年金関係コンサルタント

「遺族年金」「マクロ経済スライド」など年金に関する問題を解りやすく解説しております。 法改正など、年金に関する最新情報をお届けすると共に、年金に関する基礎知識を提供し、ご来場の皆さまに年金への理解を深めていただきたいと考えています。 また、社会保険労務士を目指して勉強中の皆さまにも、お役に立つ情報をお届けして参りたいと思います。 年金に関するご相談はもとより、労働問題も幅広くご相談を承っております。 どうぞ、左記「さかえ社会保険労務士事務所」宛て、お気軽にご連絡下さい。
 
CATEGORY:その他

2016/02/03 13:44:44|その他
平成28年度、国民年金保険料の前納額について
国民年金保険料は、前もって一定期間まとめて納める(前納)ことにより割引されます。
平成28年度における前納額と割引額は下記の通りです。

預金金利が低迷する中、銀行に預けておくよりは前納する方が断然お得ですので、余裕ある方はご利用されることをお勧め致します。
尚、前納には「口座振替」によるものと「現金納付」によるものがありますが、2年前納については「現金納付」はありません。


1.前納額と割引額
(1)6か月前納(平成28年4月~平成28年9月分、平成28年10月~平成29年3月分)
  ・前納しない場合  97,560円(16,260円×6か月)
  ・口座振替     96,450円 (1,110円割引) 
  ・現金納付     96,770円 ( 790円割引)

(2)1年前納(平成28年4月~平成29年3月分)
  ・前納しない場合  195,120円(16,260円×12か月)
  ・口座振替     191,030円 (4,090円割引) 
  ・現金納付     191,660円 (3,460円割引)

(3)2年前納(平成28年4月~平成30年4月分)
  ※口座振替のみの取扱いとなります。
  ・前納しない場合 393,000円(16,260円×12か月+16,490円×12か月)
  ・口座振替  377,310円 (15,690円割引)

2.手続き 
口座振替手続きは「2月末」までに預貯金口座をお持ちの金融機関(ゆうちょ銀行を含む)、または年金事務所(郵送も可)へ「国民年金保険料口座振替納付(変更)申出書」をご提出ください。(申出書はそれぞれに備え付けてあります)
現金納付の場合は「納付書」持参の上金融機関にお申し出ください。

3.引き落とし日
(1)6か月前納     平成28年5月2日  平成28年10月31日
(2)1年及び2年前納  平成28年5月2日  
 






2015/03/29 12:57:00|その他
平成27年度の年金額改定と「マクロ経済スライド」について
平成27年度の年金額改定において「マクロ経済スライド」という聞きなれない言葉が出てまいりました。
「マクロ経済スライド」を伴った平成27年度の年金額改定の詳細と、「マクロ経済スライド」について解説して参ります。



【平成27年度の年金額改定】

1.年金額改定ルールの原則
(1)新規に年金を受け取る方(「新規裁定年金」といいますが、実際には既受給者を含む67歳以下(注1)の方をいいます)は「名目手取り賃金変動率」によって変動します。

「名目手取り賃金変動率」(平成27年度は2.3%(注2))は

前年の物価変動率(平成26年度値2.7%)× 2~4年度前の3年度平均実質賃金変動率(平成23~25年度の平均▲0.2%)× 可処分所得割合変化率(平成24年度の変化率▲0.2%

で、計算します。

(注1)実質賃金変動率算出に際し3年平均をとっているため、67歳までは65歳以前の実質賃金変動率を採用していることから新規裁定者扱いにしている。

(注2)計算するときは
1.027×0.998×0.998=1.0229で、2.3%となります。


(2)年金を受給中の方は(「既裁定年金」といい、今年度68歳以上の方をいいます)「物価変動率」によって改定します。但し、賃金水準の変動よりも物価水準の変動の方が大きい場合は給付と負担の長期的な均衡を保つなどの観点から「名目手取り賃金改定率」で改定されます(27年度が該当)。

2.平成27年度の年金改定率
(1)名目手取り賃金変動率(2.3%) 物価変動率(2.7%)につき、
上記1.(2)により「新規裁定年金」「既裁定年金」共に「名目手取り賃金変動率」2.3%で改定されます。

(2)次に特例水準の段階的解消のための補正▲0.5%を行います。
これは、本来年金額は物価にスライドして増減させるべきであったところ、平成12年度以降物価が下落していたにもかかわらず年金額を引き下げない状態が続きました(物価スライド特例措置といいます)。
その率は2.5%にのぼり、これを平成25年10月に▲1.0%、26年4月に▲1.0%、27年4月に▲0.5%の3年間で解消することにしたためです。

