小唄・三味線教室 蓼 加津柳

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2025/04/06 21:16:24|その他
蔦重の世界観、味わって頂けましたか?
本日は
日本小唄連盟主催「古典小唄鑑賞会」でした

あたくし 蓼 加津柳は
「今朝の別れ」「とめてもかえる」
の2曲を
蓼 胡鈴子師匠の糸(三味線)で
唄いました

小唄のお仲間 兄妹弟子さん 
学生時代からの友人 
あたくしの姉 お弟子さん
客席に みなさんがいらっしゃる事が
何よりの励みになりました
応援のみなさんに恥じぬ様に・・・
との一念が あたくしのエナジーになっておりますよ
本当にありがとうございます

今更ですが
唄った小唄の解釈を書いてみようかな
と思います

今回は
加津柳の勝手な解釈でどうぞ・・・

あたくしも長年小唄を通じて
江戸時代の風物には
自ずと詳しくなって参りましたので

では
この度あたくしが選んだテーマは
モテた客 モテない客 in 吉原

「今朝の別れ」
今朝の別れに
主の羽織がかくれんぼ
雨があんなに降るわいな
青田見なまし
がたがたとなく蛙(かわず)


『加津柳の解釈』
馴染みの客
いいえ あちきの間夫(本心から好きなお人)が
朝になって もう帰らなきゃならない時刻
子どもっぽいけれど
主さん(あの人)の羽織を隠しましたよ
だって 帰って欲しくないんですもの
ほら 雨があんなに降っているじゃありませんか
(帰れないでしょ?ね!ね?)
周りの田んぼを見て御覧なさいな
カエルだってガタガタ言ってるじゃありませんか
(注:ガタガタ文句いってんじゃないよ!!の ガタガタ)
あたしの気持も・・・おんなじさ

「とめてもかえる」
とめても帰る なだめても帰る
帰るの
三ひょこひょこ
とんだ不首尾の 裏田圃
ふられついでの夜の雨

『加津柳の解釈』
オイラの気に入っている女郎
今日は他に客がいるんだとさ

いや 待つよ

待つのはいいよ いいけどよぉ
んん・・・こちとら待ちくたびれたよ!
何だよ! やけに待たせやがる!!
あぁ 今日はやめだやめだ!
こっちゃあヤケだ!!
いくら遣り手婆ぁが
「旦那申し訳ござんせんねぇ、ま ちぃとお待ち下さいまし」
なぞぬかしても 
「帰る 帰る」の一点張りさ
帰る 帰る 帰る てさ
カエルが三匹 
三ひょこひょこ か?!
今日はついてねぇやな 
吉原のぐるり(周囲)にゃあ 田圃だよ
女郎にふられた ついでに
けっ 今夜は雨にも降られちまった

開演の大分早くに楽屋に着きまして、胡鈴子師匠にさらりと稽古をつけて頂き、それでもだいぶ時間がありましたので、三越の屋上庭園でまったりしておりましたところ、お弟子の加津帆さんと会いました。写真はその時撮って頂いたもの。
東海道線の車窓から眺める桜。屋上庭園の桜。帰路、東京駅八重洲口近くのさくら通りではお花見のにぎやかな事。
そして古典小唄鑑賞会会場では、出演者の桜柄の着物・帯。
桜に囲まれた一日でした。
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