有り余る時間を楽しく過す極意を知った友人らとの交流の場。 環境にやさしい趣味の世界へどうぞ。 趣味は現役の時から持つと人生が倍に楽しめます。
 
2011/07/13 22:00:57|竹とんぼの面白さ
手回し蓄音機ならぬ手回しガリガリとんぼー6

 さて、主人公の紹介をまだしていませんでした。この猫たちが友人(友猫かな?)です。
アジアン雑貨には色々面白いものがあります。最初に考えついたのは「尻尾の長い猫」の尻尾に羽根を着け、ネズミを追いかける構想でした。
ところがこのバリ島生まれの猫が近場の百円ショップに見当たりません。
西湘地区のショップで諦めかけていた時、生まれは異なる猫の集団に出会いました。フィリッピン産のモビールにぶら下がっているぶっちょう面の猫達です。

 主人公が変わってしまいましたからシナリオも変えざるをえません。他所を向いたような目つきの猫にネズミを追いかけることはできません。
また、モビール用に作られた形相の猫ですから回転羽根をどこに付けるかが問題です。そこで考えついたのが、無愛想な猫を笑わそうとからかっているネズミとの組合せです。節電下の酷暑、扇風機を持たせた次第です。

 バリ島産の猫は昨年(2010年6月11日ブログ掲載)デビューを果たしています。この時点では、ギザギザ円板を床の上で転がし、あたかも猫とネズミが追いかけっこをしているイメージを描き、円板の幅を大きくしています。
 
 百円ショップ、文房具店、雑貨屋さん等を覗きながら、遊びに使えそうな文物を探し回り、それを楽しんでいる毎日です。

写真ー1 メインキャラクター、右端の2匹はバリ島産

写真ー2 バリ島産の尻尾の長い猫でデザイン中
       
写真ー3 フィリッピン産の猫でデザイン途中

写真ー4 2010年6月11日のブログに紹介した猫山車







2011/07/12 21:18:29|竹とんぼの面白さ
手回し蓄音機ならぬ手回しガリガリとんぼー5

いよいよ完成に近づいてきました。ここで完成状態を見ましょう。

 写真ー1 が一応の完成状態です。しかめ面の猫の面前に目を剥いたネズミがいます。猫の頭とネズミの鼻先に自家扇風機がついています。節電でこの猛暑、猫もネズミも敵いませんね。猫は日傘の下でぼけーっとしています。

 写真ー2 猫とネズミの扇風機は回るのです。回す仕掛がギザギザ円板とピックアップ機構とによる振動です。猫本体は、足元に見える竹ひごにより振動レバーに固定されます。ネズミはアルミ針金により支えられ、その先端は同じく振動レバーに固定されています。こうして振動レバーから各扇風機に振動が伝わり回転するのです。
 この接合部の嵌め合い(竹ひごと孔、アルミ針金と孔の関係)は、ガタが無くきっしりと嵌まるよう加工します。
 猫のご機嫌を取るために、ネズミの種類を幾つか用意しています。ネズミは竹ひごの抜き差しにより交換できます。

 写真ー3 振動レバーを常にギザギザ円板に押さえつけるために、ゴミ紐を掛けます。ゴム紐を引掛けるピンの位置は、試行錯誤の結果決めます。

 写真ー4 日傘は三角錐とします。作り方はのちほど紹介します。これも振動により回転します。

 (写真はクリックすると拡大できます。)

写真ー1 全体図 

写真ー2 猫はフィリッピン産、ネズミは平塚産       

写真ー3 起振部、振動伝達部

写真ー4 日傘 傘のセンターには竹の輪が嵌めてあります。 







2011/07/11 20:48:40|竹とんぼの面白さ
手回し蓄音機ならぬ手回しガリガリとんぼー4

ギザギザ付回転円板、それを支えるブラケット部分の完成の後は、ギザギザから振動を拾い上げる機構が必要です。円運動するギザギザの高低を振動に置き換えるピックアップ機構を考えましょう。

