有り余る時間を楽しく過す極意を知った友人らとの交流の場。 環境にやさしい趣味の世界へどうぞ。 趣味は現役の時から持つと人生が倍に楽しめます。
 
2010/06/11 21:13:33|竹とんぼの面白さ
遊び・・・工夫の面白さ・・・ひらめきを具現化する愉しさ

先輩グループが取り組んでいるボランティア活動をお手伝いしました。高年齢者の閉じこもりを防ごうと交流会を計画し、地域の方々に呼びかけました。
 竹とんぼを作る替わりに「ガリガリとんぼ」で遊ぶことを主体にしました。割り箸に銅線を巻いた普通のガリガリとんぼだけでは飽き足らず、色々挑戦してみました。

 写真1、2
 ガリガリする部分に簾を使い、エンドレス(キャタピラー)にしてみたら写真1のようになりました。円板やハンドルの木片は百円ショップからの購入品、猫の飾り物は、鎌倉駅の露天商で購入した置物。その他は机の周りのごちゃごちゃから拾い集めた廃残材。ハンドルを回すと猫の尻尾のプロペラとねずみの頭のプロペラが勢い良く回転します。猫の前足はゴム紐で軽く簾に接触しています。前足が簾のボコボコを検知するピックアップとなり、その振れが後足を支点として全体に伝わります。
 
 2年前の作品展に応募した、同様なからくりのとんぼが「東京おもちゃ美術館」に飾られています。「猫山車ガリガリ」と命名しました。
 
 写真3 ガリガリとんぼ2本を釣りテグスでつなぎ、二人で向かい合います。一方をガリガリすると他方に振動が伝わり、相手のプロペラが回るか、クイズ方式で遊んだものです。テグスの引張り具合により良否はありますが、立派に振動は伝わりました。

 写真4 それならば、糸電話方式でも伝わるはずだと遊んだものです。コップの底をどう振動させるかが問題でした。百円ショップで購入した電動歯ブラシ(振動するのみ)の先端を底に当て振動を与えると、相手のコップに付けたプロペラが回り始めました。

 参加された皆さんは目を丸くし、一人ひとりに配ったガリガリとんぼを夢中でガリガリしていました。次回の交流会にまた参加されることを期待します。







2010/06/10 21:35:55|竹とんぼの面白さ
花嫁を送り出す気持ちで・・・飾り台の製作

着飾った竹とんぼに相応しい飾り台が欲しくなります。初めて訪問する方に、お土産としてお渡しするのに剥き出しでは、色気が無いので飾り台を作りました。
 百円ショップで90mm長さの木片を購入し、軸径に合わせた孔開けをします。3本を一セットとした台に色付けをし、訪問の主旨を表したタイトルなどを貼り付けます。
 全面に仕上の透明ラッカーを塗り光沢を出しました。着飾った竹とんぼを並べ、全国のどこの地に嫁入りするか判らない一つ一つに声を掛けます。
「先様に気に入られるように!」

 手間と時間を掛ければそれなりのものが出来ます。自己満足の世界そのものです。

全国のどなたの手に渡っているか判りませんが、竹とんぼを再認識されていることと思います。先に記した先輩の感想では、竹とんぼに対してどなたも懐かしさを覚え、会話が弾んだとのことです。
 
 「NPO法人 環境フロンティア21」の設立総会が開催され法人としての第一歩を印しました。その活動に少しでもお役に立てればと思います。設立総会の懇親の場でも「竹とんぼ談義」に花が咲きました。交友の機会が増え、益々竹とんぼ作りが忙しくなりそうです。

 写真1 台座の名称板
      環境フロンティア21 名水紀行

 写真2 台座の色塗り

 写真3 台座に名称板を貼り付け

 写真4 並べ方の予行演習







2010/06/09 11:09:52|竹とんぼの面白さ
同じものは二つとして無い・・・悦に入りホッとする瞬間

羽根の塗装が終わったら軸との組立です。軸は「たか印・・・出雲竹材工業所」の18cm角串を使います。軸の先端を切り落とし、長さ15cmとし先端は丸め、赤色の塗装をします。
組立てた後に塗装すると、余分な部分に塗料が付き見栄えが良くありません。

 羽根の軸孔に軸を入れる際、無理やり入れないで軸孔を調整しながら挿入します。左右の羽根のバランス(角度調整)を診て接着します。無理やり押し込むと、折角塗った軸側の塗装が剥げ落ち修正塗りが必要です。

 飾りとんぼだから飛ばさないとはいえ、すべてのバランスをとったスーパー竹とんぼに変わりはありません。和紙を張ることによりバランスが狂うことも多少はあります。そのときは羽根の裏側を削り再調整します。

