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リアルなクライマー

腕の動かないクライミングドールを竹とんぼ例会に紹介しました。
とんぼ仲間の一人が、一月後の例会に腕が動くクライマーを作って披露されました。その動きのリアルさには驚きました。
参考にし、よりリアルな動きを再現できないかと試行錯誤、一週間ほど寝ずに考えました。

写真ー1
竹とんぼ仲間が作ったクライマー。
脚に滑り防止機構が組み込まれています。
この方は、絵心がとてもありいつも感心させられます。


写真ー2
最初に作ったクライマーの連続写真です。
それらしい動きを再現でしました。脚や腕は孔だらけです。


写真ー3
次に作ったものです。腕が顔から離れた状態にあり、今一不自然です。
紐を引かない状態の姿勢です。
未だ試行錯誤中です。孔の位置が確定していません。
ニッカボッカのファッションをイメージしました。



写真ー4
よじ登っている途中の状態です。
紐を引くと、脚を伸ばし始め、同時に腕も伸ばし紐を手繰り寄せます。

これ以後、このクライマーの製作に没頭した次第です。
順次、製作過程を掲示していきましょう。







竹もおだてりゃ木に登る・・・見える化の工夫

ごついクライマーの組立要領図が出てきました。
竹とんぼ同好会の余興として皆で楽しんだ時のものです。
参加された皆さんに工作を愉しんで頂くには、共通の案内書が必要です。試みた事例を紹介します。


写真ー1
出来上がりの状態です。
但し、滑り防止のピストンロッドの余分な先端(背中に突出ている竹串)を切断してありません。
作動確認後、切断します。



写真−2
組立要領図です。
部品に色付けして、組込み間違いがないような指導書にします。
紐の掛け方、ゴミ輪の固定の仕方などを図示します。



写真ー3
以前掲示した部品確認図です。
袋から取り出した部品をこの図の上に置き、過不足の確認と何処に使われる部品であるかを説明します。

これらの部品を初めて見る方に理解して頂くにはかなりの説明と時間が掛ります。
目で見て判る資料とすることが大切です。
工作に挑戦したい方はお知らせください。拙い資料ですが提供します。







竹もおだてりゃ木に登る・・・ピン一本の役目

あまり洗練しませんが登るのです。
必死で体に蓄えたエネルギを一気に吐き出す姿を見てください。
縮めて蓄えて一気に放出するエネルギが見えますね。

写真−1
太腿の付け根に孔があります。孔から竹串を抜くとと写真のようには脚が上がります。如何にリアルな面白さを、且つデフォルメの面白さ両面を愉しんでいます。

写真ー2
巻付け量(一寸しか紐が接していない)状態。人生テンパッも我慢です。

写真ー3
楽な姿勢です。

写真ー4
写真ー1の太腿付け根の穴にピンを差し込んだ縮み具合です。
今回はピンを抜いた状態を選択しました。

たった一つのピンの有無によりリアルな動きをするか否かが楽しめる「竹もおだてりゃ木に登る」でした。







竹もおだてりゃ木に登る・・・逆止めからくりの公開

滑り止めの詳細と紐の通し方を見てみましょう。
脚が紐により下方向に回転するには、脚に埋め込んだピンの巻付け角が大切な働きをします。
また、回転すると同時に紐を手繰り寄せる必要がありますので、手先の滑り止めは緩んでいる必要があります。そのからくりを写真に示します。

写真ー1
ピストンロッドとピストンヘッド及びスプリングです。
ピストンロッドはΦ2.7mmの竹串、ヘッドは篠竹の短管、スプリングはボールペンからの借り物です。

写真ー2
胴体に組み込んだ状態です。
胴体の中間板は途中で切断され、竹串(Φ1.8mm)により腕・胴体共に固定されます。
スプリングはセット状態でピストンヘッドを押さえつける長さに圧縮されます。どの程度の強さにするかは試行錯誤で決めます。

写真ー3
紐の通し方です。
脚の部分に埋められた二本のピンに紐を絡めてあります。
紐の巻付け量が多いと摩擦力が増え、ゴムひもの張力に打勝ち脚を回転させます。
紐を引くことにより滑り止めのピストンヘッドを押さえつける分力(図では左向きの力)が発生します。これによりピストンが移動し紐の通過を許します。
紐を緩めると分力が無くなりピストンがスプリングにより押さえられ紐の通過を阻害します。
ゴムひもを装着していない写真です。

写真ー4
滑り止めと紐の関係を図示しています。ピストン受けの内側の溝が紐を捕らえています。







竹もおだてりゃ木に登る・・・洗練したクライマー作り

スプリングを使った滑り止めを採用した初号機は、手元に在った竹材をそのまま使用したためごつい物となりました。もう少し洗練されたクライマーを作ってみました。
表皮側を竹とんぼに使った残りの肉の部分を板材としたものです。厚みを必要とする胴体は3枚合せとしました。

写真ー1
クライマーの完成状態です。
腕は胴体に直角に固定され動きません。脚は紐を引くことにより腰部のピンを中心に回転します。


写真ー2
板材の加工途中の図です。
胴体の真中の板材は、途中を切断します。
滑り止めピストンロッドが嵌まるスペースを確保するための中間板材です。


写真ー3
このようなピンで接合する部品は、同一ピンにより接合される板材を貼り合せ同時穴あけ加工をします。一挙に開けることにより各板材間の通り芯を精度良くします。両面接着テープが威力を発揮します。


写真ー4
胴体の組立途中です。
中間板材の加工要領が見えます。
ピストンロッドが通る隙間を確保し、腰部のスペーサとして三角部分を残してあります。
空いた三角部分に脚を戻すゴムひもが通ります。
ピストン受け座は竹材を加工し、ピン(銀杏串Φ1.8mm)で腕先に固定します。
受け座は紐が左右にずれないように溝を掘ってあります。