友人達と待ち合わせの場所を相談しながら小学校の門を出る
今ほど小学校も多くない
家までの道のりは小学生の足で30分以上かかる
玄関の上がりがまちに靴を脱ぎ捨てながら
「ジャッ…ジャツ…」という小気味よいリズムを確認するとほっとする
今日はお母さんがいる
庭に面した廊下の端で編み機に向かう母の背中に頬をつけてただいまを言う
「おかえり」という笑顔と一緒にエプロンのポケットから10円玉を1枚
小さなボクの手ににぎらせてくれる
ランドセルを放り出し待ち合わせの駄菓子屋に向かう
駄菓子屋の前のコンクリートのたたきに座り
走ってくるボクを見つけて手を振る友達にボクも手を振って応える
みんながそろったところで駄菓子屋の引き戸を開ける
ゆるんだガラスがガタガタとボクらの来店を告げる
気むずかしい顔をしたじいさんがこっちをちらっとみる
ボクらの品定めが時間を要することを知ってる目だ
駄菓子屋の中はいつも欲しいモノだらけで目移りする
オマケにボクらは10円玉1枚で納得のいく買い物をしなくちゃならない
じっくり選んだ末に握りしめていたほかほかの10円玉を差し出す
じいさんは「あいよっ!」と言う声と一緒に新聞紙の袋に入れたボクらの買い物をわたす
お日様があの工場の影にはいるまでボクたちの楽しい時間の始まり…
ご主人様のこどもの頃は駄菓子屋は待ち合わせ場所で遊びの出発点だったらしいよ ぴぃ
おばちゃんより
素敵な思い出ありがとうございます。
読んでいて温かさが伝わってきました。 |