 個別の出来は悪くても、数の勢いに満足する瞬間です。一つ一つの竹とんぼを眺めていると、あの時のあの工程で手こずった奴だ、と鮮明に浮かびます。竹の素材から羽根材を作り出すときにも、500枚あろうが1,000枚あろうが一枚一枚の出所(でどころ)が判ります。羽根材の出所が割れ難い部分であったり、変色した部分であったり。手作りの面白い一面ですね。

 写真1 予め先端を塗装済みの軸

 写真2 組立作業中

 写真3 乾燥中

 写真4 飾り台に並べた完成品







2010/06/07 22:02:23|竹とんぼの面白さ
塗料に泣かされて・・・根気良く

 羽根の裏側の和紙を取除いた後、塗装作業に掛かります。塗料の選択が上手くいった例(ためし)はありません。いろんな場面で塗装をするのですが、地色が浮いてきたり、塗料が合わなかったりで散々でした。漸く落ち着いた事例です。
 
 羽根の裏面にはアクリル絵具の赤色を塗り・乾燥を2回繰り返します。
 
 表側の絵柄の部分は水溶性の「ワシンつやだしニス」を塗ります。和紙の表面に一回や二回塗っても光沢は出ません。薄目のニスを和紙側は5回位、裏側の絵の具側は2回ほど塗ります。重ね塗りする時に前回の塗装膜が乾燥してから行うことが大切です。
光沢が出ないからと厚めの塗料を一挙に塗ってはいけません。塗り斑(むら)が必ず出ますので、薄目のニスを何回も繰り返して塗ります。

 ある仲間から百円ショップの透明マニキュアが便利だと聞いたことがあります。一挙に艶塗りができるそうです。買うのが恥ずかしくて挑戦していません。

 塗装が完了したら軸周りの加工です。羽根本体には軸孔が開いていますが、和紙は貼り付けた状態で軸孔が開いていません。和紙の孔部分が均等に飛び出すよう(凸状態)に羽根の裏側から錐を刺し丁寧に穴あけします。
 飛び出した(凸)部分の和紙を切取ります。軸孔に仮の竹串を差込、それを台にし凸部の根元をくるりっとカッターで切取ります。
 切取った部分は接着剤で丁寧に固めておきます。これに並行し、軸の先端は赤色のアクリル絵具とニスを塗っておきます。

 乾燥台は大型のアルミ額縁を並行に並べた廃物利用です。

 写真1 羽根の裏側の塗装
      アルミの乾燥台に並べて
 
 写真2 同上 完了
 
 写真3 和紙部分の塗装中(乾燥の繰返し)
 
 写真4 軸孔周りの和紙の加工







2010/06/06 22:37:24|竹とんぼの面白さ
竹の文化・和紙の文化・・・提灯・唐傘・団扇・竹とんぼ

竹とんぼに飾り色を着けるのを残念がる方もいます。竹素材の表面の美しさを残すため、先端部分にのみ和紙を張ったり、漆で色付けをするなどそれぞれ個性的です。
 
 大量に作るときには全面に和紙を張ったほうが楽なので事例のようにしています。10数年前、造船関連の技術シンポジウムが行われ、外国からの参加者に竹とんぼをお土産にしたことがあります。主催者から、和紙の柄文様をあしらい且つ竹の素材が味わえるようなといった要望がありました。その際は、羽根の先端部分に和紙を張り、和紙の厚さ分だけの段差を作り、完成した状態で表面が平らになるよう加工しました。かなり手間がかかり苦労した覚えがあります。100機ほど作りバンケットの会場でプレゼントしました。あっという間に海外に飛翔していきました。

 写真1 和紙を張る前に羽根は捻りを終え完成しておきます。羽根本体のバランスは当然調整済みです。
和紙の裏側と羽根の表面にスティックのりを着けます。和紙と羽根との位置関係を調整し、和紙を拡げた状態で羽根外形に沿い、周囲を放射状にカッティングします。

 写真2 和紙を裏側に曲げ込み糊付けします。
裏側に曲げ込んだ部分は切断削除します。のりが乾いたら、折り曲げた和紙の角部(羽根の外周)を瞬間接着剤で固めます。

 写真3 裏側の拡大写真。放射状にカッティングした和紙がほつれない様に瞬間接着剤を染込ませます。

 写真4 裏側に折り曲げた和紙を羽根の角部をガイドにカットし削除します。和紙の切断をきれいにするため羽根の角部は丸みをつけません。細かな和紙の繊維が残りますから、ナイフの先で接着剤を削りながら取除いていきます。