幻塾庵 てんでんこ

大磯の山陰にひっそり佇むてんでんこじむしょ。 てんでんこじむしょのささやかな文学活動を、幻塾庵てんでんこが担っています。
 
2019/05/09 12:28:22|事務長雑記
「シュヴァイツァー その著作活動の研究」


2018年7月以降、庵主と〈反復=受取り直し〉の往復長文書簡をとりかわしつづけている金子昭氏が、2018年1月に白馬社から刊行した「構想20年」の大著をあらためて紹介します。

「てんでんこ」第11号に埴谷雄高論を寄せられた金子昭氏は天理大学おやさと研究所教授。
1995年度の日本倫理学会大会で和辻賞(学会賞)を受賞した前著『シュヴァイツァーその倫理的神秘主義の構造と展開』を踏まえ、新たに刊行されたシュヴァイツァーの遺稿集を中心に、その著作活動全体の構造を探求したのが本書。

このような正真正銘の学者・研究者が、幽人(世捨人)志願者にどうして便りを? その経緯については、
金子昭「キルケゴールで読み解く21世紀・第1回「現師と幻師をめぐる受取り直し」に。

https://www.tenri-u.ac.jp/topics/oyaken/q3tncs00001mqxyh-att/q3tncs00001mqy7j.pdf

 







2019/05/09 12:23:58|事務長雑記
「倫理学講義」



シュヴァイツァー研究本(454頁)と共に送られてきた「現師&幻師」大谷愛人(2018年2月3日逝去)著『倫理学講義』(勁草書房 1994年3月 510頁)も、両人にとって思い入れの深い特別の本のようだ。

四半世紀前に刊行されたこの大著の第四章をひらくと、第三節に、シュヴァイツァー「生命への畏敬の倫理学」の試みへの言及があり、愛弟子のシュヴァイツァー探求の機縁となったのでは、と庵主はみている。

いずれの著作も、このご時世にあって、《有ること難し》を絵に描いたような「労作」――とつぶやく庵主は、さっそく両著をノートしながら読んでいる。
庵主が、四十年前に、ほんの一瞬のぞいて遁走してしまったという〈倫理学〉の世界への、ほんとうにほんとうの案内書なのだそうだ。







2019/05/05 13:33:00|事務長雑記
「ららほら」創刊



「てんでんこ」寄稿者でもある藤田直哉さんが、長い歳月をかけて立ち上げたプロジェクトの第一弾。

被災地の「言葉」をつなぐ文芸誌「ららほら」が創刊されました。


すべての言葉を、すべての過去を、忘れ去られ葬り去られ消えていくすべてのものを救済しなくてはならない。どんな個人の私的な否定されるべき内容のつまらない言葉であれ、事実であれ、経験であれ、たとえ売れても売れなくても、広く読まれようと読まれまいと、どこかの誰かに通じる、意味と価値がある(「はじめに」より)

編著 藤田直哉
大澤史伸 甲斐賢治 金菱清 川口勉 木田修作 木田久恵 小松理虔
清水有 瀬尾夏美 田中千秋 土方正志 平山睦子 室井光広

饗文社刊 定価 1200円







2019/04/05 12:13:44|文芸誌てんでんこ
てんでんこ 第11号

「てんでんこ」第11号ができました

掲載作品は……

六月·········································································· 中本 道代
星野智幸と「新しい政治小説」――ヘテロトピア文学論(1)··杉田 俊介 
旅の句帖から 2018年秋··············································· 井口 時男 
北轅――会津の徳一をめぐって······································ 大庭 葉蔵  
郷士歌集(4)·························································· 田中 和生
意識の深淵と存在の旋風
 ――埴谷雄高における文学のアクチュアリティ··········
······ 金子 昭 
<内部の人間>の革命――中野重治再考····························· 川口 好美 
ニューヨーク······························································ 平田 詩織
七月堂動物記――シロちゃんとミャーさんと······················ 知念 明子
misique································································· 田中 さとみ 
シチテンバットウの記·················································· 綱島 啓介
T・S・エリオット『詩篇 1920年』(3)····················· 佐藤 亨訳
エセ物語····························································· エセ物語編纂人

 
てんでんこらむ
アリギリスの歌 /浦辺の月 (寺田幹太)
極私的なカブトムシの神話(田中和生)/黒猫のクロ(松川好孝)
三酔人誤読問答 (夜鷹市蔵)/詩学入門より
実存深化のテーマソング (日野紀信)/切実な「対決点」(川口好美)
大寒の埃の如く〈吉田和明追悼〉(井口時男)/地域猫抗争(森禮子)
TORU写真館(佐藤亨)/業平の朝臣のいまはの言の葉 

 







2019/02/18 12:34:43|事務長雑記
蓮田善明 戦争と文学

井口時男さんの新刊

目次
序章   
いまだ「解禁」されざるもののために――保田與重郎と三島由紀夫と蓮田善明
第一章  文学者の戦争――玉井伍長(日野葦平)と蓮田少尉
第二章  教育者・蓮田善明の「転向」 付・二つの宣長論と二つの公定思想
第三章  文学(一)詩、短歌、俳句――趣味の自己統制
第四章  文学(二)古典論――大津皇子へ 付・キルケゴールと安田與重郎
第五章  内務班 帝国軍隊の理念と現実 付・杉本少佐と村上少尉  
第六章  戦地(一)聖戦の「詩と真実」
第七章  戦地(二)「山上記」または美と崇高と不気味なもの  
第八章  戦地(三)「詩の山」の『古今集』、または古典主義と浪漫主義
第九章  戦地(四)晏家大山と伊藤静雄「わがひとに与ふる哀歌」
第十章  戦地(五)
晏家大山または山巓のニーチェ
第十一章 戦地(六)詩と小説の弁または戦場のポスト・モダン
第十二章 文学(三)表象の危機から小説『有心』へ
第十三章 文学(四)小説『有心』と『鴨長明』、または詩と隠遁
第十四章 文学(五)小説『有心』――生の方へ、温かいものの方へ
第十五章 文学(六)『有心』の三層構造――冷たいもの/温かいもの/熱いもの
第十六章 文学(七)謎解き『有心』――再び「死=詩」の方へ
第十七章 文学(八)「文藝文化」と危機の国学 付・三島由紀夫と保田與重郎
終章   最期の蓮田善明――非転向者の銃口







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