少年詩時評『クマ出没!』再び 佐藤重男
□ 昨年の10月、「クマ出没!」というタイトルで、クマによる被害が急増しているというニュースを引きながら、少年詩では、クマはどう書かれているか、そのことについて論じました。 その中では、具体的な作品について引くことは叶いませんでしたが、なんと、先ほど公開した「今週の詩(うた)」に、クマが登場するではありませんか。 しかも、わたしたち人間を「ヒト」と呼称し、「わたしたち=クマ」の側の視点で、自分たちの振舞いのあれこれについて語りながら、実は、それは人間=文明への批判の裏返しであることが分かります。 (「詩の音読集『風のささやき』所収「マナーブック」月森千花子) * 年が明けても、東北地方などを中心に「クマ出没」が続いていますが、新聞などの報道では、個体数の増加に加え餌不足などが、クマによる人的被害の要因の一つになっている、というものと、餌の確保なども含め、いかに互いの共生を図るかを考えて行かなければ、というもう一つの論点が提示されています。 繰り返しになりますが、冬眠しないクマが増えている、そのことの原因として餌不足がある、ということは事実であり、同時に、「境界」としてあった山林などが荒れ放題になっているなどの、人間の側の問題も無視してはならないでしょう。
□ ここでは取り上げませんが、ぜひ、1月26日掲載の「今週の詩(うた)」に引いた作品「マナーブック」(月森 千花子)に目を通してみてください。 逆転の発想が、「発見と驚き」へとわたしたちを誘ってくれます。
― この項 完 ―
いつものことですが、作品や新聞記事からの引用などにあたっては、誤字・脱字等のないよう努めましたが、何かお気づきの点がありましたら、お知らせください。
2026.1.26 |