前にも少し書きましたが、躁うつ病で入院した時の話を書きます。 (私個人の体験・感想なので偏った部分も多々あるかと思いますがご了承ください)
入院は自分で決めましたが、その前の診察の時に入院の荷物を持っていったりしてまさに躁の状態でした。
主治医の説明を聞いてたぶんには「休養」という感じで、私の中では自分一人で好きなことをやったり休んだりして、自分の時間を満喫できるものと勘違いしていました。
私物も必要なものよりも自分の時間を有意義に過ごすアイテムばかり荷詰めしてました。 ハワイアンキルトの道具とか画材とか。
入院当日。 そこで初めて入院の時は担当医が変わる事を知らされました。 何も言われていなかったので、てっきり主治医が診てくれるものだと思っていました。
その担当医から 「今気分はあがっていますか?」と聞かれ正直に「テンション高いと思います」と言いました。
部屋は個室を希望していました。他の人に迷惑かけるのも気をつかうのも嫌だったので。
病棟に行って親と一緒に入院時の説明を受けましたが、ほとんど覚えていません。
その後。入院されるみなさんがみんなそうなのかは判りませんが、必要最低限の荷物以外はすべて没収されました(後日少しずつ返却されましたが)
本当に必要最低限。いわいるお泊りセットだけ。
入院から3日間は夜間は施錠され、ポータブルトイレが置かれました。
管理病棟なので、自分ひとりでは階下に行くこともできません。(エレベーター・階段に続く扉は厳重に施錠されて看護師や医師しか鍵を持っていませんでした)
食事もその階の中央にあるテーブルで、看護師さん達が何人か立ってずっと私たちの様子を見ていました。 食事中おしゃべりも許されません(容体が安定している患者さんは階下の食堂に看護師さんに連れられて行っていました)
鉛筆ひとつ自由に持たせてもらえない。 これが現実でした。
入院の説明書きにはそこまで細かくは書いていなかったと思いました。
精神科の入院は普通の入院とは訳が違います。 今、冷静になって考えると当たり前だよなーと感じる事もたくさんあります。
例えばハワイアンキルトの道具。 普通では何も害がないものですが、針や小型のハサミなどは当然危険と見なされます。
顔の小型マッサージ器。 これも充電用コード付きだからダメです。
画材もものによっては危ないと見なされるものもあります。
でもその時の私はそんなことには気づかずにかなり動揺しました。 パニックと言ってもあまり過言ではないくらいに。 自分の大切なものが全部取り上げられたと思ってしまったのです。
とにかく納得いかなくて、回診に来た担当医達(最初のうちはいろんな先生がきます)に食ってかかりました。
そんな状態では、医師も現状維持する以外ありません。
結局、鉛筆を持たせてもらえたのは約一週間後でした。
病棟の真ん中にある食事を食べるスペースにあったクリスマスツリー。 患者さんに少しでも楽しい気持ちになってもらおうと思って看護師さん達がいっぱいの飾りつけをしてくれたものでした。
でも。
今の自分とは正反対の楽しい日々の象徴のように見えて、悲しくて悔しくて泣けてきました。
この後も「何でこんな思いをしなくてはならないのだろう」と思った事が何回かあります。
そのお話はまた次回。
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