今の季節は暦上は冬なのだが
まだまだ紅葉の季節
我まとい近辺も
色とりどりの紅葉黄葉が
目を楽しませてくれている
それでも
散り始めた紅葉の
清冽な秋の気に舞うのも一興
秋に冬の混じりはじめた
いわゆる
晩秋 初冬 そんなとこでしょうか
また “秋は春に勝る” と言う
漢詩を発見しました。
劉禹錫(りゅううしゃく)という
唐の時代の人です。
当時彼は今の湖南省の常徳付近に
左遷されており、その鬱屈のなかで
秋の清冽さに詩情を高揚させていた
ようでございます。
10月29 本ブログに掲載の
額田女王や杜牧の詩とともに
観賞してみてください!
金麦にあふ湯豆腐の熱きかな
「秋詞(しゅうし)」
(唐)劉禹錫
自古逢秋悲寂寥 古より秋に逢えば
寂寥を悲しむ
我言秋日勝春朝 我は言う 秋日は
春朝より勝ると
晴空一鶴排雲上 晴空 一鶴
雲を排して上れば
便引詩情到碧霄 すなわち詩情を引いて
碧霄に到らしむ
「秋の思い」
(訳詩)はぐれ雲
人は言う
秋は寂しく憂鬱だ
私は言う
秋は春より遥かに勝る
晴れた大空
一羽の鶴の
雲を開いて飛翔する
清冽極まる秋の気に
私の詩情は引き出され
青い空へとかけあがる
今が紅葉の見頃時なのかも
ここ纏の地
詩情惹く紅葉の色の此処彼処
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