平塚市役所から見た旧日産跡地の開発。ララポート・済生会病院・マンション建設
3月1日、平塚市議会本会議に会派を代表して質問をしました。
質問については、前回のブログに掲載してありますが、今回は本会議で
の行政側の答弁を含めて報告します。
尚、代表質問は一括方式で質問し1問につき3回迄で通常の一問一答方
式とは異なります。
記事は3回に分けて掲載します。
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標 題 1 平成28年度平塚市全会計予算について
【金子議員】
平塚創生会は「平成28年度市の政策・予算に関する要望書」を市長に提
出し、平成27年12月24日に回答をいただいた。これを含めて市長の施政
方針、一般会計、特別会計、事業会計を精査し、以下の質問をする。
市長施政方針から、「崇善地区での地域活動及び市民活動の拠点となる
施設の準備を進めます」とあるが、どのような内容か。また予算計上して
いるのか。
次に一般会計予算歳出から、教育委員会の建物等の改修を除いた小・中
学校予算で、特筆される事業は何か。中学校昼食運営事業ではどのように
新予算で展開されるのか。また、中学校完全給食はどのように検討されて
いくのか。
次に産業振興部について、特筆される新事業は何か。観光振興策につい
て、「湘南ひらつか七夕まつり」「七福神めぐり」「菊花展」は今後どの
ように展開するのか。また、平塚市観光協会は補助金も減額されている
が、今後の位置づけはどう考えているのか。
次に都市整備部について、総合公園管理運営事業の中、公益財団法人平
塚市まちづくり財団への委託料と内容はどのようになっているのか。指定
管理者制度を導入できる部分の検討はされているのか。
次に補助金、負担金について、「公益財団法人平塚市まちづくり財団」
に運営費補助金5575万円が予算化されている。この財団は平成26年5月
30日に見附町に土地を6730万円で購入し、1月23日に建物建設の近隣説
明会を実施している。なぜ自社地を取得、自社ビル建設をできる経営環境
にある財団に補助金を出すのか。
次に、一般会計歳入について伺う。
駅周辺市有地の駐輪場、駐車場の土地収入について、この事業は、「公
益財団法人平塚市まちづくり財団」が運営、管理し、建物が財団により建
設されている物件もあると聞いている。市所有の建物、土地は財団にいく
らで貸しているのか。
次に、事業会計について伺う。
市民病院経営の改善はどのように進めるのか。
その他として、当初予算に計上すべき案件を6月議会で補正予算に提案
することはあるのか。
○『崇善地区での地域活動及び市民活動の拠点となる施設の準備を進めま
す』とあるが、どのような内容か。また予算計上されているのか。
(市長)
崇善地区において公民館と市民活動センターのそれぞれが持つ機能を複
合化した施設を整備するため、検討を進めている。なお、検討の段階であ
るので、平成28年度当初予算には計上していない。
○小中学校予算のうち、特筆する事業は何か。
(市長)
「介助員派遣事業」における介助員の増員、「教育指導事業」における
自主学習教室の増設、「生きる力を育む学校づくり推進事業」における芸
術鑑賞教室の継続、「英語教育推進事業」における実用英語技能検定料の
補助継続などが本市の特筆する事業である。
○中学校昼食運営事業は今後どのように展開するのか。中学校完全給食は
どのように検討するのか。
(市長)
本日、3月1日から金目中学校の弁当販売を開始したので、市内15校全
ての中学校で、当日朝注文ができる平塚方式の業者弁当販売を実施してい
る。今後は毎年7月に15校全ての生徒・保護者に対して評価調査を行い、
納入業者の変更やメニュー内容への指導等、二−ズにあった昼食運営事業
として充実を図っていく。ここでようやく15校全てで開始できたので、今
後はまず「平塚方式」について、しっかり検証を行い、その結果を基にそ
の先を判断していく。
○産業振興部について特筆される新事業は何か。
(市長)
産業振興部では、商業、工業、農業、漁業、観光の各産業がバランス良
く発展している本市の強みを活かし、さらにまちの価値と魅力を引き出す
ため、様々な支援を行っていく。新事業としては、産業間連携では、新た
に企業一団体一個人事業主のネットワークを立ち上げ、6次産業化や農商
工連携などの促進により、地域資源を活かした新商品の開発や販路開拓を
支援し、新たな事業を生みだすきっかけづくりとする。また、市内での創
業を促進するため、創業資金に関する融資への利子補給の拡充と併せて、
自己資金要件を一部緩和するなど、創業支援策を充実させる。
