人生まだまだこれからさあ!

老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり。烈士は暮年なるも壮心止まず。人生まだまだこれからさあ!
 
2014/04/04 13:57:49|
青き踏む雲のうえまで青き踏む






とおいとおい 遥かな昔

ここは長安 唐(から)のくに

唐の都の長安は

ちょうど今日まで三日間

火を使ってはならぬ寒食日

そうして今日は解禁日

今夜から火を使えるのである



さらにとおい 気の遠くなるような大昔

春秋時代 

晋の国の文公が亡命公子の重耳

であった頃、

棒術の達人であった介子推に

大いに助けられた。

そうして王になった今

忠臣介子推を宰相にしようとしたが、

辞退され、山へ隠れた介子推を招きだす

ために山焼きをしたが現れず、ついに

焼け死んでしまった介子推を悼んで


毎年この日

火を使うことを禁じたことから

寒食日となったそうな!


そうして次の日が一年で一番嬉しい

火を使えるようになった暖かい

天候もよい季節もよい行楽によい

青鞜の季節 清明節なのである。


そう明日(4月5日)は清明節ですよ〜

墓参りが終わったら何処へ行こうかな〜





介子推(かいしすい)紫立ちたる春の雲



青き踏むベッドの上でジャンプする



しゃぼんだま針でつついてみたことも



青き踏む雲のうえまで青き踏む



清明や君を連れ出し焼き鳥屋










「寒食」

      (中唐)韓翃(かんこう)



春城無処不飛花  春城処として飛花

           ならざるは無し

寒食東風御柳斜  寒食 東風

           御柳斜めなり

日暮漢官伝蝋燭  日暮 漢官

           蝋燭を伝う

青煙散入五侯家  青煙 散じて 

           五侯の家に入る






「寒食」


          (訳詩)はぐれ雲



長安の 春の街なか 

どこもかしこも 花びらが


今日まで寒食 ラストデイー

明日から清明 明るくなるぞ

暖かくなるぞ


日暮れになれば 色とりどりの

蝋燭(ろうそく)が

宮殿から 五候の家へ

火をつけられて 配られる


青い煙が 春風ゆれて

散って花びら 舞い狂う

















2014/04/02 8:52:17|俳句中心
散るもののひとひらもなき桜かな





初夏のような天候でした。

桜が咲いたろう〜 っと湘南平へ

車で登って行って、途中まで行くと

延々と車の行列 月曜日だというのにね〜

諦めのとっても早い吾輩はすぐユーターン

帰ってまいりました。

道路沿いの桜はほぼ満開になったばかりか

見事なものでした。


家に帰ってから

いつものカメラだけをもって

いつもの散歩道 金目川、河内川、、、

土手を散策 やはり月曜日だというのに

けっこう人出は多いようでした。

さすが老人天国ですな〜

今日は犬ずれをみかけませんでしたな〜

すこしは、小さい人間の子供連れは

おりましたな〜

まだ完全に老人だけだということでは

ないようでして少しはほっとしたわけで

あります。


まだ満開直前か、なったばかりかで〜

散る桜はありませんでしたな〜




散るもののひとひらもなき桜かな





散る桜はひとひらもありませんでしたが

宮崎と同じように

どうやら目には見えにくいスギ花粉が

バンバンバンと散りまくっている

ようですな〜 天を仰いで大口開いて〜

くさめくさめの大噴火なのであります!


目もしょぼしょぼしてきまして

花曇りの空が 眩しくて眩しくて〜




スギ花粉散る天を仰いで大暴発






(後記)


おはようございます


葉桜だって、ひこばえだって、

桜蕊降るだって、虫食いの桜落ち葉だって、

かっこ悪いことなんかない。と思う。

それぞれにそれぞれの季節の趣がある。


さまざまなこと思い出す桜かな(芭蕉)



       ありがとう 4月3日朝












2014/04/01 6:32:24|
茶碗酒 割箸 水雲(もずく)を掬(すく)いけり




今日から四月

そうして今日は四月馬鹿エイプリルフール


インターネットで調べてみた。

起源はなんだと?

そうしたら全く不明だとよ〜


今日はうそをついてもいいそうだ

ただし正午までらしい

そうしてだまされた奴を馬鹿というらしい


中国では万愚節または愚人節そうして

だまされた奴は亜保と言うらしい

笨蛋ben4dan4、糊涂虫hu2tu chong2、

混蛋hun2dan4、等ともいう。


ダルビッシュも首を寝違えていたらしいね

しょうがないな〜吾輩の真似なんかしてね〜



もうすぐ清明ですね

清明(せいめい)とは

清く明らかなこと。またそのさま。

二十四節季の一つ。清明節

春分の日から数えて

十五日目。  今年は四月五日

中国では春を迎えて郊外を散策する日で

踏青節ともいう。祖先の墓参り、草むしりや

墓掃除もする。

暖かい気候だが、時として春の雨が

よく降る。



吾輩の大好きな杜牧の漢詩があるので

掲載します。









 「 清明 」

          (晩唐) 杜牧



清明時節雨紛紛  清明の時節 

          雨 紛々(ふんぷん)

路上行人欲断魂  路上の行人 

        魂(こん)を断たんと欲す

借問酒家何処有 借問(しゃもん)す酒家は

        何れの処にか有ると

牧童遥指杏花村  牧童遥かに指さす

        杏花(きょうか)の村





「 清明 」

          (訳詩)はぐれ雲


清明の佳節なのに 

まとわり降る雨

ひとり旅ゆくわたしは

わびしさに 心消えいる


すれ違う牛飼いの子供に聞く

どこかに酒屋はないものかと


子供の黙って指さすは

遥かにけむる杏咲く村





杜牧たる者が雨のそぼ降る中を

一人侘しくとぼとぼ歩いている場所は

やはり江南地方の酒の産地

なのだろうな〜




清明や雨にぬれたる酒の旗


茶碗酒割箸水雲を掬いけり




茶碗酒には水雲(もずく)の酢の物

がよく似合う






(後記)

