幻塾庵 てんでんこ

大磯の山陰にひっそり佇むてんでんこじむしょ。 てんでんこじむしょのささやかな文学活動を、幻塾庵てんでんこが担っています。
 
2016/11/25 12:28:02|雑記
祝「草獅子」創刊

 11月の雪

 庭もうっすら

 山もうっすら

 じむしょは雪ごもりでした

 
 
 

 

 今朝は、海から湯気が立ちのぼっている……
   との情報あり

 けあらし=蒸気霧というものであったらしい

 







2016/11/12 14:59:39|雑記
東京土産

てんでんこじむしょは日本橋から69キロの地にある。
東海道線に乗れば1時間ちょっと。

通勤している人さえいるというのに、まずめったに足を運ぶことのない東京へ、珍しくいそいそと出かけ、雑誌を2冊、嬉しげに持ち帰った。

「文藝春秋」12月号(89頁)には、平田詩織さんの詩が掲載されている。

「群像」12月号では群像評論賞の発表があり、川口好美さんの優秀作「不幸と共存――シモーヌ・ヴェイユ試論」が読める。

川口好美さんは、平田詩織さん同様、幻塾庵主が一時在籍していた学校の教え子で、教師失格に終った庵主の数少ない《秘蔵っ子》の一人。
卒業後も、当ブログに洩らされた庵主のつぶやきを「心の支えにして」レッスンを続けてきたという、いわば隠れ塾生なのだ。
文芸批評家井口時男氏に、「畜産業をしながらシモーヌ・ヴェイユについて考えているというのが、まったく庵主の〈弟子〉らしくいい」と言ってもらえて、いたく喜んでいる。
ついでに井口氏の一読後の感想――〈論は自力で考えている感じが伝わってくるのがよかった。ただ、文章のスタイルというものがまだないようです。「文芸評論」でなくとも、「文体=スタイル」は大事だと思います〉







2016/10/16 14:11:00|雑記
『野草雑記・野鳥雑記』と『わらしべ集』


柳田国男が自ら装丁して、
昭和15年に刊行されたのが
『野草雑記・野鳥雑記』の箱入り二冊本。

『わらしべ集』はこれに印象がよく似ていて
双子のようだとの指摘を受け、
『わらしべ集』著者は大喜び。







2016/10/16 14:08:00|雑記
『わらしべ集』評判


9月27日に刊行された『わらしべ集』は
乾の巻、坤の巻の二巻の箱入り。

そのスタイルが珍しいということなのか、中身はさておき、というわけなのか、造本・装丁をめぐる感想がもっぱらである。



「造本にびっくり……近年このような本を見た覚えがありません」

「たたずまいがよろしい……造本が清々しくいい感じです。よくぞ形にしてくれました、と一読者として感謝したいです」

「うつくしい象嵌がなされたような、存在感、
乾坤一双の書物のたたずまいの美しさに圧倒されています」

「こんなに手間ひまかけた本は、わらしべ風栞とともに、稀有ですね。また、深夜叢書らしい(とはいえ、どことなく、明るい気配があります)」


「箱も本もソフトなところがまたいい。本文レイアウトも言うことなし。それにしても深夜叢書社は実に丁寧で魅力的な本作りをしますね」


箱と各巻カバーの中央に引かれたわらしべ風ラインは、「無くもがなの序」をしめくくるカフカのエピグラム(寸鉄詩)からイメージされているそうだ。
 
《一本の藁しべ? 多くの者が、水面に引いた鉛筆の線にすがりつく。
 すがりつく? 溺れる者として救いを夢見ている》

「一本の藁しべ」が描かれたしおりも各巻にさしはさまれている(写真右)








2016/10/15 12:10:05|猫牀六尺・異邦
スコットランド 17

グラスゴーにて

(カール・ツァイス、タクソナ:テッサーF.3.5/37.5)