○七夕まつり、七福神めぐり、菊花展の今後の展開、また、観光協会の今
後の位置付けについて。
(市長)
七夕まつりについては、経済的かつ効率的運営を行うため、各団体と役
割分担を行い、運営への市民参画を促進するとともに、飾りの製作、ボラ
ンティアへの参加など七夕まつりへの市民参加をさらに進め、市民主体の
七夕まつりを目指す。七福神めぐりについては、現在、シニア層を中心と
した多<の方が参加しており、地域の商店会等のイベントでは、市民観光
サポーターが七福神に仮装してPRを行うなど、商店会や市民が積極的に
活動を支えている。今後も、平塚市観光協会を通じて、市民に定着した事
業となるよう活動を支援していきたい。平塚菊花会の会員が、丹精込めて
育てた菊花を展示する菊花展は、本市の風物詩として、訪れる人に大変
喜ばれているので、今後も会員の協力をもらいながら、支援を継続してい
きたい。観光協会の今後の位置付けだが、平成28年度の観光協会事業補助
金の減額は隔年で作成している観光マップの印刷経費を、今年度は計上し
ていないことが理由である。観光協会は、法人化に伴い、収益性のある事
業を実施することによる自立化を進めており、名産品の販売や自主企画事
業の展開等をさらに強化していくことで、協会事業を活性化させるととも
に、段階的に市への依存度を低下させていく。
○総合公園管理における公益財団法人平塚市まちづくり財団への委託料と
内容について。
(市長)
今年度、公益財団法人平塚市まちづくり財団に委託をしている総合公園
内の一般公園、ふれあい動物園、宿泊研修所等の管理の平成28年度の委託
料は、約3億円を予定している。
○指定管理者制度を導入できる部分の検討について。
(市長)
指定管理者制度による公園管理については、県内各自治体の多<で実施
しているほか、本市でも馬入ふれあい公園やビーチパークで実施してお
り、有効な方法の一つである。しかし、総合公園には公益財団法人平塚市
まちづくり財団に管理を委託している一般公園等のほか、野球場、競技
場、総合体育館等のスポーツ施設がある。これらの施設では、プロや全国
レベルの大会を開催しており、その誘致にあたっては、本市職員が大会関
係者と連携し運営サポートするなど、長年の積み重ねにより培われた信頼
関係によるところが大きい。総合公園の管理・運営の方法については、大
会誘致等スポーツ施設運営の課題もあり当面は直営で管理を進めていく。
○なぜ自社地を取得、自社ビル建設をできる経営環境にあるまちづくり財
団に補助を出すのか。
(市長)
公益財団法人平塚市まちづくり財団が実施する事業については、市民の
文化、スポーツ、自転車の振興など市の施策の補完をすることを主体とし
て収益を出さずに行う公益目的事業と自転車等駐輪場や自動車駐車場の管
理運営等を行う収益事業により運営している。まちづくり財団運営費補助
金については、公益目的事業に従事する職員の人件費等に対して補助して
おり、収益事業に係る経費には使われていない。また、事務所建設用地取
得費については、まちづくり財団に確認したところ、昭和53年から収益の
一部を毎年度積立てている資金を活用したものであり、事務所建設費につ
いては、金融機関からの借入金による対応を予定している。このように運
営費補助金については、収益の出ない公益目的事業に充当している。引き
続き、まちづくり財団が今後、財政的自立を高め、自主的な運営が行われ
るよう指導していく。
○市所有の建物、土地は財団にいくらで貸しているのか。
(市長)
現在、平塚駅周辺には、市有地や市有建物等を利用した19ヵ所の自転車
駐輪場と3ヵ所の駐車場があり、いずれも公益財団法人平塚市まちづくり
財団が管理している。財団への貸付料は、3ヵ所の駐車場については、土
地や建物の貸付料として6201万6968円の歳入を見込んでいる。ま
た、19ヵ所の自転車等駐輪場は無償貸付あるいは減免により歳入はない。
○市民病院経営の改善はどのように進めるのか。
(市長)
平成28年度の病院事業会計予算は、北棟の改修工事に伴う3棟運用を行
うため、病床管理に調整を要することで、入院収益が十分に確保できない
見込みであることに加え、維持管理経費などの増加が見込まれることか
ら、厳しい予算編成となった。しかし、5月6日には新棟がオープンし、
整備事業が大きく進展するとともに、市民の暮らしを支える機能が充実す
る。平成28年度は、新たな将来構想及び新公立病院改革プランを策定する
ので、病院全体の目標を明確にし、それを全職員が共有し、職員一人ひと
りが新しいビジョン達成のための行動を起こすことで、健全経営を基本と
