よく「虫歯には、はり・灸は効きますか?」と尋ねられます。確かに合谷(ごうこく)などのツボを押すと、一時的に痛みは、抑えられますが。化学反応をおこし損傷した穴はふさがりません。また、進行も止まりません。歯医者さんでの処置が必要になります。しかし、東洋医学では、歯痛のあらゆる病因と対処方が研究され解明されているので、器質的損傷がある虫歯以外には、非常に力を発揮します。下記にいくつか代表的な症状と特徴を上げますので、参考にしてください。
@風火 体質的に陽盛で内熱がある人が、風邪の侵入を受け風火となり経脈をつまらせそれに沿って歯を犯し歯痛がおきます。
主 症: 歯痛・歯肉が赤く腫れる・患部を冷やすと軽減し温めると増強 随伴症: 発熱・悪風・口渇 治 法: 去風清熱
A胃火 辛いもの、油っこい物、甘い物を嗜好して、胃の経脈の火熱が盛んになりそれが上行し犯し歯痛がおきます。
主 症: 歯痛が強い・歯肉が赤く腫れる・歯槽膿漏が見られる・腫れは頬部にまで広がる口臭・便秘・小便は濃く黄色 随伴症: 頭痛・口渇 治 法: 清瀉胃火
B虚火 腎は骨をつかさどり、歯は骨の余り考えられています。腎気が弱まり、虚火が生じ歯髄と歯が弱まると、歯が浮いて痛みがおきます。
主 症: シクシク痛み・痛かったり痛くなかったりする・歯肉はそれほど赤くない・歯がぐらぐらする・痛みは昼軽く夜痛い・口臭はない 随伴症: 腰膝がだるく力が入らない・耳鳴り・多夢・午後微熱がある 治 法: 滋陰降火
当院の治療は、中国針と経絡マッサージが中心です。経穴を組み合わせて上記の治法を行います。歯には直接針は、刺しません。痛みがありますが虫歯ではないので治療方法がなくて困っている方は、一度ご相談下さい。
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