★ ≪トキメ気≫の[iBOX] ★ [男と女の風景] (短編小説集)

これは、大人のラブストーリーです。 我が人生に、夢よ! もう一度・・!  いつまでも、恋も愛も、いっぱい欲しい。 そんなバーチャル・ラブを、どうぞ・・。 
 
2019/11/21|その他
 ☆ レッド・カード ☆
              2019年11月21(木) 00:00時 更新 
 

  ○我が家のベランダ・ガーデン
 
  ≪写真・左・・イヌタデ
 この≪犬蓼≫は、タデ科で、日本全国に自生していて、シベリアから東南アジアにまで分布しているそうです。
 一般的には、花が赤くて、別名が≪アカマンマ≫ですが、これは白花です。
 この≪イヌ≫と付くのは、食べられないことを意味していますが、食べられるという説もあります。
 
  ≪写真・中・・アシズリノジギク
 この≪足摺野路菊≫は、足摺岬から佐多岬に至る海岸に自生しているようです。野路菊の変種だそうです。
 
  ≪写真、右・・不明
 これは、飛び込みの菊で、名前は不明です。
 

                      [男と女の風景・157]
 
   ☆ レッド・カード ☆
 
 ある週の金曜日、簑島郁美(みのしま いくみ)は、午後4時半に新宿の本社オフィスいた。
 郁美は、横浜支社の経理担当をしていたが、今日は母の病院看護と断って、内々に年休を取っていた。
 だが、郁美の真の狙いは、夫・孝雄の素行に不信感があったからだ。
 そのため、今日は秘密裡に孝雄を尾行して、自分の目で確かめたかったのである。
 郁美は出張のフリをして、夫のいる経理課には寄らずに、秘書課や総務課の同期生とお喋りで時間を潰していた。
 
 郁美は、入社して3年間、本社の経理部で孝雄とデスクを並べていたから、5年前に職場結婚をしていた。
 そのため、同じ職場を離れて、藤沢の賃貸マンションに近くなるように、横浜支社に移してもらったのだ。
 そして、30才までは勤めたいと密かに思っていたから、子供は作らなかった。
 夫の母親は、家に来る度に孫の顔を早く見たいと、言っていた。

 お蔭で、産婦人科でチェックをしてもらったし、夫も検査を受けたが、医者は共に健常だとの診断だった。
 だが実は、郁美は、夫に内緒で避妊薬を使っていたのだ。
 33才の孝雄はまだ若かったから、セックスは頻繁にあったし、郁美もそれに合わせて満喫していた。
 ところが、主任としての仕事が忙しいのか、ここ数カ月は、孝雄からのリクエストが週に一回と、かなり減っていたのだ。
 
 終業になる頃、仲の良かった同期生から、久しぶりだから一緒に飲もうと声がかかったが、郁美は用事があるからと断った。
 それから、郁美は、超高層ビルのエレベーターが見渡せる廊下の角に、隠れるように身を寄せていた。
 郁美は、経理課の主任が実働部隊として多忙なのを知っていた。
 だから、「もしかして、残業かな」と思ったが、とにかく待つことにした。
 すると、終業のチャイムが鳴って10分もしないうちに、孝雄が慌てて出てきた。
 エレベータの前には、大勢の社員達が溜まっていたから、隠れるように並んでいた。
 そして孝雄が並んだ後ろから、押されるように入ると、さらに背中越しに立った。
 郁美は、職場ではいつも、髪を編み上げて後ろで縛っていた。
 だが、今は髪を下して、さらに黒縁のメガネをかけ、口紅も地味な色にして、見た目を変えていた。
 孝雄は、まさか妻が後ろにいるとは知らずに、かなり時計を気にしている。
――これは、誰かと待ち合わせているな。
  やっぱり、週末の金曜日にして良かったよ。
 すると孝雄は、副都心の超高層ビルから、新宿駅に向かう大通りの歩道を、急ぎ足で向かっていった。
 そして、人が行き交う駅の改札を入ると、1番線に来る湘南新宿ラインのホームを、前の方に向かっていった。
 藤沢の昇降口は、電車の後方のはずだが、それを通り越してかなり前に進んで行ったのだ。
 すると、案の定、女が待っていて、手を振った。
――エッ、あの人、夫の部下よ。
  そう、私よりひとつ先輩の平川美津子よ。
  まさかでしょう。だって、私も、かつていた同じ職場よ。
  ああ、あの人、横浜から相鉄だったな。
  それで、前の方の車両なのか。
 郁美は、帰宅する乗客の人混みにまぎれて、ホームの柱の陰から、ジッと見ていた。
 
