うえきや蔵門★おきらく日記

おきらくに まあおきらくに おきらくに
 
2015/03/22 21:23:44|その他
春雷
いつもの晩酌がしめに入る頃、
突然の雨音におどろいてグラスを置く。
今日植えつけたキャベツの苗が心配だ。

窓の外がピカッと光る。
キャーッと言って、小さくなるほどかわいくもない。
ゴロゴロゴロゴロ。
久しぶりに聞いた雷鳴がうれしくて、
雨戸を開けた。

そういえば、書道の先生が教えてくれたっけ。
春雷と書いて”しゅんらい”と読む。
”はる”が付くだけで、モノクロの雷に色が添えられる。

今日も、
ぱたぱたぱたぱた、していたから、
一日の〆には、最高のご褒美だ。
雨音を聞きながら、グラスをあける。

《写真》桜、みかん、海、そして空


 







2015/03/21 22:36:00|その他
猫歴1年
身内が猫を飼いだしてそろそろ1年になるだろうか。
それまで、猫にはまったくなじみがなかったから、
内心ちょっと心配だった。

今日は、半日猫と留守番をする。
かまって貰おうと、コタツ布団をめくると、
冷たい視線で「ふんっ!」と無視された。

「ちぇーっ!」とむくれて
私は私で勝手に過ごしていると、
夕方、ひょいっと膝に乗ってきた。
なでてやると、「か・い・か・ん」顔ですっかりくつろいでいる。

この自分勝手さが猫の魅力と人は言うけど、

なんとなく、
ままならない、甘酸っぱい初恋に似た、
複雑な気持ちで一杯になる。

おまけに、人んちの猫という他人行儀さも重なって、
ゆっくりと時間をかけて、この猫との対猫関係は構築されていく。

人も猫もかわらない。
自分以外の生命と向き合う時、私は私なりにいろいろ思うところがある。

《写真》まるまる。
 







2015/03/20 22:14:00|その他
酔。
週2日は休肝日を作っている。
産湯は酒だったらしいとまことしやかに言われるノンベエ蔵門にも、
寄る年波という波が人並みに押し寄せている。

いつになく、気が抜けた金曜日。
いくつかのウイスキーをグラスに注ぎ、利き酒をやってみる。
朝ドラブームに抗うことなく、
胸をはって、流行に乗じる。

華やいだ香りを利きつつ、杯を重ねる。
饒舌になり、足をくずし、夢をかたる。
​少しシャイな蔵門には、口にもうまい良薬となる。

このゆったりとした時間の流れは相対性理論では例外として扱われる。
揺らめきながら、そして漂いながら・・・、流れていく。

《写真》イメージ




 







2015/03/16 22:48:04|その他
蛇の目でお迎え
俳句や一枚の写真みたいに
洗練された形で目にしたものを表現できたら、
どんなにか気持ちがいいだろう。
そう思える一瞬がある。

雨の振り出しが予報よりも早かった午後。
自分も傘をさしながら、
お迎え用の傘をもったおじいさんが、
スーパーに向かって急いでいた。

「妻が傘を持たんででかけたから・・」
問いかけたら、そんな答えが返ってきそうな表情に、
不器用そうな愛情が見え隠れする。

人間って、なんかかわいい。
無性にそう思える一瞬がある。

《蛇足》奥様が携帯をかけて持ってこさせているという状況も予想されるけど、
その場合でも、同情点が加味され、それはそれで、そこそこかわいい。

《写真》美しいものを追いかけている人は、自分が美しいって気付いてないんだろうな。
(江ノ島に沈む夕陽(13日))





 







2015/03/11 22:41:53|その他
花の峠道
我が家から車を少し走らせたところに、
梅林を見下ろせる絶景ポイントがある。
この時期になると、
花の香りに誘われて、ふらふらと出かけていく。

軽トラを走らすのは決して嫌いじゃないし、
ましてや、沿道の梅を楽しみながらの峠道は気分も軽い。
梅林に向かって下り始めるワインディングで、テンションはMAXに。
相模湾やらでっかい富士山を見ながら、
ガードレールを飛び越えて空に飛び出したい衝動にかられるコーナーをすり抜けていく。

ああ、
昔は自転車すら乗れなかったのにね。
二十歳の頃、特訓したっけ。(自転車の・・。)
それが今では一人で車にのれる。
どーよ、この進歩。

《写真》梅を見に来たくせに、桜に負ける。