ギザギザの山谷に追従した動きをするピン・レバーを作りました。ピックアップの針に相当する部分は、竹串を5mmほどの長さに切り、レバーの中央寄りに付けます。レバーの端はピンにてブラケットに固定し、レバー先端の上下運動を自由にします。
 ピックアップの竹串の太さは、ギザギザの谷に嵌まらず円滑に次の山に乗り移る太さを選びます。固定するピンの太さとブッシュの孔径はしっくりと嵌まるように調整します。ここにガタがあると等周期の振動が拾えません。
(左端の孔は設計ミスによる無駄孔です。)

 ブラケットに組み込んだ状態で、ピックアップ機構が円滑に動くよう幅の調整が重要です。



写真ー1 振動ピックアップ機構

写真ー2 ギザギザ円板とピックアップ機構の相対関係
       
写真ー3 ブラケットへの仮組み調整中

写真ー4 ほぼ全体の姿を現した手回し振動発信部







2011/07/10 21:50:18|竹とんぼの面白さ
手回し蓄音機ならぬ手回しガリガリとんぼー3

 回転円板を支えるブラケットを作ります。頂き物の空箱の桐の板を使います。何年も前に頂いたソーメンの空箱をばらし、6mm厚さの板材を揃えます。板材に型紙で外形線を罫書きます。
 糸のこ盤で切断し、角部はナイフとヤスリでラウンドに仕上ます。

 軸受の嵌まる部分はΦ10mmの孔明け加工をします。ブラケットと握りを接続する位置決めの孔を開けます。この時、両ブラケットの軸受の孔をΦ10mmのアルミ管でつなぎ、軸受孔の通り芯をキープします。
位置決めの孔にはΦ3mmの団子串を刺します。団子串の径は公称3mmですが、ばらつきがあるため、穴の径は3.2mmとしました。

写真ー1 ブラケットの粗切りだし

写真ー2 ブラケットの完成
       大きな穴は軸受取り付け孔、左の2個の穴は位置決め用

写真ー3 ブラケットと握りの合せ加工 アルミ管で軸孔を固定
       位置決め用の孔をこの状態で合せ加工する

写真ー4 ブラケットに軸受を取り付け、位置決めの竹串







2011/07/09 22:01:32|竹とんぼの面白さ
手回し蓄音機ならぬ手回しガリガリとんぼー2

ボンドが乾燥したら釣り糸を外します。
この状態で各々の竹ひごが円板に完全に接着しているかを調べます。うきのある部分は瞬間接着剤で補強します。

 次に、円板を一枚ずつ分離する切断作業を行ないます。串刺しにした中心の軸棒は切断しないで残し、廻りのランチョンマットの竹材のみを切断します。円板の外周に竹ひごが綺麗に並んだあたかも歯車のような部品が出来上がります。
円板と円板の中間の竹ひご部分は鋸を使い、端はニッパで一本ずつ切ります。切断した竹ひご部分をヤスリで円滑に仕上げバリを無くします。

 切断した円板には軸を差込、両端を軸受で保持します。
軸はΦ5mm×40mmに切断したものです。軸端の片方にクランクを取り付け、手回しができるようにします。
クランクは、幅15mm×厚さ5mmの板材からクランク長さ(軸孔間隔)を23mmとした部品を切出します。
 軸受は、篠竹の適当な部分から内径Φ5.2mm×外径10mmの材料を切出します。内径が小さなものはΦ5.2mmのドリルで仕上ます。

 円板の外周に一本一本竹ひごを接着する地道な作業を嫌い、ギザギザ付円板を一挙に作るためにランチョンマットを使うことを思いつきました。

 
 写真1 乾燥完了、釣り糸を外した状態
 
 写真2 竹ひご部分を切断し円板を分離中
 
 写真3 ギザギザ付円板、軸棒、軸受
 
 写真4 手回しクランク部品