 そして、電車が来ると、乗降客が入れ替わったが、車内は適度に混んでいた。
 郁美は、二人が乗ったドアのひとつ後ろに乗って、背中を向けた。
 さり気なく、郁美がそっと見ていると、美津子もドアの前に立って一度、周囲を見回した。
 だが、知り合いはいないようで、安心して、孝雄の腕に親しげに腕を絡めていった。
 そんな様子を見ていた郁美は、生の現場を見せつけられていたのだ。
――ああ、孝雄の吐息が、平川さんの耳元に届いてるよ。
  そうか。新婚時代、一緒に新宿に通ってた頃は、いつもそうだったな。
  そう、朝の電車でも、私は胸を揉まれ続けて、吐息を吐いていたんだ。
  きっと今も、平川さんの胸に手を回しているよ。
  ああ、嫉妬しちゃうな。
 美津子が、体をくねらせ、痙攣しているのが、郁美には、まさに目に見えるようだった。
 だから、横浜までの40分間は、独り悶々としていた。
 
 予定通り横浜に着くと、雑踏のホームに降り、階段を下っていった。
 そして、改札口を抜けると、相鉄線がある上りの階段を登っていった。
 混雑する相鉄線の改札の前を通り越して、西口を出ると、人混みに紛れて運河の橋を渡っていく。
 郁美は、どこか居酒屋かと思っていたが、歩き続けている。
 そして、飲み屋街を抜けた先で、なんと、ネオンが瞬くラブホテルに入っていったのだ。
――ああ、やっぱり、不倫してるよ。
  アア・・、もう許さない。
 郁美は、二人が腕を組んで入っていくのを、苦々しく見届けたのだ。
――なんで、あの二人は、出来ちゃったの・・。
  ああ、そうだ。
  あの頃、平川さんは、露骨に孝雄にアプローチしてたのよ。
  ところが、孝雄は、私にアプローチをしてきたんだ。
  でも、平川さんの気持が判っていたから、私は断ったのよ。
  そしたら孝雄が、言ったんだ。
  『平川さんには、≪ごめん。僕は、君とは、付き合わないから≫って、
   断ったって・・』
  それなのに、あのボインのお姉さんとエッチをしてるんだ。
  もう、私たちは、離婚だね。
  いいよ。私は独りで生きていくから・・。
 もう発狂するほどに頭にきた郁美は、自分に離婚宣言を突き付けた。
 ――ああ、頭に来たな。今夜はヤケ酒だ。
   ここは、飲んで忘れるしかないよ。
 
 郁美は、高校からの親友である奈津美に「今どこにいるの」と電話をして聞いた。
 すると、藤沢の高級居酒屋で独り飲んでいるという。
「奈津美、チョッと相談したいことがあるんだけど、その店に、行っていい・・」
「ああ、いいよ。悩み事があるなら、聞いてやるよ」
 そう言ってくれて、少しは気が楽になったが、郁美は重い足取りで駅に引き返した。
 そして、電車に乗ると、とりあえず孝雄に、メールで「今夜は、奈津美と飲むから、遅くなる」と連絡だけはした。
 だが、裏切った夫がホテルに入る後姿が思い出されて、憎悪の念が限りなく膨張していった。
――今日は、たとえどうなろうとも、トコトン飲んでやる。
  しかも、どうやって離婚するか、その戦略を考えないとね。
  ラブホに入る現場を見たって、言おうか・・。
  でも、尾行したのがバレるよ。
  アナタ、バレた上で戦うの・・。
  そんなこと、出来るかな。
  さて、どうするか・・。
 郁美は、そんなことを考えながら、藤沢駅に着くと、マタリビルにある創作料理の店に入った。
 
