誰にも秘密の仕事部屋

こんな女子大生でぃぃのかなヘ(x_x;)ヘ 青春しないまま大学生になっちゃった私――― あかねの仕事部屋,のぞいてって㊦さい(ё_ё)v 思ったことをを気の向くままに書いていきます(☆皿☆)
 
CATEGORY:桜桃-SAKURANBO-

2008/09/17 6:11:18|桜桃-SAKURANBO-
桜桃 序章-現在-②
“ゆい”なんて可愛らしい名前をつけてもらったのだが
残念なことにまったく正反対に育ってしまった。
お笑い系でうるさく、男っぽいユイは
名前で呼ばれるのを嫌い、名字の猫からつけられた
たまとかシャムとかいうあだ名の方が広く浸透していった。


ユイは夏休みから大学受験に向けて
尾崎の通っている塾に入って夏期講習を始めた。
尾崎こと尾崎絵里とユイは中学のときからの戦友であり、
お互いかけがえのない親友だ。
中学も高校も同じバレーボール部に入って
セッターとエースアタッカーとして
二人でチームを引っぱってきた。

ユイは周りから見ればただ力任せに
ガンガン打って攻めるアタッカーだが
実は計算して人のいないところに落とすのが得意だった。

エリはセッターで、部で一番の努力家だった。
1人1人どんなトスがいいのか何度も確認して覚え、
そのデータ通りのトスを上げられるよう
毎日他の部員の何倍も練習していた。


そんな二人の特徴は勉強面でも同じように表れた。
計算が得意なユイは当然理数系だが、
国語の評論を読み取る力もすごかった。
努力家のエリは何度も書いて覚える暗記系が得意で、
記憶力もハンパじゃなかった。






2008/09/02 18:02:03|桜桃-SAKURANBO-
桜桃 序章-現在-①
カリカリカリカリカリ・・・。
一枚、また一枚とページをめくっていく。
・・・時間がない。
もう真夜中を過ぎたのだが時計を見る余裕もなく、
ただ目の前にある塾の宿題だけをひたすら解いてゆく。
解けば解くほど焦りが増していくのを
ユイは感じていた。

―――――ブーブッブッブー。
突然ケータイのバイブが部屋に鳴り響いた。
ドクンッ。
心臓が大きく脈を打つ。
ユイは反射的にケータイを手に取り
急いでメールボックスを開いた。
・・・・・・・・・尾崎・・・。
はぁー。
またやってしまった、と大きくため息。
なんでいつまでもダメなのかな、
と自分にショックを受けつつユイはだらだら返信した。
そうだ、さっき分からない問題があって
尾崎に質問したんだった。
もう彼からメールがくることはないのに・・・。

猫田ゆい
高校3年生
女子バレーボール所属
大学進学希望
彼氏ナシ
好きな人・・・アリ







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