(3)次が今回のテーマにもある「マクロ経済スライド」によるスライド調整率▲0.9%です。
これについては後段で詳しく説明しますが、以上の結果、

(1)+(2)+(3)=2.3%+▲0.5%+▲0.9%=0.9%

平成27年度の年金額は0.9%の引き上げということになりました。

※厚生年金(報酬比例部分)に関しては、被保険者期間が直近の機関のみの方など、すべての方が0.9%の引き上げになるわけではありません。

3.年金額の計算
 これまでの年金額の計算は、平成16年改正後の年金関係法の規定により計算した年金額(本来水準)が、平成16年改正前の年金関係法の規定により計算した年金額(特例水準)に満たない場合、特例水準の年金額を支給することとしています。
平成27年3月分までの老齢基礎年金満額の場合の年金額は、平成16年改正前の規定に定める額(804,200円)に「政令で定める率(0.961)」を乗じ、772,800円となり、計算式は以下のとおりでした。
【計算式】
<平成27年3月分までの年金額(老齢基礎年金満額)の計算式>
平成16年以前の規定に定める額(804,200円)× 政令で定める率(0.961) ≒ 年金額(772,800円)

平成27年4月分からの改定後の年金額の計算は、上記計算式の「政令で定める率(0.961)」に0.9%(=1.009 上記2.(3))を乗じ、「政令で定める率」を「0.970」と改定して計算します。
老齢基礎年金満額の場合の改定後の年金額は780,100円となり、具体的な計算式は、以下のとおりとなります。
【計算式】
<平成27年4月分からの改定後の年金額(老齢基礎年金満額)の計算式>
平成16年以前の規定に定める額 (804,200円)× 従前の政令で定める率(0.961×1.009=0.970) ≒ 年金額 (780,100円)
※1.計算後50円未満の端数は切り捨て、50円以上100円未満の端数は100円に切り上げます。
※2.これまでの年金額そのものに0.9%(1.009)を乗じても、平成27年4月分からの年金額となりませんのでご留意下さい。


【「マクロ経済スライド」について】

「マクロ経済スライド」は平成16年の年金制度改正において、「給付と負担の見直し」と言う観点から取り入れられた年金額改定のシステムです。
今までの年金制度は、「新規裁定者」の年金額は賃金上昇率に合わせてスライドし、「既裁定者」の年金額は物価上昇率にあわせてスライドしていました。
ところが現役の被保険者が減少する一方で平均余命は伸長して年金受給者が増加していることから、将来の年金財政に支障をきたしかねず、年金の給付水準を調整する必要が出てきました。
これが「マクロ経済スライド」の考え方で、調整する度合いを「スライド調整率」といい、

 公的年金の被保険者数の変動率× 平均余命の伸び率

で算出します。

そして、平成27年度の「スライド調整率」は
「公的年金被保険者変動率」▲0.6%× 「平均余命伸び率」▲0.3%=▲0.9%としています。

尚、「マクロ経済スライド」は①特例水準が解消していない状況下②物価が下落しているデフレ環境下、では実施できないルールがあるため、これまで導入ができませんでした。


参考資料~厚労省Press Release・日経新聞


 






2011/06/20 15:23:03|その他
在職老齢年金の算出に係る支給停止基準額が「46万円」に改定されました

在職中の老齢厚生年金は減額(支給停止)される場合があることは周知のとおりですが、23年4月1日から、その算出に係る「支給停止基準額(従来47万円)」が46万円に改定されました。
支給停止基準額のうち「28万円」については変更ありません。

尚、「60歳代前半(65歳未満)」と「60歳代後半(65歳以上)」とでは計算方法が異なりますので、この章では、「60歳代前半の在職老齢年金の減額(支給停止)」について記述させていただき、「60歳代後半(65歳以上)」の分は「その2」をご覧下さい。



在職中の老齢厚生年金は受給できる年金額と現在の報酬との兼ね合いで決まります。

算定の基礎となる数値は下記の二つです。

①基本月額~特別支給の老齢厚生年金(加給年金は除きます)を12で除した1ヶ月あたりの年金額
②総報酬月額相当額~その月の標準報酬月額+〔その月 以前1年間の標準賞与額の合計÷12〕


(1)①+②が28万円以下のとき、年金は全額もらえます(減額はありません)
(2)①が28万円以下の場合で
 (ア)②が46万円以下の場合
   (②+①-28万円)×1/2 が減額されます
 (イ)②が46万円超の場合
    (46万円+①-28万円)×1/2+(②-46万円) が減額されます
(3)①が28万円超の場合で
 (ウ)②が46万円以下の場合
    ②×1/2 が減額されます
 (エ)②が46万円超の場合
    (46万円×1/2)+(②-46万円) が減額されます


