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2019/08/12 21:00:00|おはなし
おはなし : 外伝『山崎。』  第3-1章 : TOYOTA博物館
外伝 : 『山崎。』
第3-1章:TOYOTA博物館

山崎は、美味しそうな臭いで、典子のベッドの中で眼を覚ました。
 『う、うう〜ん。』
 『なんだ、この、美味そうな匂いは?』
山崎は、典子のベッドから上半身裸の身体を起こして、キョロキョロと周囲を見渡して、典子が居ないことに気がつき、慌てて、
 『典子、典子何処?』
山崎の声が聞こえたのか、典子はキッチンから、ベッドルームに向かって、
 『烝さん、起こしちゃったみたいで、御免なさいね。』
山崎は、典子の声が聞こえて安堵したような声で、キッチンに向かって、
 『おはよう典子。何をしているの?』
 『いやねー、烝さん。朝ごはん作っているのよ。食べるでしょ。』
山崎は、嬉しくなって、ベッドから出て、台所に向かって行き、料理を作っている山崎のTシャツを着ている典子を後ろから優しく“ハグ”した。
驚いた、典子は茶碗にご飯をよそっていた手を停めて、
 『烝さん、急に何するの?危ないじゃない。お茶碗落とすところだったわよ。』
山崎は、典子の声を聞きながら、後ろから、典子の耳朶にキスをしてから、耳元で、
 『おはよ典子。』
と、告げた。
典子も、山崎の言葉に応えるように、
 『おはようございます。機長』
と、告げた。
山崎は、典子が今、緊張している事に気がつき、緊張を解くためか分からないが、後ろから、典子にキスをして、
 『おはよう綺麗な典子。』
と、再度、“おはよう”の言葉を典子に告げてから腕を解いた。
典子は、緊張を解くためか、大きく呼吸をしてから、山崎に向かって、
 『烝さん、朝ごはん食べましょう。』
 『うん、いただくよ典子。』
 『味の保証は出来ないわよ烝さん。』
そう、話しながら、“クスクス”と笑ってから手にしていた、晋二郎のお茶碗をテーブルに置いてから、自分のお茶碗を手に取りご飯をよそり始めた。
2人の朝ごはんの準備が出来るまで、山崎は、テーブルの椅子に座って、典子のスタイルの良い後姿を見ながら待っていた。
 『烝さん、お待たせしました。簡単な料理でごめんなさいね。買い物に出ていなかったから。』
山崎は、典子を見つめながら、
 『典子ありがとうね。俺の為に朝ご飯を作ってくれて、俺、目茶苦茶嬉しいよ。』
 『いただきます。典子。』
山崎は、箸を手にとってから、典子手作りの朝食を食べ始めた。
 『典子。美味いよ!マジに美味い!』
 『典子は料理を作るのも天才だね。』
山崎は、意味ありげな、ものの言い方をして典子を見ていた。
 『烝さん、他にも私、天才って言われた事ありましたっけ?』
山崎は、典子に向かって、
 『まずは、舌。それに、昨日の夜の事だよ。』
そう、言い放った。
典子は、顔を真っ赤にしながら、山崎に向かって一言、
 『バカ・H 烝さんなんか嫌いよ。』
 『典子が、嫌いでも俺は典子が大好きだよ。』
 『もう、烝さんたら。』
2人は、冗談を言い合いながら、典子の手料理の朝ご飯を仲良く食べていた。
 
山崎が食事を終えて、お茶を飲みながら典子の事を見ていると、
 『烝さん、なにか私の顔についているの?』
山崎は、首を左右に振ってから、
 『なにも、ついていないよ。』
 『じゃー、なんで私の顔を見てるの?理由(わけ)を聞かせて。』
 『どうしようなか〜、話すと典子が俺の事を嫌いになるかも知れないしね〜。』
典子は、やや真面目な顔をして、山崎に詰め寄っていた。
 『なに、烝さん教えて。お願い。』
 『うん、分かったよ典子。教えるよ。教えるから、そんなに興奮しないでくれるかな。』
 『はい。』
典子は、返事をしてから、箸をテーブルに置いて、山崎の次の言葉を待っていた。
