素材は次の平面仕上げ工程に移ります。鉋を上手に使いこなし平面加工を出来る皆さんが羨ましい限りです。鉋ではどうしても均一面が得られなくて、削りの始点終点が多く削られ、真ん中が厚くなる傾向が解消できません。また、鉋の刃を研ぐ修練が足りず研ぐ度に切れが悪くなります。ベルトサンダーには手が出ず未購入です。これを補うため広幅のサンドペーパーを使うことにしています。 写真1:2×4(ツーバイフォー)の端材に両面接着テープ(薄手)によりサンドペーパー(#60)を張り、この上を滑らし素材を削る方法にたどり着きました。400mmほどの竹の端材の内面に両面接着テープ(厚手)を張り、ここに素材を貼り付け固定します。前後にスライドさせ、厚みを目視で観測しながら削り込みます。 写真2:ここで目視の厚さ感覚と同時に繊維(維管束)の浮かび状態を良く見ます。長手方向の繊維が途中で消えず、端から端まで見える状態まで削ります。維管束は節の前後以外ではほぼ直進していますから、これを目安として平面度を推量しています。 写真3:ノギスで両端と中央部分の厚さを測り、写真4:裏面に記録します。目視で仕上げ削りをした素材をノギスで測り、人間の目の感覚は素晴らしいと感じる瞬間です。自己満足なり!! 注意点 2×4材は表面が平らなものを選定しないといくら削っても平面度が出せません。 サンドペーパーを2×4材に貼り付ける際、両面接着テープをケチらないで全面に張ることです。両面接着テープの有無の僅かな厚みの差が素材の仕上げに影響します。 素材をサンドペーパーに直交する方向に置いて削ると早く削れますが、長手方向の平面度が出ないことがあります。素材の長手方向を前後に摺動させ、維管束の浮かびを調整します。 維管束がこげ茶色で濃く、仕上面が茶色ほど密度が高いような気がします。仕上面が白っぽい素材は軽いので、純竹用から象嵌用へ切り替えます。
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