やや複雑になりましたので上記の内容を表にしてみました(表1ご参照)。

また、年金額と報酬の兼合いによる減額目安は「早見表」(表2ご参照)でご確認下さい。
尚、早見表における支給停止額は1ヶ月あたりです。






2011/06/20 15:22:37|その他
在職老齢年金の算出に係る支給停止基準額が「46万円」に改定されました(その2)
在職老齢年金の算出に係る支給停止基準額が「46万円」に改定されたのに伴い、本章では60歳代後半(65歳以上70歳未満)の在職者が受給する年金の減額について記述させて頂きます。


1.対象者  昭和12年4月2日以降生まれの65歳以上
         の在職されている方


2.算定の基礎となる数値
①基本月額~老齢厚生年金(加給年金は除きます)を12で除した1ヶ月あたりの年金額
  ※老齢基礎年金(国民年金)は全額支給されます

②総報酬月額相当額~その月の標準報酬月額+(その月 以前1年間の標準賞与額の合計÷12)


3.支給停止額の計算
(1)①+②が46万円以下のとき、年金は全額もらえます
   (減額はありません)

(2)①+②が46万円を超えた場合
   (①+②ー46万円)×1/2 が減額されます
   尚、(2)で算出された額が①を上回れば年金は
   全額支給停止されます


上記の内容を<表1>でご確認下さい。






2010/05/31 10:06:53|その他
22年度、特別支給の老齢厚生年金額の計算について
年金制度につきましては加入・納付記録問題に次いで標準報酬月額の改ざんが露見したわけですが、そうなると次に心配なのが「年金給付額の計算は大丈夫だろうか?」との思いに達します。
そこで今回はちょっと複雑ですが、これから年金を受け取られる方のために「特別支給の老齢厚生年金(60歳~65歳になるまでの間の老齢厚生年金)」の年金額の計算のしくみについて記述したいと思います。

昭和60年の法改正以前は、老齢厚生年金は60歳(女性は55歳)から支給されていましたが、法改正により61年4月以後は原則男女共65歳からの支給となりました。しかし受給者に不利益が生じないよう、特例として昭和36年4月1日以前生まれ(女性は昭和41年4月1日以前生まれ)の人は生年月日に応じ60~65歳になるまでの間に一部老齢厚生年金が受給できるよう経過措置がとられています。<表1ご参照>
これが「特別支給の老齢厚生年金」です。

特別支給の老齢厚生年金は、原則下記3条件を全て満たしていなければ受給できません。
(1)年齢は60歳以上(65歳未満)であること
(2)厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あること
(3) 国民年金の老齢基礎年金を受けるに必要な資格期間(原則25年)を満たしていること

尚、被保険者(在職中)の方は、この額から一部支給停止されるケースが出てまいります。
それでは、年金額の計算に入らせて頂きます。


≪年金額の計算≫
<表1>の通り、特別支給の老齢厚生年金は「定額部分」と「報酬比例部分」の二階建てになっています。
定額部分は『老齢基礎年金(国民年金)』に匹敵する部分であり、報酬比例部分は本来の老齢厚生年金に該当します。
尚、「定額部分」の額が老齢基礎年金額を上回っている場合、65歳になって本来の老齢厚生年金を受給する際には、「定額部分」と老齢基礎年金の差額を『経過的加算』として残し、減額されないようになっています。
また、「定額部分」と「報酬比例部分」が受けられる場合、配偶者または子がいて一定の要件を満たしている方には『加給年金』が加算されますが、ここでは省略させて頂きます。

1.定額部分の算定

次のⅠの計算式で算出した額がⅡの計算式で算出した額を下回る場合は、Ⅱの計算式で算出した額が定額部分の額となります。

Ⅰ原則(平成16年法改正による計算式)

 1,628 円(定額単価)×政令で定める率(1.0~1.875)×1.006(平成22年度改定率)×被保険者期間の月数(注1)

(注1) 被保険者期間の月数には生年月日に応じて下記上限があります。
昭和04年4月1日以前生まれ…      420月
昭和04年4月2日~昭和09年4月1日 432月
昭和09年4月2日~昭和19年4月1日 444月
昭和19年4月2日~昭和20年4月1日 456月
昭和20年4月2日~昭和21年4月1日 468月
昭和21年4月2日以後生まれ…      480月


Ⅱ特例措置(平成16年改正:従前額保障)