 郁美が、店に入ると、奈津美はカウンターの隅で、独り飲んでいた。
 それに気づいた奈津美が振り返ると、「おお、久しぶり。元気してた」と声を掛けてきた。
 郁美は、いつものように軽くハグをすると、「私、今日はヤバイの・・」と、泣きそうな声で呟いた。
 見れば、奈津美は二合徳利で日本酒を飲んでいたが、郁美は「先ずはビールからにしよ」とジョッキを注文した。
「ネェ、なにがあったのよ」
 郁美は、恨めしそうな目で見つめると、大きな溜息を吐いた。
「もしかして、亭主の浮気・・」
 郁美が黙って頷くのを見て、奈津美も黙ってしまった。
 それからジョッキが来ると、ぐい飲みを掲げた奈津美と、神妙な顔つきで乾杯をした。
「最近、亭主からエッチがないし、イヤな予感がして、今日、アイツを尾行したの・・」
「エッ、まさか・・」
「そうしたらね、案の定、会社の部下と、横浜のラブホに入ったの・・。私、許せない」
「そうか。そうだよね」
 深刻な問題だけに、奈津美も迂闊には応えられずに、二人とも黙り込んでしまった。
 
「それで、どうするの・・」
「ウーン、どうしようかな。離婚かも・・」
 郁美は、感情的になっていたから、離婚だと自分に決意を迫っていたが、いざとなると決断できないでいた。
「私の知り合いの人は、浮気を直ぐに止めたら、許す、って、決めたそうよ。もっとも、子供がいたから・・」
「でも、なにか不潔よね」
 郁代には、平川の肉感的でボインの姿態が、夫と裸で艶めかしく絡み合うのを、目の奥に浮かべていた。
 彼女に比べて、郁代は胸がCカップであり、痩せた体で劣等意識もあったから、一年先輩とは言え恨めしかった。
――ああ、あの人は、あのEカップがいいのかな。
  でも、彼女を振って、私と結婚したのよ。
  それなのに、なぜ浮気なの・・。
「あなた、会社の上役の人に相談して、浮気を止めさせたら・・」
「そうか、職場内の不倫だものね」
――エッ、もしかして、上司のセクハラ・・。
  もし、訴えられたら、大事になって、クビかも・・。
 郁美は、あれこれ考え過ぎて、どう対応するかの焦点が定まっていなかったし、気持も動転したまま揺れていた。
「ああ、判らないよぅ」
 郁美は、悲痛な声を挙げると、ジョッキのビールをグイグイ飲みだした。
 
 それから、ビールがなくなると、日本酒の4合瓶に切り替えた。
「これは、私が出すから、一緒に飲もう」
「郁美は、日本酒に弱いからさ。心配だよ」
 郁美は、気分が半ばヤケになっていたから、大きめのぐい飲みを選んで、また二人で盃を合わせた。
――ああ、日本酒だと、悪酔いをするんだけどな。
  でも、もうどうなっても、いいや。
  今日は、酔っ払って、みんな忘れたいからさ。
  そうだ。やっぱり、石川課長に相談しよぅ。
  昔の上司だし、親身に聞いてくれるよ。
 それから、郁美は辛い思いで涙を浮かべながら、黙々と飲んでいた。
 そして、オシボリでそっと涙を拭いていたが、アイラインも消えて、優しい眼に戻っていた。
 そんな様子を見た奈津美は、そっと慰めると、「今夜は、私がタクシーで送るからさ。トコトン飲もう」と言ってくれた。
 そして、さり気なく高校時代のエピソードを話しだして、落ち込んだ気分を逸らしてくれた。
 二人が帰る段になって、郁美はさすがに頭がガンガン痛かったし、足にも来て、奈津美の肩を借りてタクシーに乗り込んだ。
 
