人生まだまだこれからさあ!

老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり。烈士は暮年なるも壮心止まず。人生まだまだこれからさあ!
 
2012/04/16 9:42:34|俳句中心
陽炎燃ゆ王昭君の玉の鞍





遠く太鼓の音が聞こえてきます。

田舎の長閑さが漂って

我が氏神様である八坂神社でも、

三社祭を今月 28,29日にやる。

そんなポスターが近くの塀に

張ってありました。  へー

まだ春だから、 春祭り ハー


この近辺は、ほんのちょっと前まで、

田畑の広がる農村地帯

本来春祭りとは、

農耕の開始にあたって神を迎え、

五穀豊穣を祈り、疫病、悪霊を

祓うものであったそうである。


長閑 素朴 農耕民族の郷愁 

DNAの疼き そういうものを

感じさせる太鼓の音なのである。



春祭り太鼓の音にじんとくる




朝 小鳥のさえずりに目を覚ます。

さわやかな冷気を感じます。

初夏の朝の感覚が

近ずいてくるようです。


庭には紫木蓮の花がさいております。

白木蓮は先月末に咲いて、今は新緑の

葉が出かかっています。

開花時期に約20日の差があります。



白木蓮から紫木蓮へと咲きにけり




ここ数年来 植えた記憶のない

紅いチューリップが勝手に生えて

一個だけ生を主張しております。



陽炎燃ゆ王昭君の玉の鞍


















2012/04/14 9:18:05|
面倒な流儀はきらい桜散る





朝から雨が降っております。

花散らしの雨というのでしょうか!

桜の花もいろいろありますね〜

まだ蕾のさくらも、咲いたばかりの

桜も、この雨で散ってしまう桜も、

桜の種類は多いようですね〜



早い桜おそいさくらと咲きにけり




桜は散りぎわがいいと言われているが、

これもまた、いろいろあるようですね〜

しかし、たしかに散り際のいい桜は

吾輩も大好きですな〜



面倒な流儀はきらい桜散る



身の程を知りすぎて桜かな







「卯時酒」卯時(朝6時頃)酒を飲む


          (中唐)白楽天


(一)

仏法讃醍醐 仏法は醍醐(だいご)

         をたたえ

仙方誇瀣 仙方は瀣(こうかい)

         を誇る

未如卯時酒 いまだしかず

         卯時の酒の

神速功力倍 神速にして

         功力の倍するに


(二)

一杯置掌上 一杯 

         掌上に置き

三嚥入腹内 三嚥(えん) 

         腹内に入る

煦若春貫腸 煦(く)すること

         春の腸を貫く如く

暄如日炙背 暄すること

         日の背を炙る如し


(三)

豈独支体暢 あに独り支体暢(の)

         びるのみならんや

仍加志気大 なほ加ふ

         志気の大を

当時遺形骸 時に当たり

         形骸をわすれ

竟日忘冠帯 日をわたり

         冠帯をわする


(四)

似遊華胥国 華胥(かしょ)の国に

         遊ぶににて

疑反混元代 混元の代に

         返るかと疑う

一性既完全 一性既に

         完全ならば

万機皆破砕 万機 皆

         破砕せん






  

醍醐(だいご)〜仏説 最上の美味

 乳から酪(ラク、バター)を製し、

 酪から酥(ソ、クリーム)を製し、

 酥を製して醍醐とする。

 五味の第5 最高の味。オイル様。

 仏教の最高真理にたとえる。


瀣(こうかい)〜仙人の食物として

 六気が言われている。

 春は朝霞を食い、夏は正陽を食い、

 秋は淪陰を食い、冬は瀣を食う。

 これ等に天玄の気と地黄の気を

 加えて六気とする。

 瀣は北方の夜半の気であるという。


煦(く)す〜蒸すこと。


暄(けん)〜日のあたたかなこと。


華胥(かしょ)の国〜黄帝が

 昼寝の夢に華胥氏の国に遊んだ。

 その国には支配者が無く、

 その民は嗜欲無く、愛憎無く、

 利害も無かったという。


混元の代〜

 天地開闢(てんちかいびゃく)

 以前の代。

 混沌としている原始時代。





「早朝の酒」

         (訳詩)はぐれ雲



仏法では醍醐が最高に美味い

仙人は六気を食らう

しかし 

卯時の酒に勝るものなし

回りが速く心地よい



一杯手のひらにのせ

三口飲んで腹に入るや

たちまち春が腸を貫くごとく

太陽が背中をあぶるがごとし



五体のびのび

志気ますます盛んにして

たちまち生きてる身をも忘れ

世俗の仕事なぞ吾が興より全て消えさる



そは無欲の国に遊ぶに似て

原始のときにもどったごとし

本性のみしっかりあらば

何がこようと打ち勝てる





今日は一日雨のようだ



花菜雨卯時の酒にしくはなし


卯時の酒霞のなかに白楽天



















2012/04/10 21:54:40|俳句中心
花筏大河の果ては相模湾




土手の桜はまだ咲いていました。

と言うよりは満開ですな〜

火曜日だというのに、結構人出が多く

賑わっておりました。

金目川と河内川の間の合流前の土手が

更新されて歩けるようになり、

そこから見る河内川土手の桜並木が

見事でございました!