おはようございます。

昨日はよい天気でしたね〜

一気に初夏が現出したようでした。

近辺の桜も満開になりました。

写真は次稿へ


    ありがとう(4月2日朝)









2014/03/30 14:36:00|
花の雨酒はいつもの月桂冠




地震がありまして、

少しだけ身構えました。

やがて風が吹いてきまして

雨も降ってまいりました。


地震も風も雨も春らしくおだやかなもの

だが我あばら屋のなかにいると

がたびしちょん と

音だけが増幅拡大するのでございます。


もし天気がよかったならば

桜の便りにさそわれて花は上野か浅草か

行ってみたいと思ったが




花の雨酒はいつもの月桂冠





炬燵の中で開運なんでも鑑定団を

見ているのです。










「尋胡隠君」

         (明)高啓



渡水復渡水  水を渡り また水を渡り


看花還看花  花を見て また花を見る


春風江上路  春風 江上の路  


不覚到君家  覚えず 君が家に至る







「胡君を訪ねる」


         (訳詩)はぐれ雲



一の橋二の橋三の橋

     たくさんの橋を渡り


花を見て花を見て花を見て

     いろいろな花を見て


春風に吹かれながらの川沿いの路

     足の向くままあっちこっち


いつのまにやら覚えずに

     君の家についた





場所はおそらく江南地方の

橋の多い水郷地帯ではないでしょうか

春うららかな日 

花に誘われふらふらと

隠棲した友人の胡君を訪ねたのでは〜





雨はまだ降っております。

鑑定団はおわりました。




人恋し花は上野か浅草か   









(後記)

いらっしゃい!

久しぶりです、待っておりました。


そうですか宮崎はもう夏ですか〜

この辺の雨はどっちかってえと〜

催花雨ですかね〜

これから満開になる、楽しみです。


          ありがとう









2014/03/29 13:09:00|
亀の鳴く馬齢重ねるばかりなり




我家の庭には緋木瓜、白木瓜、更紗木瓜、

一塊になって植えてある。

これらの木瓜はこの家を造ってすぐ

植えたもんだから、かれこれ25年ほどに

なるのかな〜

3種類の木瓜の花がすべて咲いてはいるが、

1番勢力を誇っているのは緋木瓜である。




木瓜の花拙を守って数十年





地球の上に朝が来る〜

その裏側は夜だろう〜


マトリョーシカ人形というロシアの

民芸品がある。

人形の中に少しずつ小さい人形が

たくさん 十個ぐらいか 入っている。

この人形はどらえもんのポケットの

ように何でも聞いてくれる

魔法の人形なのである。


この人形が1っこずつ少年の希望を

かなえてくれる。そんな古い映画

1967年日本とソ連の合作映画


「小さい逃亡者」を見ました。

みなしごの少年が父親がモスクワの

病気で入院していると聞いて

密航して会いにゆく

日本人やソ連の人たちのやさしさに

助けられてやっとモスクワに

たどり着くが、すでに父親は

亡くなっていた。そのご大きくなって

バイオリンの名手としてオーケストラ

の一員として日本に帰り

少年時代の関連者に再会する。

という感動ものでした。


最近の世界外交をみていて、

昔から大嫌いだったソ連やロシアが

今日みた映画も含めて

なんとなく好きになっている

自分を感じるのである。

変な周辺国が増えてきて相対的な

ことなのかもね〜



復活祭マトリョーシカに願いあり







「鹿柴」 ろくさい

          (盛唐)王維


空山不見人  空山 人を見ず

但聞人語響  ただ 人語の響くを聞く

返景入深林  返景 深林に入り

復照青苔上  また照らす 青苔の上




長安の東南、藍田(らんでん)県に

王維は網川荘(もうせんそう)という

広い別荘を持っていた。

広大な網川荘を二十景に分けて

王維は五言絶句の詩を詠んだ。

本詩はその一つ

「鹿柴」は鹿を飼う牧場の柵である。




「鹿の柵」

          (訳詩)はぐれ雲



山はひっそり 人影見えず


幽(はる)か谺(こだま)の 人の声


深い林に 夕日の射して


青く輝く 苔筵(こけむしろ)








「竹里館」

           (盛唐)王維


獨坐幽篁裏  独り坐す

       幽篁(ゆうこう)のうち

弾琴復長嘯  琴を弾じまた

       長嘯(ちょうしょう)す

深林人不知  深林

       人知らず

明月来相照  明月来たって

       相照らす





竹里館(ちくりかん)

前の詩と同じく、網川二十景のひとつ。

竹林の中に小さな建物があって、

それが竹里館と名付けられていた。



幽篁(ゆうこう)

奥深い竹やぶのことです。


夏目漱石が草枕という小説の中で

この詩を評して次のように書いている。

「ただ二十字のうちに優に別乾坤を

建立している。この乾坤の功徳は

「不如帰」や「金色夜叉」の功徳では

ない。汽船,汽車、権利、義務、道徳、

礼儀で疲れ果てた後に、

すべてを忘却してぐっすり寝込むような

功徳である。」と

たしかに脱俗的、超利害損得、

人間関係を解脱した

爽やかな詩情がある。





「竹里館」

          (訳詩)はぐれ雲



独り坐す 竹林の中


琴を弾じて ゆったりうたう


人里離れ 知るものは


明月 我を照らすのみ




亀の鳴く馬齢重ねるばかりなり