 それから1週間、郁美は尾行したのがバレないよう、心を痛めながらも、平静を装って孝雄と接していた。
 そして、木曜日に石川課長が在席中なのを確認した上で、新宿の本社に出向いたのだ。
 午後の4時過ぎに着くと、敢えて経理課には行かずに、秘書課から隠れて電話をした。
「アッ、石川課長ですか。私は、横浜支社の簑島ですが・・」
「おお、君か・・。久しぶりだな」
「今、いいですか。・・あのぅ、実は折り入って相談したいことがありまして・・私、今、秘書課におりますが・・。エッ、こちらに、ですか。あっ、すみません。お待ちしてます」
何事かと、急ぎ足で来た石川は、郁美とアイコンタクトをすると、そのまま仕切った応接コーナーに誘導した。
「それで、どうしたの・・。支社の会計に問題でも起きたの・・」
「いえ、私事ですみませんが、実は・・、夫が決算の平川さんと不倫の関係でして・・」
「エッ、本当か・・」
「はい。実は、先週の金曜日に、二人を尾行して、横浜駅西口の、その先にあるホテルに入るのを見たんです」
「オー、ヤバイね。まさかだよな・・」
 その話を聞いた石川は、目を丸くして驚くと、郁美をじっと見つめたまま考え込んでしまった。
「それで、君はどうしたいの・・」
「ええ、もし、上司からのセクハラなら、事件ですが・・。でも、大人同士ですから、それはないとして・・。ええ、夫が、不倫を止めるなら、なかったことにしたいと・・」
「ウーン、そうか・・。判ったよ。オレは、課長として、職場を守らないといけないからな。まぁ、君の尾行のことは言わないで、さり気なく牽制をしておくよ」
「ハァ、有難うございます」
「まぁ、任せろ。それで、君はこのまま経理の者とは会わずに、帰れ」
 郁美は、「宜しくお願いします」と、深々と頭を下げた。
――ああ、相談して良かったね。
  不倫を止めさえすれば、なかったことにしよぅ。
 そんな思いで、郁美は本社を後にした。
 
 それから、石川は職場に戻ると、簑島と平川を経理部の応接室に呼んだ。
 二人は、何事かと怯えながら、課長をじっと見つめている。
「君たちなあ、昨日、横浜支社のある課長から、タレ込みがあってね。君たちが先週、ホテルに入ったのを、見たって・・」
 二人は驚くと、一気に消沈して頭を下げて、肩もガックリと落してしまった。タレ込みが事実なだけに、まともに課長の顔が見れなかったのだ。
「どう、それって事実なの・・」
 じっと下を向いたまま、簑島主任が、小さな声で「はい、そうです」と応えた。
「平川さん、それって、上司からのセクハラなの、それとも、君は同意してるの」
「はい、同意してます」
「そうか。でもまぁ、噂が広がらないよう、その課長には口止めをしておいたけどね。でもさ、部長とか職場にもし伝わったら、風紀紊乱なのに、なぜ指導しないんだ、って、僕が怒られるよな」
 二人は下を向いたまま、小さくうなずいた。
「僕はね、不倫は絶対に反対だから、止めてもらいたいんだけど・・。二人は、どうなの・・」
「はい。でも・・」
 簑島は腹の中では、それは個人の問題だから、課長が介入することは可笑しいと言いたかったのだ。
「簑島君、でも、って、なに・・。これは、プライベートの問題だって言いたいの・・。しかしね、僕は、自分の職場では、不倫をしてる部下を見ていたくはないんだ。だから、もし続けるのなら・・」
 二人は、課長が次になにを言うか、聞き耳を立てている。
「そうだな。・・他の部署にお願いして、引き取ってもらうよ。そう、大阪支社とかね」
 それを聞いて、簑島はギクッとすると、下から課長を睨みつけた。
「だって、二人が近場にいると、必ず繰り返すだろうし・・」
 