 『典子。お前本当に可愛くて美人なんだよ。だから、何時でも俺の傍から離れないで欲しいんだよ。俺、君に本当に惚れているんだ。だから、自分でも恥ずかしいんだけど君の事を見ていたいんだよ。』
 『典子、これが本当の理由だよ。俺、おかしくないかい?』
典子は、頷きながら、
 『烝さん、私も貴方に出会えて本当に良かったと思っているの。私も、貴方と一瞬でも離れていたくないのよ。』
 『典子、ありがとう。』
そう、言いながら、山崎は、典子に向かって、
 『典子、今日俺と昨日みたいにデートしないか?』
典子は、頷いて見せた。
 『典子、ありがとう。何処に行く?』
典子は、クスクスと笑いながら、山崎に向かって、
 『岐阜の温泉でも行きますか?烝さん。』
山崎は典子が何を言っているのか理解できないでいたが、少し間をおいてから、顔を赤くしながら、
 『典子、それは冗談だよ。』
 『烝さん、冗談なんですか????』
典子は、山崎を虐めるように、笑いながら見ていた。
 『いや、だから、冗談ではなく、本気で行きたいんだけど今日は無理じゃん。今度、計画して連絡するよ。』
 『烝さん、行きましょうね。約束ですよ。』
山崎は、“うん”と首を縦に振って典子に応えた。
 『あと、烝さん。別の約束もちゃんと計画してくださいね。お願いですよ。私は、何時でもOKですからね。』
山崎は、典子の回答に驚きながらも、
 『典子、本当にいつでもいいのか?』
典子は、やや、驚きながら、首を縦に振って見せた。
 『はい。烝さん。本当に本当ですよ。私はいつでもOKです。』
 『マジか!典子。』
 『はい、烝さん。』
 『ほんとかい、俺、今最高の気分だよ典子。』
山崎は、典子を抱きしめながら、キスをしたそれも何回も、
 『どうしたの、烝さん。』
 『俺、嬉しくてしょうがないんだよ。典子この俺の今の気持ち分かるかい!』
 『私の気持ちも烝さんと同じよ。』
2人は、お互い見つめながらただ黙って、少しの間、見つめ合っていた。
しばらくして、山崎は、典子に向かって口を開き、
 『典子、実は俺、行きたいところが有るんだけど一緒に行ってくれないか。』
 『私は、烝さんが行きたいところであればどこでもOKよ。』
そう、話しながら指でOKマークを作って山崎に見せた。
山崎は確認しながら、口を開いた。
 『実は、豊田市にあるTOYOTA博物館に行きたいんだけどいいかな。』
 『はい。OKです。』
典子は、山崎に微笑むように頷いて見せてから、
 『そのTOYOTA博物館は、何の博物館なんですか?』
山崎は、驚いた顔を典子に見せながら、
 『典子。車だよ、車。』
 『車?』
 『いやだなー典子。車だよトヨタ自動車の車の博物館だよ。トヨタは愛知県が本社でしょ。』
典子は、“そうなんだ”と言う顔を山崎に見せながら、頷いていた。
そんな、典子を見ながら、山崎は食器を手にしながら片づけを始めた。
 『烝さん、そのままにしておいて私が片付けますから。』
山崎は典子を見ながら、首を横に振って、
 『いや、自分が食べた食器は自分で片付けるからさ。それに、俺、今、この手のプロだから典子の食器も持ってきな、俺が今一緒に洗うからさ。』
そう、典子を促してから、典子がテーブルから持ってきた食器をすぐさま洗い出し、
 『典子、俺もうじき洗い物が終わるから、着替えちゃいなよ。』
 『はい。準備しますね。』
そう、言いながら典子は着替えにベッドルームに向かった。
ただ、部屋に入る前に、山崎に向かって、一言、忠告を入れた。
 『烝さん、覗いたら怒るから。』
そう、言ってから“ニコリ”と笑って部屋に入って行った。
山崎は苦笑しながら、洗い物を片づけ始めていた。
山崎は、洗い物が終わり、自分も着替えを始めたと言っても昨夜脱いだ洋服を着るだけであった。
着替えが終わった山崎は、洗面所で顔と歯を磨き終わってから、典子の着替えを待っていた。
