テラは多発性椎間板ヘルニアのため、まだ、横浜の病院に入院中です。
毎日リハビリに励み、幸いなことに、順調に回復して来ています。
さて、横浜の病院に入院するまでを振返っています。
→『
今思えば…』
→『
入院までの話』
→『
症状が進んだ話』
ちょっと振り返ってみるつもりだったのに、話が長くなってしまいました。
この振り返る話、今回で終わりにします。
ちょっと、長いですがお付き合いください。
それでは続きです。
不安やら、動揺やらを伴って、無事に横浜の病院に到着しました。
横浜の病院へは、CT、状況によってはMRIによる検査を受けるためにやって来ました。
いつも行っている病院にこれらの設備が無いのでね。
受付を済ませると「待合室でお待ちください。」と言われたのですが、予約の時間までまだしばらく時間があったので、駐車場で待たせてもらう事にしました。
車から出せばきっと動きたがるだろうし、他にたくさん患者犬さんがいたのできっと騒ぐだろうと思ったので。
車の中で安静に待たせてもらいました。
車に戻りケージを開けると、自力ではい出てきました。
前足だけで、おっちら、おっちらと。

きっと暫く入院で会えなくなるだろうからと、待っている間、写真を撮りました。

脊髄を通る神経を痛めているとは思えない様子の重症患者。
痛がるなど、辛そうではないことが救いでした。

何処かドライブにでも来たつもりなのか、やたら楽しそうな表情。
待っている間、オヤツも水もあげられません。
犬のCT・MRI検査は全身麻酔なので、絶食中なのです。
だから、胃は空っぽのはず。
腸も、さっき「ボトッ!」と出したから空だね。
血液検査も前日に済んでいて、データーを持って来ているし、準備万端。
そして呼ばれて、いよいよ診察室へ。
担当の獣医さんは、感じ良い方でした。
こちらの不安もちゃんと聞いてくれて、熱心に答えてくれました。
肛門の麻痺はまだ起きていない。
足先の痛覚もまだ失われていない。
ということで、まだ最悪の状態ではないという事でした。
とは言っても、昨日歩けていたのに今日歩けないとういう、進行の早さが気になるという事でした。
そして、昨夜ネットで読んだ聞きかじりの知識を確認してみました。
“犬の椎間板ヘルニアは、手術が必要な場合、早く行った方が良い”というものです。
すると、その通りだそうです。
神経が圧迫されて、48時間で神経が壊死してしまうとされているそうです。
そのため手術が遅かった場合、手術が上手くいっても壊死した神経が戻ることが難しくなってくるそうです。
この話を聞いて、私は横浜の病院での手術の覚悟を決め始めていました。
いつもの病院の院長先生が、海外出張から帰って来るのを待っている場合ではない、と考えていました。
そして、
椎間板ヘルニアならばCTだけで診断が出るという事。
CTだけなら10〜15分程度で終わるという事。
さらに調べる必要がある場合は、MRI検査をするという事。
MRIは1時間程度かかるという事。
などの話をさらに聞き、テラは検査のため奥へ連れて行かれました。
検査が終わるまで待合室にいると、間もなく呼ばれました。
CT検査が終わったようです。
診察室に入ると、今度は副院長先生が説明をしてくれました。
壁にあるモニターに映し出されたCT画像を見ての説明です。
病名は椎間板ヘルニア。
確定です。
しかも過去、すでにたくさん発症していたということ。
今回歩けなくしている新しいヘルニアは背中辺りにあるということ。
やはり手術は早い方が良いこと。
などなど…
一通り説明が終わった後、私は切り出しました。
「こちらの病院で手術をしてもらえないでしょうか。」
当然もっと丁寧な会話がありましたよ。
そして横浜の副院長先生も、いつもの病院の院長先生が海外出張中だということを承知していたようでした。
この日、これから手術がつまっているようでした。
しかし、「何処かに割り込んでみましょう。」と承知してくださったのでした。
この時点で確か午後2時頃。
「手術の説明を午後5時頃にするので、その頃また来てください。」ということでテラをお願いし、診察室を出たのでした。
この日まだお昼ご飯を食べていなかったので、病院を出て近くのファミレスで昼食を摂りながら時間まで待ちました。
午後4時30分頃病院へ戻ると、最初に診察してくれた担当の獣医さんが出て来て
「手術、終わりました。もうすぐ麻酔から覚めますので、覚める頃副院長から説明があります。」
と言われたのでした。
…っ!!!
ビックリです。
“手術の説明を午後5時頃にする”というのはこれからする手術についてのことで、手術はもっと夜になるのではないかと勝手に思っていました。
それが、終了した手術の説明だったのです。
なんつー素早さ!!
今思えば、それだけ緊急だったのかもしれません。
この早さが現在の回復をもたらしているのだと思います。
呼ばれて診察室へ。
モニターには先程見た手術前のCT画像と、手術後のヘルニアが取り除かれたCT画像が映し出されていました。
マジックミラーの向こうには麻酔から覚めて、うっつら、うっつらしているテラがいました。
電車の中で寝ている酔っ払いみたいです。
時々目を開けたりして、ふら〜っとしています。
「手術はうまくいきましたよ。」
手術着のままの副院長先生が言いました。
どんな手術をしたのかを丁寧に説明してくれました。
そして、つたない私の質問にも丁寧に答えてくれました。
なんだかあっけにとられたまま、副院長先生に「ありがとうございます。」と「よろしくお願いします。」と言って、診察室を出ました。
考えようによっては、検査だけの予定で来たよその病院の患者犬なのに、突然緊急に手術に組み込んでくれて、そしてその対応の早さで、もうなんだか治ったような気分になっていました。
本当にありがとうございました。
急に入院することになったので、受付によってみると、特に何もすることは無いということ。
支払いも退院の時にまとめて払えばいいので、今日は払うものも無いということ。
CTとMRIの検査代を払うつもりで、少々まとまった現金を用意してきたけど、今日はそれも持ち帰りです。
考えてみればカード払いが出来るのだから、現金用意して来なくって良かったのよね。
テラ病気→お金掛かる→現金の用意
という発想から抜け出せず、カード払いというものがまったく浮かばなかったのでした。
そんなことだけど、気が付いてみると、なんだかおかしくってね。
てんぱってたのかねー。
折角前日、銀行に下ろしに行ったのにね。
また通帳に戻しておこっと。
そんないきさつでテラは横浜の病院に入院することになりました。
長い話にお付き合いありがとうございました。