梅雨の合間に、知人の田植えを手伝う。
いつだって草ぼうぼうの自分の畑を思うと、 「人の手伝いなんか、しとる場合かいっ!」 自分の中の目玉おやじに大目玉を喰らいそうだが、 知人のお手製お昼が付いてくるという話に、 「え?じゃあ・・行こか?」 いそいそと出かける。
何人かが一列になってならぶ。 右手の伸ばせる範囲から左手の伸ばせる範囲までの責任を負う。 自分が足を引っ張らないように・・・と内心あせりながらついつい競争になる。 責任を果たしたら一歩後退して、全員そろう一瞬の隙に腰を伸ばして一息つく。 このサイクルをひたすら繰り返すと、面白いことに田んぼができあがる。
点から線へ。線から面へ。泥地から黄緑の点描へ。個性などありそうもないのに、どこから見てもばらばらで芸術的だ。 苗が植わることではじめて通り抜ける風が生まれた事を知る。まだ子供の苗たちがくすくすゆらゆら笑っているみたいだ。
味を占めて、余った苗をおねだりする。 田んぼなんてないので、廃材の床下収納の箱で代用する。 それっぽく苗が揺れる。 う〜ん、また好きなものができてしまったと、困りながら一人で笑う。
《タイトル》田植えで誰かが言っていました。我々には稲作のDNAがあるんだと・・。なるほどなるほど。 《写真》私の小さなたんぼもカエルのふるさとになる。
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