人生まだまだこれからさあ!

老いた駿馬は馬小屋に伏すも志は千里にあり。烈士は暮年なるも壮心止まず。人生まだまだこれからさあ!
 
CATEGORY:小説

2014/01/14 18:12:38|小説
今日の予定は何もない




しょうせつ その1、



今日の予定は何もない。

それゆえ、朝からビールを飲みながら

考えた。

次に生まれてくるときには何処に

いつごろ生まれてみたいか?そうして

どうしたいか? などと


そうだな~

唐の都長安に生まれたい、そう李白や

杜甫や王維などと同年代に

今よりちょっとだけ頭がよく生まれて

科挙に合格する。

そうして長安で役人になって

そう世界の大都市の公務員である。


5~6年は真面目に公務員の仕事に

専心しようと思った。

配属されたのが購買部であった。

唐王朝の必要とする資材食料などの

調達ぶもんである。


続く







 寒山詩 7、



城中蛾眉女  城中 蛾眉の女

珠珮珂珊珊  珠珮珂 珊珊たり


鸚鵡花前弄  鸚鵡を花前に弄び

琵琶月下弾  琵琶を月下に弾く


長歌三月響  長歌 三月響き

短舞萬人看  短舞 萬人看る


未必長如此  未だ必ずしも

       長えに此の如ならず

芙蓉不耐寒  芙蓉は寒に耐えず





 寒山詩 7、

        (訳詩)はぐれ雲



歓楽街の別嬪さん

真珠の帯玉や白瑪瑙を身に着けて

笑顔ふりまくさんさんと


鸚鵡と戯れる花の前

琵琶をつまびく月の下


夜な夜な続く艶な唄

余韻は長くいつまでも

短い舞には大衆の大喝采


そんな街での浮かれた生活は

いつまでも長く続くはずもなく

寒さに枯れる花のよう

たちまち老いと衰えの

無常の世界を知るのです
    













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