した医療の質やサービスの向上を目指していく。
○当初予算に計上すべき案件を6月議会で補正予算に提案することはある
のか。
(市長)
現在、検討している事業もあり、補正予算を組む可能性はあるが、平成
28年度当初予算編成時には、6月補正予算で措置すべきとした事業は特に
ない。
* * * ここから再質問 * * *
【金子議員】
湘南ひらつか七夕まつりは歴史が長く全国的にも有名で大きな規模であ
り、ある程度の予算が必要である。新年度も予算が減額されているが、作
り手の努力を考え、企業の参入やボランティアに頼るだけでなく、市が
バックアップをするべきである。七夕まつりは市から主催が変わったが、
予算を増やし、七夕まつりを盛り上げる方策をとる時期に入ってきたので
はないか。行政の意気込みを伺う。
(市長)
平成23年の東日本大震災の影響で前市長の時に中止する結論となってい
た。しかし、七夕まつりの歴史や戦後復興のまつりであったことを考える
となんとしてもやらなければならないと思い開催した。その時に、経済界
特に商工会議所にお願いをして、この機会で市民の力でもうー度七夕まつ
りを盛り上げる形をとってほしいというお願いをした。それに賛同してい
ただき、平塚商工会議所会頭にも実行委員長になってもらった。この経緯
の中で、途切れることなく今度の66回目の七夕まつりが開催できる。その
中で作り手の苦労や努力は把握しており、支援をしていかなければいけな
いと思っているが、中心商店街の現状を考えると、昔のような大きな飾り
を造ることは難しくなってきた。市全体、市民、企業に広めて全員で七夕
まつりを支えていく形作りをする必要があった。これを継続していき、
700人を超えるボランティアや青年会議所、商工会議所青年部などに支
えてもらい、今の形を続けていきたい。さらに、新しい商業施設にも七夕
まつりに関わってもらえるように回遊性も含めて、お願いをしていて、七
夕まつりを今の市民が支える形で、市全体で一年間通して楽しめる本市の
魅力として、シティプロモーションも通じて盛り上げていく形を作ってい
きたい。
【金子議員】
小中学校の予算として、教育指導事業や生きる力を育む学校づくり推進
事業、英語教育推進事業と答弁があったが、これらは以前から議会や予算
でも例年出ている。全く新しい事業は考えられなかったのか。
(教育指導担当部長)
28年度は新規の事業はないが、自主学習教室の拡大や全国学力学習状況
調査の学校ごとの分析をホームページで公表している。各校の課題に基づ
く取り組みを推進していく。教育課程課題検討連絡協議会で、今年度は授
業日数の確保ということで長期休業について検討をしてきたが、来年度は
小中連携、小中一貫をテーマに校長会、教頭会の代表とも話し合いを重ね
ていきたい。今までの授業を継続しながら、子ども達の教育を充実させて
いきたい。
【金子議員】
今後の中学校の完全給食はどのように検討されていくのか。
(学校教育部長)
中学校給食は、平成23,24年設置された検討委員会で、本市の中学校
給食については、優先されるべき教育課題が解決し、財政状況の好転が見
込まれる等の条件がそろった時点で、再度、中学校における昼食の在り方
について検討をするという報告をもらった。これを受けて、当日朝に注文
ができる業者弁当販売方式、いわゆる平塚方式を順次全校で実施をしてき
た。3月1日から金目中学校で実施が始まり、15校で実施ができたので、
平塚方式を検証して、その結果を基にその先を判断していく。
【金子議員】
企業団体、個人へのワークショップや新規事業へ貸付けなどではなく、
産業振興の商業と工業に関わる根幹の部分をどのように持って行くのか。
ダイナミックに改善する施策はあるか。
(産業振興部長)
産業振興部の予算の特色の一つとして創業を挙げた。創業は、商工農業
観光の平塚のポテンシャルを生かした中で多様な産業の担い手を生み出す
ことにつながる。産業の新陳代謝を促進して、産業を活性化させ、雇用の
受け皿にもなる。創業を通じて、ロボットやITなどのベンチャー企業な
ど新しい産業を生み出すとともに、6次産業化等によって農漁業の担い手
も新しく生み出す。また、飲食店や商店については、魅力を創り出し人の
新たな流れを生み出す効果がある。創業によって、今後ダイナミックに経
済を動かすためのきっかけづくりをとしたい。
【金子議員】
七福神めぐりは商工会議所や行政が一緒になって作り上げたものであ
る。少しずつ忘れ去られてきていると感じるが、もっとPRを行っていく
べきではないか。
(産業振興部長)
七福神めぐりは、市民ボランティアや地域の方に支えられて活発に行わ
