小猫のピノ、いつ生まれたのか分からない。
生まれてすぐ小田原駅の近くで捨てられ
車に轢かれ瀕死の状態だったピノ。
前足の2本と左の後足が折れ、背中がさけていたという。
通りがかった娘が病院に連れて行った。去年の8月も末の頃だった。
足は壊死するかも知れないとお医者さんが言ったという。
見た目にはわからないが今も後ろの左足は針金がはいったままである。
ピノは2か月あまり入院して11月2日に私の家に来た。
「そんな、治っても片輪になるかも知れない猫を拾って来てどうするんだ。医者代はどうするんだ。」「うちにはリクがいるし、うちで犬と猫の2匹は飼えないよ。」私は娘に言った。
それで「誰か、飼ってくれる里親が見つかるまで」という条件で娘が自分の部屋で飼い始めた。
しかし娘は里親を捜す気もはじめからないし
人の顔を見ると怯えるように小さくうずくまっていたピノもあれから2か月、
少しずつ慣れて来たピノは廊下を走り回りベランダや私の部屋まで入ってくる。
家族の中ですっかり悪人になってしまった私、
ネコにも大事にしてくれる人とそうでない人がわかるらしくて
しばらくは私の顔を見るとすっんで逃げていたピノ。
開け放しで2階の部屋にいると警戒しながら、私の顔を見ながら少しずつ
私にもよって来るようになった。
今では誰もいないと寂しいのか「みゃー」と甘い声で泣いてくる。
ピノはピノでここの家での家族権を得るために必死なのだ。
てなわけで家族がまた増えてしまったのです。
娘の話を聞いてピノの治療費、手術、入院費とタダにしてくれた獣医師さんは
(ネコの医者代が助かったからいうわけではないのですが)
本当に偉いと思いました。H21、2,13記