何気に、山崎が腕時計で時間を確認した時、針は、9時8分を指していた。
しばらくしてから、典子が部屋から出てきた。
今日の典子は、紺色のスーツに白の薄手のブラウスにインナーには、これまた、落ち着いた紺色のキャミソールを着ていた、下は、細めのパンツで有った。
身長が、169p有る典子にはとても似合っていた。
山崎は部屋から出てきた典子に一瞬、目を奪われてしまい、思わず口から典子への本音が出てしまった。
 『綺麗だ。』
典子は、山崎が呟いた声がよく聞こえずに、
 『烝さん、今なんて言ったの?よく聞こえなかったからもう1度言っていただけますか。』
山崎は、典子の言葉に顔を赤くしてから、首を左右に振りながら、
 『典子、なんでもないよ。用意が出来たら出かけようか?』
 『はい、烝さん。今日も1日デート宜しくお願いしますね。』
山崎は、毎度同じポーズで指でOKマークを作って典子に見せた。
典子も、山崎の真似をして、指でOKマークを作って見せ、その後2人して、自然に笑い出してしまった。
 『典子、こちらこそ今日一日宜しく頼むよ。』
そう、言いながら典子の唇にキスをした。
その後、2人は、仲良くマンションを出て、ソアラを停めてある駐車場へと向かって歩き出した。

駐車場で山崎は、ソアラのエンジンを始動させ、助手席に典子を座らせてから、自分は車外で煙草に火を付けて吸い始めた。
エンジンが暖まった頃に、山崎は煙草を携帯灰皿で消してから、口に昨日購入したタブレットを放り込み運転席に腰を下ろしてから、ナビにTOYOTA博物館を入力してから、ソアラを動かすことにした。
 『典子、用意はいいかい?』
 『はい。烝さん準備は出来ていますよ。』
 『了解。じゃー、行こうか。』
典子は、山崎の言葉に無言で頷いて応えた。
山崎は、駐車場の料金を支払い、領収書を受け取ってから、一路ソアラを走らせた。
日曜日の朝の9時台という事もあって、道路は思ったより空いていて、走りやすい状況で有った。
TOYOTA博物館には、予定では1時間程度かかると思われていたが、48分で到着した。山崎は、ソアラを駐車場に停めてから、典子を助手席から下ろし、2人は腕を組んだまま、博物館へと向かった。
博物館に入って、山崎がチケットを購入してから、典子の元に戻るまで、幾人かの男性客が典子の事を見ていた。
それだけ、典子が美しいのだと山崎は確信していた。
山崎がそんな事を思っていると思わないで、山崎の事を待っていた。典子は自分を見ている山崎を見つけて、手を振りながら、“烝さん”と声を掛けてきた。
山崎は、典子に応えるように手を上げて応えた。
山崎は、典子に、
 『お待たせ。待たせてしまったね申し訳ない。』
 『ううん、典子はそんなに待っていませんよ。気にしないでください烝さん。それよりも、早く見て廻りましょ。』
 『そうだね、典子。』
2人は、腕を組んで展示されている車を見て廻っていた。
当初、典子は山崎が喜んで“はしゃぐ”と考えていたが、何時の間にやら山崎よりも自分がはしゃいでいた。
 『烝さん、あの車見て、何か面白いデザインですね。』
山崎は、典子の素直を姿を見て、綺麗だと思っていた。そんな自分が再度典子に惚れ直したことに気がついていた。
 『典子とは、離れたくない。』
 『俺には、やはり彼女(のりこ)しかいないな。』
そう、考えながら、典子の事を目で追って見ていた。
 『典子、そんなにはしゃぐと、疲れるよ。』
典子は、山崎に向かって、頷きながら、
 『でも、烝さん私、車を一度に、こんなに一杯見た事ないですからつい、はしゃいでしまって。』
山崎は、典子を見ながら頭を左右に振って見せながら、
 『一度、休憩するかい典子。そんなにはしゃいでいると喉が痛くなるよ。』
典子は、山崎に言われたことで、“ハット”しながら口に手を当てて見せた。
