フランス厨房 ル パスポート

 
2018/02/11 12:33:54|その他
深夜の水汲み・・湘南フレンチ奮闘記・・
 
日・祝日と、祝日のない週の水曜日は、小田原魚市場は休市日となる
その前夜が一番嬉しい
朝の起きる時間は毎日大差ないが、緊張感がまるで違うからだ
休市の前夜には、水汲みに出かける事が多い、料金の未払で水道を止められた訳ではない、料理やパンの仕込み水に自然の湧き水を使いたいからだ
決して水道水が悪いというわけではない、水道水は一番安価で安全な殺菌水で、信頼がおける水だが、飲み比べるとやはり違う
今回はパンの仕込み水だ
この水汲み場は店から少々遠い所にある、丹沢湖の上流の林道で車で一時間強、車を降り30分は歩かなければならない
だが、パンの仕込み水は沢山は必要ない
せいぜい10リットルもあれば済むが、ポリタンクは10リットルサイズ
片手に一本下げるよりも、左右一本ずつ下げた方がバランス良く運べるので、毎回2本と決めている
車を置き、ダラダラとした舗装?された坂道を昇る、ポリタンクは空だから疲れることはない
時折ピ〜という甲高い鹿の鳴き声が聞こえる、仲間に知らせる警戒音だ
おそらく「おい、危ない奴が来たぞ!」とでも言っているのだろう
その方向に目を向けると、赤く光る点が二つ見える、鹿の目だ
心配なのはイノシシだ、めったには遭遇しないが、彼らも夜行性の動物で、私が出かける深夜の12時頃が、一番活発に動いている
鹿は逃げるが、イノシシはたまに威嚇してくることがある
山は眠らない、早朝は鳥たちが活動を始め、サエズリがにぎやかだし、夜行性の動物はねぐらに帰り、夕方には又活動を始める・・・一日中生命の営みが繰り返されている所なのだ
真っ暗な道をテクテクと歩くのだが、寂しさを感じたことはないし、恐怖感もない
静寂?でもないが、その中を歩きながら色々なことを考える
仕事の反省やら、料理の構想など考えて歩くと、少しも苦痛を感じない、むしろ楽しいことなのだ
水汲み場はそそり立つ岸壁の下にある、護岸のコンクリートブロックに塩ビの管が差し込んであり、一年中同じ水温の水が流れて水量も変わらない
岸壁の上は険しく、獣たちでさえ寄り付かない険しい岩山だ
水を口に含むと、少し「硬さ」を感じる、岩盤を通して流れ出す水だから当たり前だが、この水をパンに使う、どう違うか?微妙だが、私はこの水がパン焼きには向いていると思う
帰りは下り坂、水は20キロだからさほど苦にはならないし、疲れたら下ろして休めばよい、この時間が私の休息なのかもしれない・・・
 





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