西湘の風波

　それまで度々訪れた忘れがたい店が消えた。

ａ）2階の中華の店

2階の本屋の隣に中華の店があった。台湾の方かの経営だったようだ。あそこで初めてフカヒレラーメンを2500円で食した、それ以後、高価で食べていないが。何と言っても絶品は、排骨ラーメン。以前所用で台湾に行った折、初めて排骨ラーメンを食べ、骨から滲み出る髄液と、薬膳の味付けとで何とも言えない味を引き出していた。日本ではお目に掛からなかったが、思いもよらぬところで味わった。確かに客は少なく、新たに高いテナント料で撤退したのではないか。どこかで経営しておられるのなら、教えて欲しい。是非足を運んでみたい店。

b)1階の洋食屋

人間は時々、ドロッとした油濃いものが食べたくなることがある。1階角にあった洋食屋のハンバーグはそんな趣向を満たしてくれる店だった。油のほとばしるプレートを運んでくれたものだ。一人で行ってもうまく視覚が遮られるように、席がしつらえてあって、快適であった。気軽にはいれるよい店だった。

　2階にもハンコ屋の隣にイタリア料理があったが、今回撤退した。

　概してフードコートの店は味わいがなくなった。多分高いテナント料でコスト削減に苦心されているのであろう。長崎ちゃんぽんはかつて、長崎のオリジナルの店で1000円で食べたことがある。貧乏な中国人留学生のため、豊富な魚介類と魚介の味付けが見事だった。コートののちゃんぽんは野菜ばかり。例外はすき屋とマックで、他の店とのバランス上で差をつける訳にはいかず、変わらぬものを提供している。他店と比べて利益は薄いでしょうね。

よい点もある。席が沢山設置されて休憩にはよい空間となった。

　ついでながら1階にあった回転寿司も随分以前に消失。イオン銀行の支店ができて立ち退きとなった。裏側から入って静かに食べるのが楽しみだったのだが。