そんな、典子の元に山崎は歩いて行って、典子の腕に自分の左腕を通して、
 『典子、俺と一緒に見て廻ろう。駄目かな?』
典子は頭を左右に振って見せた。
 『烝さん、ありがとう。私も貴方とこうして腕を組んで廻りたかったのよ。』
山崎の耳元で呟きながら、組んだ腕に力を入れていた。
その後は、2人で博物館を見て廻っていた。
そんな時、2人の耳に、英語が飛び込んできた。
 『どうした、典子?』
 『烝さん、あのコンパニオンの人、困っているわね。』
典子は、山崎の顔を見ながら、そう、呟いた。
そのコンパニオンの娘(こ)の元に、白人の男性が、オーストラリア訛りの英語で何かの質問をしていた。
コンパニオンの娘(こ)は、どうやら彼の英語が聞き取れずに苦労していた。
 『典子、Helpしてあげたら、久しぶりに君の英語を聞いてみたいよ。君が困ったら、俺がHelpするよ。』
典子は、頷きながら、その外人の元に行き、英語で何かを話しかけていた。
そんな、典子の流暢な英語に驚いた様に、幾組かの家族連れの人が立ち止まって、典子の事を見ていた。
白人の男性と話していた、典子が山崎の事を呼んだ。
 『烝さん、Heipお願いします。』
“はいよ”と山崎は返事を典子に返した。
 『典子どうしたい?』
典子は、白人男性に少し待って欲しい旨を伝え、山崎に確認をしていた。
 『烝さん、この人はどうやら何某かのメーカー製の車を探しているそうなんですけど、私にはヒアリングが出来なくて烝さんを呼んだわけです。』
 『あいよ、典子了解。』
そう、山崎は典子に向かって、手を上げて、“パチン”とタッチをしてから、山崎が白人の相手を始めた。
山崎は、白人の話を聞いてから、パンフレットを確認しだした。
白人の希望している車の場所を見つけて、これまた、流暢な英語で説明を始めた。
白人の男性は、やや驚きながらも山崎の説明を聞いて、頷いていた。
その時、山崎がコンパニオンの娘(こ)に英語のパンフレットの有無を確認していた。
 『君、英語のパンフレット有るかな?』
コンパニオンの娘は、慌てて英語のパンフレットを手にしてから山崎に渡した。
山崎は、コンパニオンの娘(こ)の耳元で説明をした。
 『彼が、持っているパンフレットを見て御覧よ、あれ、日本語だよ。英語のパンフレットを渡せば楽に対応できたかもね。』
そう、話しながら白人男性に、英語のパンフレットを渡して、彼の希望する車の場所に印をつけて渡した。
白人男性は、典子と山崎に感謝の意を表してから、目的の車の場所へと向かって行った。
典子と、山崎はそんな白人男性を見ながら、その場を去ろうとした時、不意に声を掛けられた。
 『あの、失礼ですがお客様、この度は当館のスタッフがお客様にご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした。』
と、典子と山崎に向かって、コンパニオンの娘(こ)の上司と思われる女性から声を掛けられた。
そこは、典子が、山崎に代わって対応を始めた。
 『いいえ、私達は迷惑なんて思っていませんのでお気になさらないでください。それに、困った時はお互い様ですからね、気にしないでください。それに、あの白人男性の英語は、オーストラリア訛りが強いので、スタッフの方もお困りになったと思いますよ。』
 『こちらも、私では対応できなかったので、“主人”に協力して貰って対応できたから気にしないでください。それに私達が好きで彼の対応をしたわけですから本当に気にしないでください。』
そう、説明して典子と山崎は上司と思われる方に礼を言ってその場を後にした。
 『烝さん、英語覚えていたんですね。久しぶりに烝さんの英語聞いちゃいましたよ。』
そう言いながら、典子は山崎の顔を見た。
そんな、典子に向かって山崎も、
 『典子は、昔と変わらず、綺麗な英語を使うなほんと、典子の英語は聞いていて気持ちがいいよ。』