風一陣花のトンネル吹きぬける



咲き満ちて大河を覆う桜かな



花筏大河の果ては相模湾



河内川土手新たにて花の路
















2012/04/10 16:57:24|俳句中心
石楠花の花の開きぬダルビッシュ




我が庭の石楠花の花が咲き始めました。


今日は予定のない日、

MLB シアトル対レンジャーズ戦

を見ている。

ダルビッシュのメジャー初登板

4回 5対5の接戦 イチロー3打席

2安打 どっちもそこそこやっとる。


しゃくなげの語源を調べてみた。

「石南花」を呉音読みで シャクナゲ 

が転じたそうな。

中国では 石南、石楠、石南と書くのは

石の間に生えて南向きの土地を好むから

語源は漢名だが、中国の「石南」と

日本の「石楠花」は異なる品種だとか。

語源として、「尺にも満たないから」

「癪に薬効があるから」という説もある。


歳時記では、

夏の季語になっているのだが、

ここ湘南の纏では既に咲きだした!

日本の季節感を先へ先へと

進んでいるのである。

要するに纏は暖かい処なのである!


紫式部の花も夏の季語に入っているが、

我が庭では咲いている。

すでに初夏の風吹く纏なのである。


結局、ダルビッシュの初登板は5失点

だったが、

打者に助けられて初勝利 でした。

イチローは5打席3安打でした。

まあ どっちもどっちで 馬馬虎虎

マーマーフーフーでしたね〜


海外での日本人の活躍には胸躍る

吾輩なのである!



石楠花の花の開きぬダルビッシュ


クラブ振り紫式部の花ゆれる














2012/04/08 10:49:59|俳句中心
朝酒や緑酒の盃に花のかげ




「さくら」

という言葉には深い意味がある。

さくらのさには、早乙女のさ、

早苗のさ、田神(さがみ)のさ、

つまり、敬意のさ、尊敬のさ です。

くらは 座 であり 

すわる、ざ、います、くら、

中国語では zuo4 と発音します。

つまり、すわる処、席のことです。

以上より、さくらとは

大切な田の神様のお出ましになり

お座りになる処 なのです。


農耕民族の信仰であり、開花の時を

目安に田んぼの土を起こす代搔きが

始まる。桜の開花の遅い北国では、

こぶしの花をその目安にしました。

青森や秋田では、こぶしを

田打桜と呼ぶのはそう言うことです。


まあ吾輩にとっては満開のさくらの下に

座をつくり、大杯に緑酒を満たして

悪神どもと飲み交わしたいものだがの〜



養花天朝の食事はパン一枚


生涯の今がいつでも花満開


花筏大河の果ての相模湾




養花天(ようかてん)とは、

桜の咲く頃の曇天、空がひえびえと

していながら、軽い汗ばみを覚える。

そんな花を養っているような天候を

言うようである。




「薔薇正開、春酒初熟。

因招劉十九張大夫崔二十四同飲。」


           (中唐)白楽天



(一)

甕頭竹葉経春熟  甕頭の竹葉

            春を経て熟し

階底薔薇入夏開  階底の薔薇

            夏に入りて開く

似火浅深紅圧架  火の如き浅深

            紅は架を圧し

如餳気味緑粘台  餳の如き気味

            緑は台に粘す


(二)

試将詩句相招去  試みに詩句をもって

            相ひ招去す

儻有風情或可来  もし風情有らば

            或いは来るべし

明日早花応更好  明日 早花

            応に更に好かるべし

心期同酔卯時盃  心に同酔を期す

            卯時の盃






「薔薇がまさに咲き始め、春酒も初めて

熟す。よって、劉十九、張大夫、崔二十四

を招いて、ともに飲む。」

       (訳詩)はぐれ雲


(一)

甕の竹葉酒 春になって熟れ

階下の薔薇 夏に入って咲く

火のような 浅く深き紅(くれない)

棚に重く垂れ

水飴のような こってりとした酒

ねばりけのある緑色 台の上


(二)

ためしに詩をもって友を招きにやったので

もし情趣があるならば来てくれよう

明朝の花はさらに好いであろう

卯どきの酒にともに酔いたい




卯時盃(うどきのはい)

早朝に酒を飲むこと。卯時は午前6時頃

これを卯時酒とか卯酒と言って、

白楽天はとても好んだらしく、詩に

よく詠じている。

吾輩も何もない日にはよく朝から

やるのだが、いいもんだ!



緑酒(りょくしゅ)

緑色の酒。陶淵明や白楽天の詩に

よく詠まれている。本詩の竹葉酒も

緑酒のようである。

吾輩も気をつけているのだが、

それらしい緑色の酒に

まだ出会ったことがない。

なんとかお目にかかりたいもんだ!




朝酒や緑酒の盃に花のかげ


竹葉酒春季に熟れし緑色



嗚呼玉杯に花うけて〜

緑酒に月のかげやどす〜