れている事業である。現在、七福神の場所を周知するため、エリアごとの
マップ作りを進めていて、各七福神にちなんだお菓子やグッズ等があり、
そういった歴史や食、グッズを地域の魅力として発信をして、来場につな
げていきたい。
【金子議員】
菊花展は53年間続く行事であり、本市の文化として定着し魅力となる。
シティプロモーションとしても、他の地域の方から観てもらう潜在的な財
産である。観光行政に必要であると考えるが見解を伺う。
(産業振興部長)
菊花展は、会員の熱意と八幡神社の協力があり、会場を移して駅に近い
街中の大きな観光スポットになったと考えている。開催は七五三の時期で
ある為、子どもからお年寄りまで多くの人が神社を訪れて、菊の花を楽し
んでいる。まさに本市の歴史と文化、花が融合したスポットになった。貴
重な観光資源としてシティプロモーションも含めて宣伝をしていきたい。
【金子議員】
観光協会は、本市がシティプロモーションの関係や新しい事業を考える
など、応援をしていかなければ、収益性があがる団体にはならないのでは
ないか。
(産業振興部長)
観光協会は、今年度は観光マップを作らないため補助金が減額となって
いるが、実質的に変化はない。名産品の販売や協会独自の事業が展開でき
るように支援をしている。名産品のお歳暮セットの販売やネット販売の開
始、また観光バスの受け入れ料金の見直しなど、観光協会の収益増につな
がる取り組みを進めている。平成25、26年には、県の緊急雇用の補助金
を活用し、ホームページを整えたり、婚活などの新たな事業を実施したり
支援してきた。今後も観光協会が自立するまで支援していきたい。
【金子議員】
総合公園の管理運営事業の委託について、全体の経費の削減や委託の継
続による運営のマンネリ化の防止をするために、競争の原理を取り入れる
ほか、指定管理者制度を利用する必要があるのではないか。
(都市整備部長)
総合公園は30ヘクタールあり、プロスポーツができる野球場や競技場、
総合体育館といった大きな施設がある。これらは、一般の公園と違い、運
営のノウハウがないと今のような経営ができない。一般公園とは別で、今
後も大きな施設は直営方式で管理をしていきたい。一般公園部分とふれあ
い動物園等はこれまでも、公益財団法人平塚市まちづくり財団に委託をし
ていて、毎年度、事業内容と委託料を精査して契約している。今後も無駄
のないように、安価かつ適正に管理ができるよう進めていきたい。
【金子議員】
まちづくり財団が自社地や自社ビルを取得する必要はないと考えるが、
補助金の在り方について伺う。
(企画政策部長)
まちづくり財団は、平成24年4月に公益財団法人となった。公益認定を
]されて以降は、公益事業を50%以上行わなければいけない。収益事業か
ら、公益事業である文化、スポーツ事業を補てんしている。補助金は公益
に従事する人件費に対して補助金を交付していて、公益事業部分を100
として約55%を補助している。自主的な運営ができるように今後も指導を
していきたい。
【金子議員】
駐輪場の土地賃料を減免していることについて見解を伺う。
(交通政策担当部長)
総合交通計画に示している通り、公共交通と自転車を中心にしたまちづ
くりを目指しており、自転車の利用環境を整えることは必要不可欠であ
る。特に放置自転車に関しては、平成22年度から財団と協働して取り組ん
だ駐輪場の整備、管理、運営により、今でこそ改善傾向にあるが、平成22
年度当時は駅周辺に放置された約1700台の自転車、二輪車により歩行空
間が占有され、歩行者の安全性が損なわれていた。一刻も早い駐輪場の整
備により、放置自転車の撤去が急務であった。その中で市で用意した土地
に財団が駐輪施設を整備する事業手法で、駐輪場の設備を促進させたもの
であり、現在、財団により約19か所、約1万台分の駐輪場が管理運営され
ている。今しばらくは駐輪場の新設増設が必要と考えているが、放置自転
車の数は大幅に改善された。当該整備事業で本市と財団との共同により、
財団が多額の整備費用を負担し、早期に駐輪施設を整備することにより、
市民の歩行空間の改善、安全確保に取り組んだものであり、本市の公益に
も資するものであることから、無償貸付を認めている。
*** ここから再々質問 ***
【金子議員】
まちづくり財団への補助金を交付しているのに、市民感覚として、財団
が社有地を購入したり、自社ビルを作ったりできている二とが問題なので
はないかと思う。そのことを行政がチェックできなかったのか。まちづく
り財団に対する影響力を行政がどう考えているのか。
. つづく