人生まだまだこれからさあ!

老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり。烈士は暮年なるも壮心止まず。人生まだまだこれからさあ!
 
2011/09/25 9:11:14|Pre 旅 (旅行事前)
湘南の 浜に星降る  夜寒かな





      湘南



我輩は大和の国の湘南に住んでいる。

平塚市の纏と言う所である。

纏はどっちかというと、どっちかだが

湘南という響きはとてもよい!

我輩の車のナンバープレートも湘南

湘南とは何処をいうのか と言えば

あいまいなもんだが、

藤沢 茅ヶ崎 平塚 寒川 大磯 二宮

などの相模湾の沿岸地方を

指すようである。




湘南の

       浜に星降る

                夜寒かな







湘南の語源は

かつて中国に存在した長沙国湘南県

からであり、現在の中国

湖南省南部地域の地名である。






 「 湘南即事 」

          (中唐)戴叔倫

蘆橘花開楓葉衰  ろきつ花開いて 

            楓葉衰う

出門何処望京師  門を出でて何れの

          所にか京師を望まん

元湘日夜東流去  元湘 

           日夜東へ流れ去る

不為愁人住少時  愁人の為にとどまる

            こと少時もせず





  湘南


柑橘類の花が咲き、

  楓の葉は紅葉し散っていく

門を出でて、

  何処を見れば長安が見えるのか

元水も湘水も

  昼夜をおかず東流して去る

一瞬の間も悲しみ沈む私の為に

  留まってはくれない




湘南とは

湖南省の湘水(湘江)一帯をいう。


気候温和な長江の南は

西から元江南から湘江 瀟江等が

洞庭湖に流入し

風光に恵まれ、故事来歴に富む。

詩人たちは自然の織り成す美に酔い

懐古の情にひたる。

詠いあげられた秀句佳篇は

枚挙にいとまがない。



そんな風光明媚な、気候温暖な

湘江一帯の

地域にとても似ているという事で

我輩の住む所も

湘南と名づけられたようでございます。




枝の隙間から

       星のこぼれる

              夜長かな




朧夜や

      黄鶴の舞う

              雲の楼





















2011/09/23 23:09:32|Pre 旅 (旅行事前)
雲夢沢に 糸垂らし待つ 天高し


今日は秋分の日(秋彼岸中日)

お墓参りに来てくれました。




雲夢沢(うんぽうたく)に

       糸垂れて待つ

              天高し




「 臨洞庭 」  洞庭にのぞむ

           (盛唐)孟浩然


八月湖水平  八月 

         湖水平かなり

涵虚混太清  虚をひたして 

         太清に混す

気蒸雲夢沢  気は蒸す 

         雲夢沢

波撼岳陽城  波はゆるがず 

         岳陽城

欲済無舟楫  わたらんと欲するに 

         舟楫無く

端居恥聖明  端居して 

         聖明に恥ず

坐観垂釣者  坐して 

         釣を垂るる者を見て

徒有羨魚情  徒に 

         魚を羨むの情あり






仲秋八月 

  湖面平かにして果てしなし

水は大空をひたし 

  最も高い天までとどき 

  天空と湖水が混じりあう

立ち昇る雲や霧は

  雲夢の大湿地帯を覆い

湖面の波は

  岳陽の街をゆるがす

広い湖面を渡ろうとしても 

  舟もかじもない

何もせずにいて 

  天子の徳に不明を恥じる

じ〜っと釣り糸を

  垂れる者をみて 

むやみに

  魚を得たいと思うばかり




(太清)

道教で最も高い天を言う。

(雲夢沢)うんぽうたく

雲沢(うんたく)、夢沢(ぽうたく)等

湖北省南部、

長江沿岸の大湿地地帯の総称。




(洞庭湖)

長江は湖北省の三峡の激流を流れ下り

湖南省に入ると

一転して表情を改め、ゆったりと

沃野を流れる大河に変わり、

茫洋たる大沼沢の中に

吸い込まれて行く。


ここが古来、「雲夢の沢」と呼ばれた

湖沼地帯で、

その代表が「洞庭湖」である。


「洞庭」とは

広大なる庭とも

洞府(神仙の住む場所)の庭

ともいわれ、2000年以上も前から

湖の名として登場している。


かつて洞庭湖は6000平方KMにも及ぶ

中国最大の湖であったが

次第に土砂が堆積し 

5分の1?以下なっている。


湖畔には岳陽楼などの古い建築物

もあり、湖中には君山がある。


君山は伝説では、舜の妃である

娥皇と女英の二人がこの君山で舜の

帰りを待っていたが、亡くなったと

聞くと、はらはらと涙を流したという。

今でも君山の竹に斑紋が有るのは

その時の涙の跡だとされる。

班竹 湘竹












2011/09/23 5:48:35|俳句中心
秋暑し  鎌倉を行く  修行僧




切通し

     竹節虫(ななふし)の指す

                    秋の海





鎌倉極楽寺から成就院へ行く。

高台にある成就院山門横より

急坂が下っており、墓処越に

由比ガ浜が望まれる。

この狭い坂道を

「極楽寺坂切通し」と言うようだ。

このコンクリートの坂道に

枯れ木のような「竹節虫(ななふし)」

を見つけました!