そう、話しながら山崎は典子の事を見ながら、ニヤニヤと笑っていた。
 『烝さん、どうしたのニヤニヤしながら、なんか“いやらしい顔”になっていますよ。』
 『そうですか。いやらしい顔ですか・・・・。』
山崎は、そう典子に話ながら、
 『お前さ〜、さっきどさくさに紛れて、俺の事を“主人”って説明してなかったかな?の・り・こ君』
典子は、山崎の突っ込みに思わず、
 『バシ』
っと、手で山崎の肩を叩いていた。
 『御免なさい。烝さん。』
 『なんで、謝るんだい典子?』
 『だって、まだ結婚していないのに私ったら烝さんの事を勝手に主人と他人に話してしまったから・・・・。』
山崎は、典子の“おでこ”を軽く“ツン”と1回、突っついてから、
 『典子、嬉しかったよ。だから、謝らないでくれるかな。頼むよ。』
典子は頷きながら、山崎に向かって、
 『分かったは烝さん。これから、典子は烝さんの事を“貴方”と呼びますからそのつもりでいてくださいね。』
 『わかったよ、典子。』
 『じゃー、俺も典子の事をなんて呼べばいいかな?』
山崎は、典子を見ながら考えていたら、典子の方から、
 『烝さん、じゃー、これから私の事を“てんこ”って呼んでもらえますか。』
 『“てんこ”?』
山崎は、典子の顔を見ながら、
 『なんで、“てんこ”なの?』
 『私の名前を漢字で思い出してくださいよ。』
山崎は、“あっ〜”と、言う顔を見せてから、一言。
 『分かったよ。“てんこ”。』
 『はい、貴方。』
2人はそのまま、腕を組んで博物館を見て廻った。
午前中一杯かけて、2人は博物館を堪能してから博物館のレストランで昼食を食べて次の場所へと移動した。
何処へ出かけたかと言うと、“てんこ”のリクエストに応えるために、名鉄の百貨店に買い物に来たのである。
ここで、典子は山崎の下着、靴下等を購入してから、最後に、食品売り場で山崎が中心になって買い物をしていた。
 『貴方、今日の晩御飯は何にするの?』
 『そうだね、“てんこ”、昨日が肉だったから、今夜は青物系で行きますか?どうかな?』
典子は、山崎に微笑みながら頷いて応えた。
 『了解!』
 『じゃー、今夜は俺がご飯作るからさ、手伝ってくれるかな?どう?』
 『はい、貴方。“てんこ”が、目一杯お手伝いしますから。』
そう、山崎に向かって微笑みながら話していた。
そんな時、総菜関係の店頭販売員が2人に声を掛けてきた。
 『奥さん、どうですかこのソーセージ。メーカーの新製品ですよ。試食お願いできますか。』
そう、2人に言いながら、試食の載った銀のアルミの皿を指した。
山崎と“てんこ”は楊枝を指して食べてみた。
2人は、顔を見合わせて、微笑んでいた。
 『貴方、買います?』
 『“てんこ”は、食べたい?』
典子は、うんと小さく頷いて応えた。
それを見た、山崎は、新製品のソーセージを2個籠に入れた。
それを見た、店頭販売員は山崎に向かって、
 『ありがとうございました。』
と、声を掛けた。
2人は、軽く会釈をしてから、買い物を続けた。
それから、30分程度して2人は買い物を済ませ百貨店内の本屋に居た。
本屋では、何故か典子が岐阜県の温泉ガイドブックを見ていて、横で山崎も同じように温泉のガイドブックを見ていた。
そんな時、山崎が見ていた本を手にして、レジへと向かって精算を済ませてから、“てんこ”の手を取って、本屋を出た。
そのまま、山崎は、駐車場に向かい、2人は車で、名古屋では有名なコーヒーショップのチェーン店に向けてソアラを走らせた。
店に着いた、山崎と典子は、揃って店へと向かった。
 『いらっしゃいませ。』
 『何名様ですか?』
山崎は、店員に向かって、指で“2”を作って見せた。
 『2名様ですね。こちらへどうぞ。』
店員に、したがって、2人は席に向かった。
席で、山崎と典子はメニューを見て、店員に向かって、それぞれ、
