平塚市市民活動センターまつりのにぎわい
7月27〜28日、平塚市議会都市建設常任委員会で福知山市と伊丹市
に視察に行きました。その報告書を市議会に提出しましたので掲載しま
す。
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◆視察所見
都市建設常任委員会 委員
金子 修一
【京都府福知山市】
●防災対策について
福知山市の災害リスクはH16年、H25年の台風による、同市の中心
を流れる由良川の氾濫、H26年の豪雨災害による内濫が多大な疫害を及
ぼしている。
平成26年8月豪雨では深夜の急激な豪雨のため、市街地の浸水状況が
把握できず、市民の避難が間に合わなかった。そのことを教訓として「市
民とともにつくる災害に強いまちづくり」を目指している。
1.情報収集・伝達機能の強化で災害に即応できるまちづくり
2.自助・共助・公助が活きる災害に強いまちづくり
3.市民協働の流出抑制による災害に強いまちづくり
教訓として集中的で激甚な豪雨により、都市排水機能の限界が生じたの
で、市民総体での流出抑制に取り組んでいる。すなわち
@各戸貯留施設普及促進事業
A開発許可指導による治水対策
Bため池の治水対策効果の推進
C水田貯留事業
D林地保水力の強化
に取り組んでいる。
ハード対策は一定の効果を生むが、自然を相手にするにはハードのみに
頼らないソフト対策が必要。
平塚市と違い、福知山市は市の中央に一級河川が流れ、たびたび氾濫す
る。本市の金目川の治水対策と規模が違うが、本市でも不意の豪雨に備え
た対策が必要であると感じた。
【兵庫県伊丹市】
●自転車の安全利用の促進について
伊丹市は、5 km四方のコンパクトな市域で、起伏が少なく自転車利用
に適した平坦な地形。自転車事故、放置自転車対策として「伊丹市自転車
等の適正な利用計画」を平成27年2月実行した。更に平成27年度「総
合交通計画」を策定し、伊丹市の交通ネットワーク整備の実現を図った。
放置自転車は市内鉄道駅5駅周辺を中心に常態化している。1日
1000台以上が放置されている。5駅の収容台数は9500台。
対策1.自転車利用者への啓発
(1)自転車交通安全教育の充実
(2)交通安全指導員の設置
(3)損害賠償保険の加入推奨
2.ハード整備
(1)交差点等の改良
(2)一旦停止を示す法定外の路面表示(ピクトサイン)
(3)自転車レーン等の整備
3.規制強化
(1)警察による指導強化
(2)押し歩き区間の設定
4.自転車放置の防止
(1)駐輪場整備、既存駐輪場の整備
(2)路上駐輪場、地下(地上)のハイテク施設整備
5.市民・事業者等との協働による推進
(1)市、利用者、保護者、学校、事業者、自転車小売業者、鉄
道事業者、施設設置者の責務の条例を制定。
また、「伊丹市地域通貨制度」の導入が検討されている。市営自転車駐
輪場の利用、制度加盟店舗での買い物によりポイントを発行。これを利用
することで放置自転車対策と地域活性化の両立を目指す。27年11月導
入予定。
所感として本市より自転車対策に総合的に取り組みが進んでいる。特に
鉄道事業者を含めた条例の制定は素晴らしい。また、地域通貨制度は本市
に見られない素晴らしい企画であり、本市も取り入れることを要望する。