人生まだまだこれからさあ!

老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり。烈士は暮年なるも壮心止まず。人生まだまだこれからさあ!
 
2010/12/30 13:31:07|
柿の木は  年を取らない  冬景色



山に雲が出て 山を隠す

山と雲はどうやら共存共栄

遠い昔からの朋友のようである!


山は動くことができないから

雲は山を離れない


雲のいる山はくつろいで

いかにも落ち着いて嬉しそうだ


完璧に晴れ渡って雲一片ない日も

いいけれど何となく心もとない

落ち着かないのだ


そんなとき 雲に居て欲しい

今日は寒いので本当は全て包んで

欲しいのだが

頭だけが出ていたり

片方の肩がシースルーだったり

下のほうはいつもスースー


それでもそんな中途半端な衣装が

魅力的だと言ってくれるものがいる


そうあの極悪非道ではあるが

ロマンチストで 弱虫の人間どもだ!

やつらも我々を魅力的だと

わかってくれるうちは

まだ捨てたものではない


雲と山とが世間話をしているようですね〜

隠れ家からの帰りの風景でした




冬天に

       雲片々と

                山の上






「涼州詞」

             王之渙



黄河遠上白雲間  黄河遠くのぼる

            白雲の間

一片孤城万仭山  一片の孤城

             万仭(じん)の山

羌笛何須怨楊柳  羌笛(きょうてき)何ぞ

            用いん楊柳を怨むを

春光不度玉門関  春光渡らず

            玉門関





「玉門関」

            (訳詩)はぐれ雲



黄河のはるか上流

白雲の生じるところに

一際高い山があり 小さな砦が見える

異民族の笛の音が

もの悲しい 別れの曲を吹いている

よしてくれ どうせここには

故郷を思い出させるものなど

なに一つ無いのであるから




冬ざれや

       春光渡らず

               玉門関




仭(じん)は

高さ、深さの単位で約1.8メートル

万仭の山とは標高一万八千メートルの

山と言うことになる すごいですね〜


片は

わずかなものをあらわす 

ひときれ きれはし、、、、

一片となると雲とか心の数をいう

12月25日の当ブログ参照

今回は 一片の孤城 こういう表現

もあるのですね〜

一片 万仭 一句の中に両方入れて

これも詩作のテクニックですかね

一片孤城 万仭山





風邪心地

       吹き飛ばしたく

                  酒を飲む























2010/12/29 14:32:26|
すごいやつ  太平洋の  浮き寝鳥


海を眺めていると

自分が島になっているような気がする。

大の字になって天を眺めて気持ちいい。


波を眺めていると

くらくらとゆらめいて恐ろしい。


海の向こうには

変幻自在にたゆとうマイペースの

雲がたなびいている。


そんなところで眠っていられる

浮き寝鳥とはすごいものだ!




顔だけを

       出して炬燵の

                朝がきた






「江雪}

          柳宗元



千山鳥飛絶  千山 鳥飛ぶこと

          絶え

万径人蹤滅  万径(ばんけい)

          人蹤(じんしょう)滅す

孤舟蓑笠翁  孤舟(こしゅう)

          蓑笠(さりゅう)の翁

独釣寒江雪  独り釣る

          寒江(かんこう)の雪





「解説 私感」

千山(せんざん)〜

中国には山が多い。地域にとっては

山だらけ 山の塊 山の脈 

山の集合体が

一つの山の名をなしている。

千山とは見渡す限りの山々

その全てに於いて鳥が飛ぶことを〜


万径(ばんけい)〜

人間も多い 十数億 数え切れない

数え切れない人間が動くと

径(小路)ができる。

すなわち数え切れない小路が全て

人跡未踏となっちゃった!


そんな降りしきる雪の中に

たった一艘の小舟 

たった一人の老人が

釣り糸を垂らしている。


寒江という川が

何処にあるのかは知らないが

寒江の雪という響きは

何ともいいですね〜


この詩は風景だけをいってるだけで

他に何も表現していないが

どのように読み取りどのように感じる

かは読者の自由である!


果てしない蕭蕭(しょうしょう)たる

大自然の中で

全く自由な行動をしている一人の老人


泰然自若 孤高 を超えて

憧憬を覚えますね〜





山眠る

       漁火一つ

                伊豆の海



















2010/12/26 17:55:22|俳句中心
春日若宮御祭り タイムスリップ 奈良の里



春日若宮御祭り

(かすがわかみやおんまつり)

12語 どうやら冬の季語では

一番長そうだ!

