人生まだまだこれからさあ!

老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり。烈士は暮年なるも壮心止まず。人生まだまだこれからさあ!
 
2012/02/23 19:36:07|俳句中心
俺が春桜杏桃梨(おうきょうとうり)薺楡(なずなにれ)




昨夜来の雨 午前中は激しかったが

すっかり止んで、晴れ間も見えた。

明日は晴れの予報。



眠れずに雨音を聞く木の芽時


春鳴くや鳴かぬものまで鳴きだして



春鳴くのは亀でして 百千鳥が囀りだして

鬼もときには泣くようだ

夏には夜鷹が鳴いて げじげじは鳴かない

秋は蚯蚓が鳴き 螻蛄が鳴き 蓑虫も泣く

放庇虫は鳴かずにこいたりひったりする

冬には寒烏が嗄れた声で

鮟鱇がぐずぐずぐずぐずと〜


おっ 星が出ているではないか


ぼんやりとだれか見ている春の星




超高速のニュートリノの発見は

測定方法が少し甘かったようですね、

残念ながら次の結果を

待ちましょう!





「 春風 」

         (中唐)白居易



春風先発苑中梅  春風まずひらく

            苑中の梅

桜杏桃梨次第開  桜杏桃梨 

            次第に開く

薺花楡莢深村裏  薺花楡莢 

            深村のうち

亦道春風為我来  またいう 春風

            我が為に来ると




この詩は春花の咲く順番

宮中御苑での順番は

春風は先ず梅の花を咲かせ

次は次第に桜杏桃梨(おうきょうとうり)

桜(ゆすらうめ) 杏(あんず)

桃(もも) 梨(なし) と

などが次々と咲いていく

草深い田舎では

薺花楡莢(せいかゆきょう)

薺花〜なずなのはな や

楡莢〜にれのさや くらいしか無いが

春風は我らのために吹いてきたと

喜ぶのである!



俺が春桜杏桃梨(おうきょうとうり)

           薺楡(なずなにれ)





これに梅を加えて

中国の春の七種ですかね〜 



梅の花 桜杏桃梨 薺楡

これぞ漢詩の 春の七種




春の潮超新星の雫垂る
 

    
















2012/02/21 22:28:13|俳句中心
春風駘蕩橋のたもとの焼鳥屋




春風駘蕩橋のたもとの焼鳥屋



春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)とは

漢字をバラバラに見てみよう。まずは

駘〜馬と音を表す台(ゆるめる意)

 @、馬が轡(くつわ)を外す。

蕩〜氵(水)と音を表す𦳝(ゆれる意)

 @、うごくA、ほしいままB、ゆるやか

よって、春風駘蕩とは、

春風が轡を外した馬のように、緊張感や

拘束感の無くなったような解き放たれた

自由気まま、おおらかにゆったりと、

ほしいままに吹くこと。

またそんな人の気分、性格。

早い話が、春風が寒くなくなった状態

ということか。サラリーマンの

みなさん〜仕事を辞めると

こういう状態になるんですよ〜

人にも依るけどね〜 とにかく

春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)とは

すこぶる心地いいことなんですよ〜



春風駘蕩笑笑栗の口を開け



天津甘栗 笑笑栗(わらわらくり)

切れ目入り 中国河北省の燕山山脈

一帯の天津甘栗を蒸し焼きしました。

食べやすいよう切れ目加工し、

栗の持つ自然の美味さを残しました。

と書いてあります。


いやああ〜 しかし甘栗は

後をひきますなああ〜

なくなるまで、口が開きっぱなし

でしたね〜
















2012/02/20 23:11:46|俳句中心
照明と好きな本など獺祭(おそまつり)






纏緑道の梅の花が咲き始めました!


やはり上のほうの日当たりのよい

処より咲き始めるようです。

花の少ない時期

梅の花が咲きだすと嬉しくなりますな〜



梅の樹の一つの蕾咲き始む




いよいよ あっちの樹 こっちの樹

こっちの地べた そっちの地べた

から 新芽が溢れだす季節です!



