お天道様を恨むわけにはいかないけど、 あふれる汗が水滴になる前に気化するような、 灼熱地獄下の作業が続く。 言葉は悪いが「やってられっかあ〜!」という気分に負けそうになったので、 お昼は現場近くの食堂に行こうと10時頃から考えていた。 私にとって、強制的にテンションを高める食べ物は、昔からカツ丼なのだ。
女一人で、この手の食堂に入るのにちょっとだけはじらってはみるものの、 「ちーす!」みたいなノリで暖簾をくぐって、できるだけ場に溶け込む努力はする。 「カツ丼!ご飯半分で!!」 以前、2,3度仲間と入って知っていたので、通っぽく注文する。
「これのどこが、半分なんだあ〜!」と前回と同じ感想をいだきながら 大盛りのカツ丼と格闘して、それでもかなり高まったテンションに満足して、 「ごっそうさん!」 ごくごく普通の職人さんぽく、お店を後にした。 「やっぱり、人間の体は食べ物でできてるんだよなあ。」などと、しみじみ感動しながら 午後は、カツ丼を効率よく燃焼させながら、がんばりとおした蔵門でした。
《写真》何度もカメラに手をのばしましたが、あの店で、写真はとれません。小心者の私。 |