面白い形をしています。

初めて見ました。




秋暑し

       鎌倉を行く

                 修行僧




総勢約10人

俳句の吟行で来ているのである。



長谷寺の中に「妙智池」という池があり

そのそばに赤と白の曼珠沙華が

高貴な輝きを発しておりました。




天と地と

       長谷寺に咲く

                 曼珠沙華





曼珠沙華

       太陽系の

                 赤と白





"号外!号外!号外!”


鎌倉 世界遺産 へ !

政府が 富士山 とともに

鎌倉 を世界遺産登録へ

申請することを決めた という事です!

  おめでとう〜




金秋や

       赤いポストも

                  塗り替えて 


















2011/09/22 20:02:33|Pre 旅 (旅行事前)
神女峰  雲雨こもごも  秋の夢

  

   
   中国 


長江の長い長い流れのなかには

永い永い歴史を通して

数多の故事が伝えられている。

今日はその中で

かの山峡下りで有名な巫山

その「巫山(ふざん)の夢」の話を

とりあげてみよう!




神女峰

      雲雨こもごも

                秋の夢






「 巫山神女廟 」 巫山の神女廟

           (中唐)劉禹錫


巫山十二鬱蒼蒼  巫山十二

          鬱として蒼蒼

片石亭亭号女郎  片石亭亭 

          女郎と号す

暁霧乍開疑巻帳  暁霧たちまち開いて

          帳を巻けるかと疑い

山花欲謝似残妝  山花しぼまんと欲し

          妝をそこなうに似たり
 
星河好夜聞清佩  星河の好夜 

          清佩を聞き

雲雨帰時帯異香  雲雨帰る時 

          異香を帯ぶ

何事神仙九天上  何事ぞ 神仙 

          九天の上より

人間来就楚襄王  人間 来たりて

          楚の襄王に就ける





「巫山の神女廟」


巫山の十二峰は鬱蒼とした緑

上に小岩の立つ山が神女峰

明け方霧がにわかに晴れて

まるで帳を巻き上げたよう

山の花はしぼみかけ

化粧が崩れてきたようだ

伝えによれば

昔、天の川の見える明るい晩に

楚王は涼しげな帯珠の音を耳にした。

そして神女が

「これからは

雲や雨となってお会いします。」

と言い残して帰るときには

妙なる香りがただよった。

それにしてもいったいなぜ

九天の神女が下界に降りて

楚の襄王に近ずいたのであろう。



〈楚の襄王〉

戦国時代の楚の国王は

先王懐王の子で名は横。

高唐の賦の中では襄王は宋玉に

神女の話をさせてはいるが、王自身は

神女に出会ったわけではない。

つまり先王 懐王の話であるから、

ここでも 懐王 とすべきところ。


〈高唐の賦〉に記される

神女の故事は 懐王が昼寝の夢で

神女と仲良くなり、神女は立ち去るとき

「私は巫山の峰に住み、朝は雲、

夕方は雨となりましょう」と言い残した

という甘美な物語から

「巫山の夢」「雲雨の事」が男女の交情を

表すようになったという事です。





朝は雲

       夕べは雨と

                秋愁




巫山の夢

       神女はいずこ

                秋の空
















2011/09/21 12:09:34|俳句中心
秋愁  長谷観音の  小指かな






おととい山脈俳句の吟行に参加

江ノ電に乗って

極楽寺 成就院 長谷寺

鎌倉文学館 なんちゃら漁港 等々

残暑厳しき 日の降る街を

汗かき 臍だし 舌をだし

ちょっとそこまで舌出しに

なんてえもんじゃあない〜

あっちふらふら こっちひらひら

そうしてはあはあぜえぜえ舌出して

知的遊びを楽しんできたのでありました。






由比ガ浜

       群れて乱れる

                秋の蝶





由比ガ浜の海面には

小さな白い帆をかかげたヨットが

群れを成して ひらひらと白い蝶の如く

遊びまわっているのです。






敬老の日

        吟行続く

                 鎌倉路







昼食に木の葉丼でビールを飲んで、

灼熱の太陽光が降り注ぐ中を

気力充実 汗かき舌だし 123!






残暑烈し

        井戸底越しに

                  星を見る







成就院より 切通しの路を下った処に

“星の井”という、しっかりと蓋のしてある

井戸が在る。

説明がきによると

「この井戸は鎌倉十井の一つで

星月夜の井 星月の井 とも呼ばれる。

井戸の中を覗くと、昼間でも星月夜が

見られたそうな。

しかし、近くの女が菜刀を間違って

井戸の中に落としてから、

星は見えなくなったと言われる。


なお、その昔

奈良時代の名僧行基が

この井戸から出てきた

光り輝く石を虚空蔵菩薩の化身と思い

御堂を建てて虚空蔵菩薩を祀った

といわれる。」


ということで

すぐ上に御堂が建っておりました。





菜刀を

      浚(さら)って見よう

                   星月夜





井戸浚いをして

もう一度

昼間に星月夜をみてみましょう!