ものの芽の護岸工事のかたわらに




今夜は蜆のすまし汁をつくりました。

いやあ〜いい味ですね〜

こんな時には赤ワインなどたしなんで



白濁の蜆の汁やワイン注ぐ




昨夜も炬燵で寝ちゃいました〜



春炬燵いつの間にやら朝がきて


照明と好きな本など獺祭(おそまつり)



獺(かわうそ)魚(うお)を祭る

初春の季語です。

獺は魚をとらえたあと、岸に並べて

なかなか食べない習性があるのを

中国古代の人々は正月に先祖の祭りを

している。とみたそうな


吾輩は好きな本など沢山持ってきて、

寝ころんだまま、読めるように、

電気スタンドの方向などをセットして

そのまま炬燵で寝ちゃうのである。

どうやらものぐさな獺のようである。





 「 早梅 」

        (中唐)柳宗元


早梅発高樹  早梅高樹に

          ひらき

逈映楚天碧  はるかに楚天のみどり

          に映ず

朔吹飄夜香  朔吹 夜香を

          ひるがえし

繁霜滋暁白  繁霜 

          暁白をます

欲為万里贈  万里の贈をなさんと

          欲するも

杳杳山水隔  ようようとして

          山水隔つ

寒英坐銷落  寒英そぞろに

          銷落す

何用慰遠客  何をもってか

          遠客を慰めん







梅の花 高い樹の上に咲き

はるか 楚の紺碧の空に映ず

昨夜 北風吹いて芳香漂う

明け方に 一面の霜降り

花の白さが際立つ

はるか万里にいる人に

梅の一枝を送ろうと思うが

幾山川に隔てられ叶えられそうもない

寒中に咲いた花びらは

空しく散りゆこうとしている

遠い旅人である私は

何をもって慰めようか



梅をみる遠き旅人たちつくす















2012/02/19 14:10:28|その他
手に持てば儚く消える春の雪




爪木崎の帰り

白浜の手打ち蕎麦処“茶屋”へ寄り

天ざる を注文したら、なんと! 

これから蕎麦を打つんだとよ〜

打ってもらおうじゃあないか〜

天婦羅もこれから揚げるんだとよ〜

揚げてもらおうじゃあないか〜


今朝 牛乳をたくさん飲んで、

カルシュウムを吸収してきた為か

いらいら しない 短く感じた!

蕎麦は30分くらいで出てきた!

意外と早い それなりにうまい、

天婦羅も!


蕎麦の比率はあまい多くないようだ、

腰が強すぎる 噛めば腰腰と

吾輩には蕎麦のうまさはわからない!



春の蕎麦そば打つ人の手のさばき







梅花    うめのはな

零覆雪乎  ふりおほふゆきを

裹持    つつみもち

君令見跡  きみにみせむと

取者消菅  とればけにつつ


梅の花 降り覆ふ雪を 包み持ち

君に見せむと 取れば消につつ

 (万葉集 1833 作者未詳)


梅の花おおう雪

その雪をつつみもち

あなたに見せようとするが

つつむそばから

消えてしまう


手に持てば儚く消える春の雪














2012/02/18 8:37:47|その他
金陵の栄華はむなし春の雨




三日前 久しぶりにドライブをする。

伊豆半島の爪木崎(水仙の群生地)へ

もうとおに時期は過ぎており

ひっそりとしておりました。


それでも、水仙の残り花が芳香を

放っておりました。


海の色がきれいです。

群青色 マリーンブルー 藍色

それらが縞をなして島嶼の姿が映える。

空の色のみ灰色で奇妙な静けさがある。


赤系の色は全く見られず

それがいかにも季節外れの

わびしさを感じさせるのである。


おそらく先月まではアロエの朱色の花

が咲き、屋台も出てて、

水仙祭りの旗が

なびいていたのであろう。


広い所であるから残り花とはいっても

けっこう白く、見栄えもよいし、

水仙独特の芳香がただよってくる。



群青の海岬の水仙残り花


爪木崎春の水仙ひっそりと




やはり水仙の季語は冬なのであるな〜





「 金陵図(きんりょうず) 」

        (晩唐)韋莊(いそう)



江雨霏霏江草斉 江雨ひひとして

          江草ひとし

六朝如夢鳥空啼 六朝夢のごとく

          鳥むなしく啼く

無情最是台城柳 無情はもっともこれ

          台城の柳

依旧煙籠十里堤 旧によりて煙は籠む

          十里の堤




雨細やかに 草萌える

六朝の栄華夢に似て鳥声むなし

最も無情なものは台城の柳

昔のままに春雨が十里の堤を

 おおっている



金陵(今の南京、六朝代々の都)の

台城付近を描いた絵を見て、

その印象を詠んだ詩である。



金陵の栄華はむなし春の雨


春雨や無情の柳風にゆれ