とおいとおい 遥かな昔
ここは長安 唐(から)のくに
唐の都の長安は
ちょうど今日まで三日間
火を使ってはならぬ寒食日
そうして今日は解禁日
今夜から火を使えるのである
さらにとおい 気の遠くなるような大昔
春秋時代
晋の国の文公が亡命公子の重耳
であった頃、
棒術の達人であった介子推に
大いに助けられた。
そうして王になった今
忠臣介子推を宰相にしようとしたが、
辞退され、山へ隠れた介子推を招きだす
ために山焼きをしたが現れず、ついに
焼け死んでしまった介子推を悼んで
毎年この日
火を使うことを禁じたことから
寒食日となったそうな!
そうして次の日が一年で一番嬉しい
火を使えるようになった暖かい
天候もよい季節もよい行楽によい
青鞜の季節 清明節なのである。
そう明日(4月5日)は清明節ですよ〜
墓参りが終わったら何処へ行こうかな〜
介子推(かいしすい)紫立ちたる春の雲
青き踏むベッドの上でジャンプする
しゃぼんだま針でつついてみたことも
青き踏む雲のうえまで青き踏む
清明や君を連れ出し焼き鳥屋
「寒食」
(中唐)韓翃(かんこう)
春城無処不飛花 春城処として飛花
ならざるは無し
寒食東風御柳斜 寒食 東風
御柳斜めなり
日暮漢官伝蝋燭 日暮 漢官
蝋燭を伝う
青煙散入五侯家 青煙 散じて
五侯の家に入る
「寒食」
(訳詩)はぐれ雲
長安の 春の街なか
どこもかしこも 花びらが
今日まで寒食 ラストデイー
明日から清明 明るくなるぞ
暖かくなるぞ
日暮れになれば 色とりどりの
蝋燭(ろうそく)が
宮殿から 五候の家へ
火をつけられて 配られる
青い煙が 春風ゆれて
散って花びら 舞い狂う
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