竹とんぼヘリの作り方・・・・辛い切り刻み
粘着性のある物を切断するには、粘着物が着かない刃物の便利さを嫌と言うほど教わりました。
竹とんぼヘリの切断工具として何種類もの鋏を使い潰しました。布を切る鋏で紙を切るな!女房に叱られた言葉です。
そのうえ、刃面にねっとりと着いた粘着物に耐えかね、右手の支点役の指や動力源の指が肉刺だらけ。
Nさんに教えていただいてから十数年、3,000余機の切り刻みをしてきました。
写真ー1 粗裁断
機首の内面の両面接着テープのカバーフィルムを剥がさない状態で裁断に掛ります。
機首の先端を指でしっかり押え裁断します。鋏は常に刃先同士が線対称(一点での刃先の接触からいえば点対象)に回転しようと動きます。言い換えれば、裁断される用紙が正断層(逆断層)のように捻りの作用を受けます。それへの反力を機首の折り曲げ部分(向い合う両面)に与え、図柄がずれないようしっかり押さえます。
写真ー2 粗裁断完了
兎に角一番嫌な作業です。これを乗越えれば後は楽と思いきや、尾根の向こうにまた尾根がある。人生そのもののようです。
個人の目と手と頭との連携で見つけたこと・・・裁断するに楽な方向は個人により異なることを発見しました。
写真ー3 単に全部を切るのではなく・・・
右端が粗裁断し終わったものです。
左側2体が周囲を図柄に沿い裁断したものです。ここでのポイントは、機首のあごの下に白三角の部分を残している点です。最終的な接着をする時のポイントガイドです。
このポイントの先端を合わせること。裏面に両面接着テープの着いていない白三角があるお陰で先端合せが指先で出来るのです。
写真ー4 機首部分のシンメトリ
外形を裁断したヘリ本体を上から見た状態です。
ツバメのヒナの嘴のように綺麗に開いています。