相棒のモトさんが死んでしまった。
横浜市民マラソン(10kmコース)を走ったモトさんは、次の日曜日には私と滝郷沢に行く約束をして、週中の木曜日(12/8)に宮ヶ瀬へ入ったまま戻らなかった。捜索1週間後、沢に滑落したモトさんが発見された。
事故を起こさないようにとお互いにいつも戒め合っていた。一人の時は冒険しないと約束していたので、危険と分かっての行動はしていないはず、おそらく安全な下降場所を探しながら斜面を歩いていた時の事故だろう。
モトさんとはキュウハ沢のエンジン探しでたまたま出会った。なぜか気が合ってその後の2年8ヶ月、ほとんど毎週の山行きを共にした。身軽で怖いもの知らずのモトさんは案外、愚図で臆病な私と歩くことでバランスがとれていたのかも知れない。
Vルートの魅力にはまったモトさんと私は、丹沢の主立った尾根や沢を次々に歩いた。(もっとも私はモトさんにくっついていただけだが)。おかげで普通は味わえないような達成感やら恐怖感やら、そして怖じけずに挑戦することを経験した。それは私自身の人生を前向きに取り組むことに大いに役立っている。
−−−−−−−−−−−−− 沢の源頭詰めをしたとき、ヤブ尾根から抜け出たときにたどり着いた登山道はオアシスである。「あぁ、これで生きて帰れる!」と思うのだ。今日はその登山道への恩返し、ヒル繁殖を防ぐために高畑山の落ち葉掻きボランティアに参加した。中津川を挟んだ東側のモトさんの遭難した滝ノ沢(境ノ沢)や山々を眺めながら登山道の落ち葉掻きに精を出した。
写真左◆御殿ノ森からゴジラノ背を望む この時期の宮ヶ瀬を歩くのは楽しい。緩急のある尾根やいろいろな滝のある沢がまるで箱庭のように凝縮されている。モトさんは「くまなく歩くんだ。」と、毎週中の休日に入っていた。
写真中◆落ち葉掻き七つ道具を点検 くま手とちり取り、落ち葉を入れる大きな袋など道具にもノウハウがある。
写真右◆落ち葉をバンバンと掃き捨て 20数名が順番に持ち場を決めて高畑山から三又登山口までの落ち葉を掻く。
−−−−−−−−−−−−− モトさん捜索には大勢の方が手伝ってくださいました。感謝申し上げます。また、遭難後しばらくはブログを書く気持ちになれませんでした。報告とお礼が遅くなったことをお許し下さい。 |