 石川の話を聞いて、簑島は意を決して話し出した。
「課長、僕は妻と離婚して、平川さんと結婚するつもりなんです」
「エッ・・」
石川は、まさかの反論に、耳を疑った。
「オオ・・、そうか。フーン。君が、その覚悟なら、プライベートの話だよな。そうだったら、僕は、もう、口は出さん」
 簑島が全く予想外のことを主張をしてきて、石川は驚いた。
「まぁ、奥さんともよく離婚の協議をして、再婚すればいいよ。ただし、職場は別々になるだろうけど」
――もう、この夫婦、修復はムリだな。
  こうなったら、離婚して、スッキリした方がいいよ。
  まぁ、泥仕合になるだろうけど・・。
  だって、夫婦喧嘩は、どっちも悪いんだから。
  しかし、もうオレの出番はないな。
 
 すると、次の日の金曜日、孝雄からメールがあって、珍しく早く帰って来ると連絡があった。
 郁美は、冷蔵庫にあった粗挽きの豚肉とキャベツやニンジンと合わせて野菜炒めを用意して待っていた。
 そして、赤ワインを準備して、孝雄がもしかして懺悔をするのかと待ち構えていたのだ。
 ところが、帰ってきて二人だけの夕食を始めると、「郁美、俺達、離婚しよう」と、突然のことを言い出した。
 郁美は、内心「エーッと思った」が、突然のことで、只々驚いて孝雄を見詰めるだけだった。
「その理由は、なんですか」
「実は、職場の平川と結婚したいんだ」
「エーッ、平川さんと、出来ていたの・・、まさかでしょう・・」
 郁美は、石川課長から、内々に連絡を貰っていたが、もっともらしく驚いて見せた。
 だが、腹はもう括って、決断をしていたのだ。
「それで、君の意見はどうなの・・」
「ええ・・、そう言うんなら、仕方がないから、別れましょう。偽善者とは、一緒に暮らしたくはないし・・。」
 咄嗟のことだったから、郁美はサラッと言ってしまった。
 だが、離婚騒動で揉めると思っていた孝雄は、予期せぬ返事に驚いた。
「どうぞ、平川さんと結婚して、未来永劫に幸せになって下さい」
 郁美は、石川から、孝雄が意志の固いのを、電話で聞いていたから、未練を残さずにキッパリと言い切ったのだ。
――そうよ。これが私の美学なの・・。
  裏切ったヤツには、毅然とするのよ。
  どうか、お幸せに・・。
 
「それでは、慰謝料は、孝雄さんの給与振込口座にある残金を、戴きますけど、いいですか」
「エッ・・、今、いくらあるの・・」
「1千万円くらいですかね。生活費でも使っていましたから・・」
「そうか。では、そうしよう」
 郁美は、自分の口座に1千万円もあることは一切言わなかったし、孝雄も知らなかった。
「それから、私は、鵠沼の実家に戻るしかないので、来週にでも引っ越します。あとの始末は、宜しくお願いします」
 孝雄は、郁美が騒がずに、反対もせずに、黙って引いたことに、内心ではホッと安堵していた。
 だが、この手際のいい幕引きには、どこか疑問符が湧いていた。
「孝雄さん、最後ですが、不倫から離婚に至った理由、それを教えて戴けませんか」
「だって、君は、僕に内緒で避妊薬を使っていただろ。母もそうだけど、僕は子供が欲しいんだ。そう、僕の二世がね」
――アア、秘密の避妊薬、バレていたのか・・。
  まずかったな。
 郁美は、思わず両腿に両手を突くと、悲痛な声で「孝雄さん、本当にごめんなさい」と謝った。
 
                             ― おしまい ―
 
 





     コメントする
タイトル*
コメント*
名前*
MailAddress:
URL:
削除キー:
コメントを削除する時に必要になります
※「*」は必須入力です。