うえきや蔵門★おきらく日記

♪　おさびし山の柿の実ひとつ、負けてなるかと最後のひとつ

オトコヨウゾメの枝にしがみついている我が家の蓑虫をみるたびに、
おもわず口からこの歌がついてでる。
蓑虫にしてみれば、「柿と一緒にすな！わてはしがみつくのが商売なんじゃい。」
なんでしょうけど、

冬枯れのこの風景で、寒風にさらされている姿は、
物悲しさを一身にまとった、哀愁のカサブランカではありませんか。
（あ、別に意味ないです。かさかさしてて、ぶらさがってるってことで・・・。）

珍しく、雪まで降っているから、
あとで、毛糸くずでも木工用ボンドで重ね着させておいたろかなあ。
赤いのとか、黄色いのとか、そうそう、ピンクのもいいねえ。
（ボンドじゃ昆虫虐待になるといけないので、ご飯粒ね！）

そんなこんなで、朝、うっすらと雪化粧した世界にびっくりして、
「わ〜い！わ〜い！」と庭かけまわった蔵門のひとこまでした。

 

ふと、気がつくと、一週間更新がない。
のぞいても、のぞいても、ちくわのてんぷらだ。

そりゃー、あんた、いくらなんでも、貧乏くさいっしょ。
（ちくわの中では比較的高級なちくわを使用のため決してチープではないんだけどね。なんせ、見た目が・・・。）

ということで、眠気と戦いながら、写真だけは変えておこうと思いまして・・。

春を呼ぶ、ふきのとう。
数日前に撮った写真だから、食べごろサイズで写ってますが、
畑では今、とうが立ちすぎた状態で、食べごろは逸しました。
食べ逃したそこのあなた！写真みながら、一杯やってちょ。

心のままを口にしたら笑われたので、
首をかしげながら、しばし考えてみる。
一瞬の間をおいても尚、愛する気持ちは変わらない。

一番はえびで二番目はちくわ。
好きなてんぷらの話だ。

平塚でてんぷらやさんの暖簾もくぐるし、
沼津で名物のかきあげもつついてみた。
由比の桜海老も年に一度は食べに行くが、とうていちくわには及ばない。

てんぷらほど手っ取り早くておいしい料理はないから、
今日も、畑でとれたフキノトウとちくわを揚げる。
仕上げに、九州の希少川のりを土鍋で乾かして作った青海苔をぱらり。
中はもっちり、外はカリっ、のりの香りが食欲をそそる。

ちきしょー、うまい！うますぎる！
少々、酒の回った蔵門の独り言でした。

《写真》明日のお弁当用に残しておく。さめてもおいしい。

ちまたでは重力波のニュースが話題になっている。
突然、注目される科学のニュースのなかでも、
実験原理がシンプルで比較的わかりやすい。
テレビの科学技術部の人も、やや得意げに解説していた。

２つのレーザー光線の波と波の干渉を観測する。
実はこれ、昔、蔵門が一番得意な実験（蔵門のスケールは今回の千分の一ですが・・）。
波が強めあうか、打ち消しあうか、それが目に見える。
レーザー光の赤色がちろちろする暗室で、食事も忘れて面白がっていた。

重力波が観測されたって聞いても、
「だから、なんなのよっ！」て、鼻で笑う人が多いけど、
足元のことでも、明日のくらしのことでも、半径数キロ範囲内の人間関係のことでもない。
とんでもなく大きい世界が存在することに気づかされる、それがいい。

こういうニュースが出たときだけでも、
「人間の世界なんて、こんまいこんまいっ！」そう豪語して、自然に対して謙虚になりたい。

《写真》久しぶりに、梅の下を母と歩く。なんだか、ありがたくて青空に頭を下げる。

先日、Iさんと３時間ほど二人きりの時間を共有する。
感動したことを、目をきらきらさせて熱く語ることを得意とする彼女は、
脅威の記憶力で、感動した映画や哲学書や講演の内容を次々と口にする。
対するは私は、
「へ〜・・・、へ〜！、へ〜？」と応じるばかりで、
対談とは程遠く、聞き役すらも務まらない置物と化して、静かに紅茶をすすっていた。

ええ、そう、わたくし、昔から決して話はうまくないけど、
最近は、語彙が急速に乏しくなる現象に拍車がかかり、
身振り手振りに工夫を凝らしても伝えたいことの半分も伝わらない。

会談を終えて、
「すご〜く、いい話を聞いたぞ！」の感動を押しのけて、一抹のむなしさに襲われる。
ま、それでもお声がかかるうちは、
「蔵門の姿形をした置物がいい！」っていうことだと思って、
今後とも、ありがたく受けることにすんべーか。

《写真》国道１３４号は、蔵門の青春だ！？