州人たちの満ち溢れる

そんな国になってほしいと

思うのですがね〜

どんなにきれいな催し物をやっても

杭州人の居ない空虚でむなしい

意味の無いものに

よろこんだ客はいたのでしょうかね〜
















2016/09/02 17:26:00|自作 詩
とろとろととろとろと秋の空かな








「9月2日金目川の土手を歩く」


蝉をきいて 蝉をきいて

せみきき せみきき

秋の蝉をきいて

樹下をあるく


一瞬とまる 蝉の声

陽あたりて真空ののち

オーシンツクツク オーシンツクツク

オーシンツクツク

オーシオー オーシオー


樹下をすぎて 樹下をすぎて

きこえる爽籟 かおる爽籟 感じる爽籟

ふたたび樹下をすぎて

秋の紫陽花の 秋の紫陽花の

頬あつく 頬あつく


蝉がないて 蝉がないて

秋の蝉がないて 秋の蝉がないて

時がながれて 時がながれて

きがつけばここにいる







かえりに伊勢屋で買って来た

天然がごめ昆布入 根昆布入とろろ

これが実にうまいのである。

このとろろこんぶを椀にいれて

あじのもと醤油熱湯注げば

胃にやさしい酒にやさしい俺にやさしい

きわめつきの滋味となるのである。



とろとろととろとろと秋の空かな




(後記)

たしかに、きこえる音は同じなので

しょうが、ヒトそれぞれの生きた経験で

それを字にあらわそうとすると

痔にきこえたり、詩にきこえたり、

死にきこえたり、こればっかりは

蝉に聞いてみないと、ほんとうは

なんと言っているのか?

わかりませんね〜

まあ、そういうことは

自分がこうきこえる、きっとそれが

いちばんただしいのでしょうね〜

吾輩はあの蝉は最後におしっこをして

あ〜まんぞくまんぞく と

言っているように聞こえるのですが〜


9月8日 0:35 

さあ そろそろ ねむれたら

ねるとしましょうかな〜

もしねむれなかったら

ウイスキーのオンザロック

テレビがかってに何か言っております!


     コメントありがとう〜

















2016/08/24 18:28:04|漢詩 訳詩
雲の上に雲や雲雲秋の雲





昨日は「処暑」でした


二十四節季の一つで、「処」は収まる

の意で、この日から暑さが一段落すると

される。

だんだん雲の高さが高くなってきて

秋の雲になってくるのです。

秋の雲が一番高いですな〜

吾秋津洲(日本国)においては



雲の上に雲や雲雲秋の雲











「早秋」

           (元) 劉 因



昨朝一葉見秋生  昨朝 一葉

         秋の生ずるを見る


今日千巌万壑清  今日 千巌

         万壑清し


欲借西風蘇病骨  西風を借りて 病骨を

         蘇らせんと欲して         


暫来石上聴松風  暫く石上に来たりて

         松声を聴く







「秋の声」

           
          (訳詩)はぐれ雲



昨日の朝 一発のくしゃみ出でて

秋の到来をしる


今日 千重の嶺

万頂すっきりさわやかに見ゆ


背中痒く 孫の手を借りて

コリコリとごりごりと心地よし


しばらくゴーやチャンプルをつまみ

秋の味覚に酔いしれる




































2016/08/21 19:19:00|漢詩 訳詩
秋郊の公民館へ碁を打ちに




「題烏江亭」(うこうていにだいす)


          (晩唐)杜牧



勝敗兵家事不期  勝敗は兵家も

          事期せず


包羞忍恥是男児  羞を包み恥を忍ぶは

          是れ男児


江東子弟多才俊  江東の子弟

          才俊多し


巻土重来未可知  巻土重来

          未だ知るべからず






「烏江亭(うこうてい)の渡し場で」

     2016 8 21

        (訳詩)はぐれ雲



勝敗は 闘う者の常 前もって

決まっていることでは ありえない


恥辱を受け入れて 我慢して忍ぶ

これぞ男児というものだ


江南の若者たちには 優秀な人材が

多いのであるから


捲土重来 リベンジをすれば

天下の覇権 まだまだ争えるはずだ






楚の項羽が漢の劉邦に敗れ自刎

したのは今の安徽省の烏江鎮にあり

杜牧37才ごろ立ち寄ったのであろう





リオオリンピックを毎晩見ていると

金メダルを取れずに悔し涙にむせぶ

アスリートに多く出会う。

そんなときに



勝敗は兵家の常や桐一葉




リオオリンピックも明日閉会式


久しぶりに囲碁を打ちに

行ってきました。

いつもの撫子公民館へです。


ゆったりと囲碁打つ気分

ゆったりと ときのながれる石の音

3局とも ゆったり充分に

たのしんでまいりました。

三戦全勝でした!


箱根の山も、相模灘も健在でした!




碁を打ちへ急ぐ秋郊の公民館





(追記)

力の限界 

吉田沙保里に項羽の涙を見たのではあるが

願わくば 捲土重来を 

方法はあるかもと希求するのである!


そうか〜

吉田沙保里は女児であったのか〜


たいへんしつれいいたしました〜




















2016/08/08 22:32:00|俳句関連
鉄鈷雲ひとつやきいれしてみるか




この雲の名前は何というのか

知っていますか?

何に似ていますか?


上面が平らにみえるのが味噌なのです。

あの上に包丁や鎌やハサミや日本刀や

機械部品やバールの先端などの材料を

赤く焼いてのせて


とんてんかんトンテンカン

トンテンカンとハンマーでたたいて

形を造る、鍛錬する、鉄は熱いうちに

打てと、火造りとも、鍛造とも

はやい話が鍛冶屋の叩き台のこと


これらを金敷、鉄敷(かなしき)、

鉄床、鉄鈷、(かなとこ)などという


したがってこの雲は

鉄鈷雲(かなとこぐも)という。



それで

鉄鈷雲(かなとこぐも)とは

積乱雲の一種で鍛冶屋の叩き台の

ようにてっぺんが平らになっている

そんなかたちの雲の峰なんだよな〜


ちなみに、

角川の季寄せには載っていない。

とうぜん角川の歳時記にも載ってない


おそらくきっと時代の流れ

自然淘汰される運命にある。

いわゆる絶滅危惧の季語なのかも


吾輩のむかしの職業は機械技術者

鍛冶屋も範疇に含まれる。

焼き入れ、火造り、焼きなまし、

軟鋼、硬鋼、日本刀にも興味あり




鉄鈷雲ひとつやきいれしてみるか  





ますます残暑がきびしくなる

ようですな〜

こんやもこれからはじまって

オリンピックがはじまって

またアルミの缶が並ぶのかな〜

眠れなくなってしまっても

明日があるさ!