1,676 円(定額単価)×政令で定める率(1.0~1.875)×被保険者期間の月数(Ⅰの注1)×0.985(物価スライド特例措置による22年度の改定率)

22年度においては、Ⅱで算出した従前額保障のほうが多くなります。

    
2.報酬比例部分の算定

補足説明:
(1)報酬比例部分の金額は、「平成15年3月まで被保険者であった期間(〔A〕と表示)」と「平成15年4月以後被保険者であった期間(〔B〕と表示)」を分けて計算し、それを合計して算出します。
これは平成15年4月以後『総報酬制』を導入したことによるもので、その違いは平成15年3月以前は賞与には月額報酬より低率な保険料率で保険料を徴収し年金には反映させていませんでしたが、平成15年4月からは賞与(千円未満切捨て、上限150万円…標準賞与額といいます)にも月額報酬と同率の保険料率で保険料を徴収して年金額にも反映させることにしたためです。
従って後記算式において15年3月までは「平均標準報酬月額」という表現をし、15年4月からは「平均標準報酬」と表現していることにご注意下さい。

(2)年金額算出の基本的な考え方は、〔被保険者であった全期間の平均標準報酬額×一定の給付乗率×被保険者期間の月数〕で計算します。
ところが、年金は本来40年もの長い被保険者期間が必要なため、その間経済環境は著しく変動しています。例えば学卒初任給を比較しますと、昭和40年ごろは2万円程度でしたが現在は20万円程度と10倍にもなっています。従って40年前の標準報酬月額と現在の標準報酬月額を同等に扱って年金額を算出すると若い人が有利になってしまいますので、当時の標準報酬月額を現在の水準に補正して算出する必要があります。
これを「再評価率」といい、年金額算定のキーポイントとなるものです。
ご自分で年金額を算出する場合、
①平成15年3月まで被保険者であった期間は、各月の標準報酬月額に再評価率を乗じた補正後の標準報酬月額を累計し、被保険者期間(月数)で除して「平均標準報酬月額」を算出し、
②平成15年4月以後の被保険者であった期間は、各月の標準報酬月額に再評価率を乗じた補正後の標準報酬月額の累計額に、平成15年4月以後の賞与にも再評価率を乗じた補正後の賞与の累計額を加算し、被保険者期間(月数)で除して「平均標準報酬」を算出します。

(3)法改正により不公平が生じないよう、経過措置として次のⅠ~Ⅲの計算式で算出した額の一番大きな額が報酬比例部分の額としています。
因みに、平成22年度はⅢで算出した額が最大となります。



Ⅰ原則(平成16年改正水準による計算式)

年金額は①+②の合計
 ①平成15年3月まで被保険者であった期間(以下〔A〕と表示)の分
 〔A〕の平均標準報酬月額×新・給付乗率(7.125)/1000×〔A〕の被保険者期間の月数

 ②平成15年4月以後の被保険者であった期間(以下〔B〕と表示)の分
 〔B〕の平均標準報酬額 × 新・給付乗率(5.481)/1000×〔B〕の被保険者期間の月数

 ※平均標準報酬(月)額は平成16年改正の再評価率22年度分に基づき算出


Ⅱ平成12年改正水準による計算式(平成6年改正水準の保障)

年金額は(①+②)×1.007(従前額改定率…毎年度改定)
 ①平成15年3月まで被保険者であった期間(以下〔A〕と表示)の分
 〔A〕の平均標準報酬月額×旧・給付乗率(7.5)/1000×〔A〕の被保険者期間の月数

 ②平成15年4月以後の被保険者であった期間(以下〔B〕と表示)の分
 〔B〕の平均標準報酬額 ×旧・給付乗率(5.769)/1000 ×〔B〕の被保険者期間の月数

 ※平均標準報酬(月)額は平成6年改正の再評価率に基づき算出


Ⅲ平成6年改正水準による計算式

年金額は(①+②)×1.031×0.985(スライド率…毎年度改正)
 ①平成15年3月まで被保険者であった期間(以下〔A〕と表示)の分
 〔A〕の平均標準報酬月額×旧・給付乗率(7.5)/1000×〔A〕の被保険者期間の月数

 ②平成15年4月以後の被保険者であった期間(以下〔B〕と表示)の分
 〔B〕の平均標準報酬額 ×旧・給付乗率(5.769)/1000 ×〔B〕の被保険者期間の月数

 ※平均標準報酬(月)額は平成6年改正の再評価率に基づき算出


以上ですが、お判り頂けましたでしょうか?
ご不明な点は、お近くの年金事務所にお問い合わせ下さい。







 









[ 1 - 5 件 / 19 件中 ] NEXT >>