歳時記に載っていたのでとりあげました。


奈良の年中行事の最後を飾るもので

絢爛たる時代行列が繰り広げられるそうな

残念ながら12月17日なので、

もう終わったようだ来年 忘れなければ

行ってみよう!

国の重要無形民族文化財に

指定されているらしい!



冬紅葉

      コンクリートを

                 這い上がる



本当は蔦紅葉(つたもみじ)と

書きたかったのですが、

蔦紅葉は秋の季語なので

やもうえず冬紅葉にしました!




冬の蔦

       電信柱を

               どこまでも




そうか〜

コンクリートから人へか〜

コンクリートも蔦にとっては

かなり役にたっているんだがな〜

冬になっても すこし紅くなっても

コンクリートに寄り添っても

まだまだこれからさあ〜


蔦から人へなんですかね〜





冬籠り

   抜け出して行く

           橘中(きっちゅう)の園



橘中の園へ

       抜け出して行く

                 冬籠り



橘中とは何か? 

橘 柑橘類の種を割ってみて中を覗くと

中に小さな仙人が二人居て

囲碁を打っているそうな

嘘だと思うなら割ってみな

君が良い子ならきっと居るはずだ!

そういうことで橘中とは囲碁のこと

なのでありますね〜

そろそろでかけるかな〜



















2010/12/25 17:04:16|
碁を打ちて  おもうは  源氏物語


源氏物語の最終抄のヒロイン

浮舟は囲碁が強かったようである!

彼女の性格によるものが大と

おもわれる。


春は曙

夏は夜

秋は夕暮れ

冬はつとめて


昼になりてぬるくゆるびもていけば、

火桶の火も白き灰がちになりてわろし。


火桶といえば、今はもう

焼き肉屋でお目にかかるぐらいかな〜




数へ日や

        数へてみたり

                  雲の数





「送朱大入秦」

       朱大の秦に入るを送る

             孟浩然


遊人五陵去  遊人(ゆうじん)

          五陵へと去る

宝剣値千金  宝剣

          値千金

分手脱相贈  手を分かつに

          脱して相贈る

平生一片心  平生(へいぜい)

          一片の心





「友の秦へ行くを送る」

         (訳詩)はぐれ雲



友人は五陵へと旅立つ

別れにあたり

身につけていた

値千金の宝剣を外して贈る

平素からの

ささやかな心づくしです



着膨れて

       平生心の

              痩せ我慢







「芙蓉楼送辛漸」

       芙蓉楼にて辛漸を送る

             王昌齢



寒雨連江夜入呉  寒雨江に連なって

            夜呉に入る

平明送客楚山孤  平明客を送れば

            楚山孤なり

洛陽親友如相問  洛陽の親友

            もし相問わば

一片氷心在玉壺  一片の氷心

            玉壺(ぎょっこ)にあり





「洛陽へ行く友を送る」

         (訳詩)はぐれ雲



寒い雨が揚子江を流れいく

夜明け前に友を送れば

たたずむ山は一つなり

みなによろしく言ってくれ

もし問われれば

一片の氷心玉壺にあり と



夜明け前

       涼やか清き

               心あり






雲は一片二片(いっぺんにへん)

または ひとひらふたひら と

数えるそうです!


心も一片二片と数えるのですね〜

“平生一片(へいぜいいっぺん)の心”

“一片の氷心(ひょうしん)

玉壺(ぎょっこ)にあり”これらの句

が素晴らしいですね〜




(後記)

コメントありがとう!

はぐれ雲は多くのペンネームの一つです。

これからも よろしく!

           謝!謝!



















2010/12/23 21:58:05|その他
有為転変(ういてんぺん) 日矢降り注ぐ 冬の海



北日本では今日も大荒れ

我が棲む纏は昨日より幾分気温は

下がったようだが 

春のような上天気

白木蓮の蕾が暖かそうに膨らんでいた!

地域によって天と地のような差が

あるようですな〜


人の世はもとより、生々流転 千変万化

の変化の世

特に変化の激しい気候変動は

人間世界にも降り注ぎ

人の世の大変革の予兆のように

感じられてならないのであるが、、、


日矢とは天空の雲間から射し込んで来る

太陽の光の矢をさしています。

美しくも幻想的なものでもあります。



数へ日や

       光の束を

              数へたり