アメリカン、アイスコーヒーとミックスサンドと小倉トーストを注文した。
山崎は、下がっていく店員を目で追いながら、典子の手を握りながら、
 『“てんこ”、今日は付き合ってくれてありがとうね。行きたかったTOYOTA博物館にも行けて俺は満足だよ。』
 『“てんこ”は、どうだった博物館。面白かったかい?』
 『はい、貴方。私は面白かったですよ色々な車が見れて!』
 『車、見ていたら、私も免許を取りたくなっちゃいました。』
山崎は、そんな台詞(セリフ)を口にした、典子を見て、“クスっと”笑っていた。
笑っている、山崎を見て、典子は、
 『貴方、何、人を見て笑っているんですか?なにか、私、おかしなことを口にしましたか?』
山崎は、頭を左右に振ってから、
 『“てんこ”は、免許持っていなかったっけ?』
 『貴方、私、免許は持っていませんよ。知らなかったの。』
 『うん、俺、初めて聞いたよ“てんこ”。』
そう、言いながら2人は顔を見あって笑っていたその時、店員が2人が注文した、アメリカン、アイスコーヒー、ミックスサンドと小倉トーストを運んできた。
店員が、去り際に、
 『どうぞごゆっくり。』
と、声を掛けてから、下がって行った。
山崎は、典子に向かって、
 『食べよう、“てんこ”。』
 『はい、貴方。』
 『“てんこ”、御免、言い忘れた!』
 『何?貴方。』
 『たいしたことじゃないんだけど、半分こだからね。分かってる。』
話を聞いた典子は、思わず、
 『プッ』
と、噴き出してから、山崎に向かって、
 『やだ、貴方。分かっていますから心配しないでください。』
そう、山崎に向かって話しながら、山崎の手を握った。
山崎は、典子に向かって再度、
 『食べよう。』
と、言ってから、自分からアメリカンコーヒーを口に運びながら、小倉トーストにマーガーリンと小倉を塗ってから、典子に向かって、
 『“てんこ”、小倉トーストの準備出来たから、どうぞ。』
 『貴方、ありがとう。小倉トーストいただくわね。』
 『どうぞ。食べておくれ“てんこ”。』
典子は、小倉トーストを手に取り、口に運んで1口食べてから、
 『おいしいは貴方。なんで、私の作り方と何かが違うの?何をしたの貴方。』
典子は、驚いた様に山崎の顔を見た。
当の、山崎はそんな典子の顔を見ながら、“へへへ”と笑ってから、
 『愛情が入っているんだよ。』
 『やだ、貴方何言っているの!そんなのは最初から分かっているわよ。』
典子は、照れ臭そうに山崎に向かって、言い放った。
 『バレてたか・・・・。』
そう、言いながら山崎は、苦笑いを見せた。
そのまま、2人は楽しく話をして、お茶の時間を十分に楽しんでから店を後にして、典子のマンションへと向かってソアラを走らせた。
典子のマンションで山崎は昨夜と同じ駐車場に車を停め、2人で購入した荷物を持ってから部屋へと向かって歩き出した。
歩きながら、典子が下を見ながら山崎に向かって、何かを呟いた。
 『貴方、今日帰ってしまうの?』
 『次は、何時来れるの?来れる日を約束していただけませんか?機長お願いします。』
山崎は、典子の問いかけに、
 『“てんこ”君の休日は何時?教えてくれれば、その日に合わせるよ。』
 『本当ですか、機長。』
 『うん』
と、頷いて見せた。
そのまま、2人は典子の部屋に着いてから、買ってきた荷物を下ろしてから典子はべッドルームに向かい服を着替えてから、ソファーで座る、山崎の横に座ってくつろいでいた。
山崎は、本屋で購入した、温泉のガイドブックを開いてから席を発ってキッチンへと向かって歩きだした。
 『貴方、今日は何を作ってくれるの?』
山崎は、典子の顔を見ながら、
 『それは、秘密だよ“てんこ”。出来るまで待っていてくれないか。ソファーでさっき買った温泉のガイドブックでも見ていてくれないかな。何か有ったら、呼ぶからさ!』
