年金関係コンサルタント

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2014/03/31 22:34:00|社会、法律
平成26年4月から、国民年金保険料の免除・納付猶予などの申請対象期間が拡大されました。
 平成26年4月1日から、国民年金保険料の免除・納付猶予・学生納付特例などの申請対象期間が2年1か月前までさかのぼってできるようになりました。
これは、国民年金保険料の時効が納付期限から2年であることを最大限生かした措置ということができます。
例えば、平成24年8月分の保険料納付期限は平成24年9月30日(土日祝日の場合は翌営業日)です。従って平成26年4月1日以降、平成24年8月分を免除申請できるギリギリの申請可能日は平成26年9月30日(2年1か月後)ということになります。
平成26年3月までは、さかのぼって免除申請ができる期間は、申請時点の直前の7月(学生納付特例の申請は4月)、つまり平成25年7月(学生納付特例は平成25年4月)まででした。

 今現在経済的な理由等で保険料が未納になっておられる方、2年前までさかのぼって免除申請等ができますので、すみやかに申請されることをお勧めいたします。
尚、以下に保険料免除・猶予等の制度と、申請することによるメリットについて記述しておきます。


1.国民年金保険料の免除、納付猶予、学生納付特例制度とは…
日本国内に居住している20歳以上60歳未満の方は、国民年金の被保険者になります。そして、自営業者や学生・アルバイトなど厚生年金や共済組合に加入していない人(第1号被保険者)は毎月15,250円(平成26年度金額)の国民年金保険料を納付しなければなりません。
ところが、所得が少なかったり失業している(注)場合や学生など、国民年金保険料を納めることが経済的に困難な方もおられるため、本人・世帯主・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)が一定額以下の場合、本人が申請し承認されることによって保険料の納付を免除したり、猶予する制度があります。

(注)災害や失業等を理由とした免除(特例免除といいます)は、前年所得が多い場合でも所得にかかわらず災害や失業等のあった月の前月から免除が受けられますが、申請時点の前年度4月以降に失業等の事由が発生していることが条件となっています。
また、世帯主や配偶者がいる方は、世帯主や配偶者が所得要件を満たしているか、失業等の特例に該当している必要があります。

<この手続きをすることによるメリット>
・保険料を免除された期間は、老後年金を受け取る際に一部(保険料の国庫負担部分)を受
 け取ることができます。(手続きをしない場合、未納となって年金は受け取れません。)
・保険料免除・納付猶予・学生納付特例を受けた期間中に、ケガや病気で障害や死亡といっ
 た不慮の事態が発生した場合、障害年金や遺族年金を受け取ることができます。
・保険料免除や納付猶予・学生納付特例を受けた期間は、年金の受給資格期間(25年間)に
 算入されます。ただし、年金額に反映されるのは保険料免除期間のある人だけで、納付猶
 予や学生納付特例期間は年金額には反映されません。
 受給する年金額を増やすには、保険料免除や納付猶予・学生納付特例になった期間の保険
 料を後から納める(追納する)必要があります。

2.制度の種類と内容
(1)保険料免除制度
 @免除対象者(学生を除く)
 ・パート・アルバイトなどで、厚生年金に加入していない下記Aの所得計算式範囲内の人
 ・退職して失業中の人(失業による特例。免除又は猶予がある) 
 ・DV(配偶者の暴力)により加害者と別居している、経済的に保険料納付が困難な人

 A保険料免除の種類
 a)全額免除
  前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
  (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
 b)4分の3免除
  前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
  78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
 c)半額免除
  前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
  118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
 d)4分の1免除
  前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
  158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

 B免除期間中の年金額
 ・保険料免除期間は、保険料の国庫負担部分(1/2)と下記自己負担割合に応じた年金が
  受給できます。
 (例)免除を受けなかった場合に対する、免除種類別受給割合
   全額免除者   自己負担 0/8 + 国庫負担 4/8 = 4/8
   4分の3免除者 自己負担 1/8 + 国庫負担 4/8 = 5/8
   半額免除者   自己負担 2/8 + 国庫負担 4/8 = 6/8
   4分の1免除者 自己負担 3/8 + 国庫負担 4/8 = 7/8
   免除なし    自己負担 4/8 + 国庫負担 4/8 = 8/8
 ※平成21年3月までは国庫負担が3分の1だったため、上記の数値とは異なります。

(2)若年者保険料納付猶予制度
 @対象者(学生を除く)
 ・20歳から30歳未満で、本人・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は
  前々年所得)が下記以下の人

  (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

(3)学生納付特例制度
 @対象者
 ・本人の所得(申請者本人のみ)が下記以下の学生。
  なお、家族の所得の多寡は問いません。

  118万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等

 (注)学生とは、大学(大学院)、短期大学、高等学校、高等専門学校、専修学校及び各
  種学校、一部の海外大学の日本分校に在学する方で 夜間・定時制課程や通信課程の方
  も含まれますので、ほとんどの学生の方が対象となります。

 A原則的な申請対象期間
  原則として申請日にかかわらず、4月から翌年3月まで(申請日が1月から3月までの場
  合は、前年4月から3月まで)の期間が対象となります。
  ただし、4月に申請する場合に限って、前年4月から前月の3月分までの期間(前サイク
  ル分)についても申請することができます。
  但し今回の改正により、2年1か月前にさかのぼって申請ができるようになりました。


以上、ご不明な点や申請に関する手続については、最寄りの年金事務所にご相談下さい。