そう、典子に話しながら、キッチンで夕食の準備を始めた。
 『よし、今日の晩御飯は、野菜を使ったコロッケと蒸し鶏の野菜サラダにお味噌汁だな。』
山崎は、晩御飯のメニューを決めてから、料理を始めた。
 『“てんこ”、料理出来るまで時間が少しかかるから我慢して待っていてくれないかな。』
 『はい、了解よ貴方。お腹空かして待っているから、美味しい晩御飯をお願いしますね。』
そう、話してから、典子はキッチンに来て、山崎を後ろからハグをして背中に顔を埋めながら、短い時間山崎に甘えた。
山崎は、背中に典子の事を感じながら、典子の為に料理を作っていた。

山崎が料理を作り始めてから、約90分が経った頃に、
 『“てんこ”、お待たせ。遅くなったけど晩御飯出来たよ。』
 『一緒に食べよ。“てんこ”。』
温泉のガイドブックを見ていた、典子は、
 『貴方、お腹空いちゃいましたよ。私。』
 『“てんこ”、御免ね。ちょっと時間が掛かってしまったよ。でも、それなりに美味しいと思うよ。』
 『さ、食べよ。』
そう、言ってから、山崎はご飯を茶碗によそって、椅子に座っている典子の前にお茶碗を置いてから、自分の茶碗にもご飯をよそってからテーブルに置いて、今度は、お茶を飲むため、急須にお湯を注いでから、それぞれの湯飲みにお茶を注いでから、典子に向かって、
 『“てんこ”、冷めちゃうからご飯早く食べよ。』
そう、言いながら箸をとって、
 『いただきます。』
と、言いながら、典子と山崎は晩御飯を食べ始めた。
典子は、箸をとりながら山崎に向かって、
 『貴方、このコロッケ、蒸し鶏の野菜サラダとお味噌汁全部今作ったの?』
 『そうだよ、“のりこ”なんで聞くの?』
 『いや、凄いと思って・・・・。』
 『私だったら、作れないと思って感心していたの。』
そう、言いながら山崎の作った料理に箸をつけて、口に運んだ。
 『美味しい!』
 『ほんと、美味しいです貴方。』
 『貴方、このコロッケ美味しいは。まさか、これも今作ったの。』
 『まさか、この蒸し鶏の野菜サラダも?』
山崎は、典子の同じ質問に全て、頷いて応えてから、
 『“てんこ”、美味しいって言ってくれてありがとうね。俺、嬉しいよ。大好きな君に褒めて貰えて作った甲斐が有ったもんだよ。』
 『貴方、ほんとにどれもこれもみんな美味しいは。』
 『じゃー、沢山食べてくれよ“てんこ”。来週来るときにはまた、他の料理を考えてくるから期待していてくれよ。』
 『わかった、期待しているから、絶対に来てね、貴方。』
 『うん、決まっているじゃないか“てんこ”。』
そのまま、2人は山崎の作った、晩御飯を仲良く食べながら、楽しい時間を過ごしていた。

晩御飯を食べ終わって、山崎がお茶を飲んでいた時、典子が不意に、
 『貴方、今日帰るの?何時ごろ帰るの教えてくれない。』
典子は、山崎の指に自分の指を通しながら聞いて来た。
山崎は、そんな典子の質問に応えるように、一言、呟いた。
 『今日も、駄目かな?』
“へっ”と言う顔をしてから典子は山崎を見て、
 『貴方、今、なんて言ったの?よく聞こえなかったからもう一度私に聞こえるように話していただけませんか機長。』
典子は、緊張した時に出る言葉が口から出てしまった。
 『機長、お願いします。』
山崎は、典子の顔を見ながら、
 『“てんこ”、今夜も泊めてくれないか。そして、君を明日の朝病院まで送ってから自宅に帰るよ。』
 『どうかな、駄目かな?』
典子は山崎の顔を見ながら、通していた指を解き手を握りながら、
 『機長、ありがとうございます。』
 『これで、今日機長の為に買った、下着が使えますね。サイズが合っているか確認できます。』
そう言いながら、山崎に向かって微笑んだ。
 
第3-2章:出勤 に続く。





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